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日立×カリモクのミニ冷蔵庫 木の棚で部屋と調和
2025年7月29日 12:45
日立グローバルライフソリューションズは、カリモク家具とのコラボで実現した冷蔵庫「Chiiil MINIBAR(チール ミニバー)」を、7月29日より発売する。価格はオープンプライス。主に「日立の家電品オンラインストア」で販売し、同サイトでの価格は176,000円。
「Chiiil MINIBAR」は、日立のデザイン冷蔵庫「Chiiil」と、木製家具「MINIBAR」を組み合わせた製品。家電と家具の融合をテーマに開発され、インテリアに自然に溶け込む佇まいを実現した。複数のカラーと天然木材による棚構造を活かし、「これからのちょうどよく心地よい暮らし」を提案する。
本製品は、2024年に開催されたコンセプト展示会で初登場。来場者から想定以上の好評の声があったことを受け、今回の製品化に進んだという。また、今後もさらなる製品展開を視野に開発を進めているとのことだ。
冷蔵庫「Chiiil」は、「冷蔵(強め:約2℃、標準:約4℃、弱め:約6℃)」と「セラー(強め:約8℃、標準:約12℃、弱め:約16℃)」の2モードに対応。飲み物を冷やしたい時は「冷蔵」、常温で保存したい飲料やコーヒー豆などは「セラー」など、用途に合わせて温度を設定できる。さらに棚位置の調整で、高さのある一升瓶なども収納可能。
木製家具「MINIBAR」部分には天然木材を使用した2段棚を採用。グラスやスナック、小物を置くのに便利な設計で、経年変化により風合いの深まりも楽しめる。
冷蔵庫「Chiiil」は10色、木製家具「MINIBAR」は3種4色から選択でき、好みのスタイルにカスタマイズ可能。2024年のコンセプト展示会時点では木部は1色のみだったが、製品化にあたり4色展開に増やし、10色展開の「Chiiil」と合わせて、より空間やインテリアに溶け込む仕様としている。
製品化まで1年。異なる業界の基準のすり合わせに苦労
7月29日にメディア向けに行なわれたレセプションでは、日立グローバルライフソリューションズ プロダクトマーケティング本部 商品企画部の南野智之さんと、カリモク家具 事業開発本部 事業開発部 部長の伊串直恭さんが登壇。
プロジェクトの経緯としては、2022年にインテリア性を重視した日立の冷蔵庫「Chiiil」が発売された後、より情緒的な価値を求めて家具メーカーであるカリモク家具に声がけし、家電と家具のコラボレーションが実現。2024年のコンセプト展示で「Chiiil MINIBAR」などいくつかの製品を披露した。
伊串さんは、開発時の苦労として、家具業界では「木目の個体差」や「節や色味のブレ」を“天然素材としての「味」”と捉える一方、日立(家電メーカー)側では品質リスクと見なされる懸念があったことを挙げた。木材は、金属やプラスチックのようなミリ単位の精密加工が難しい分、品質に対する目合わせが一番大変なのだという。この課題は、日立の担当者に品質チェックに来てもらうなどの密なコミュニケーションを通じて解決していったと語った。
「Chiiil MINIBAR」は、8月1日から8月29日までの期間、東京・西麻布にあるカリモク家具の複合施設「KARIMOKU RESEARCH CENTER」にて展示される。実物を見たい人は、この機会に訪れてみるといいだろう。
「Chiiil MINIBAR」の設置サイズは559×420×1,017mm(幅×奥行き×高さ)。冷蔵庫部分のカラーはベーシックカラーとしてホワイト(W)、ノルディック(HL)、ダークグレー(HD)。カスタムカラーとしてグラファイト(H)、グレージュ(C)、モス(G)、トープ(T)、ブリック(R)、オーク(Y)、ウェンジ(TD)を用意。
木製家具部分はオーク(D)、スモークドオーク(B)、ウォールナット(T)、メープル(C)の4色展開で、各素材にポリウレタン樹脂塗装が施されている。
なお、放熱スペースとして本体左右に5mm以上の隙間が必要であり、据え付けには木製家具「MINIBAR」の組み立てを含め、据付業者による設置が必要。


