e-bike試乗レビュー

峠とムーミンとパンケーキ。e-bike初体験女子とルイガノで飯能日帰りライドへ

夏の暑さも和らぎ、気持ち良い気候になってきた今日この頃。8月にぎっくり腰になり、今年の夏は大好きなサイクリングにも行けなかった私。少しずつ腰の調子も良くなり、たまには遠出して秋と自然を楽しみたい!! ということで、久しぶりに友人と埼玉・飯能市へe-bikeで出かけてきました。

子供の頃からムーミンが大好きで、飯能にある「ムーミンバレーパーク」にずっと行ってみたかったんです。しかも超美味しそうなパンケーキまであるらしい。ペダルを漕いで絶対に食べに行きたい♪

シングルスピード乗りの歌手仲間とe-bikeライドへ

今回誘った友人は、歌手仲間の大塚 茉莉子ちゃん。数年前からシングルスピードの自転車に乗り始めて、ちょくちょくサイクリングに出かけているとのこと。今までも一緒にランニングしたり、ジムに行ったことはあるけれど、サイクリングは初めてです。そして、彼女にとってe-bikeは初体験。

私も久しぶりのサイクリングですし、体力的にものんびりライドで食べ歩きを中心に最初は考えていました。飯能には美味しそうなものがいっぱいあるんですよ。「何を食べようかな~」と調べていたのですが、何やら良い感じの峠があるとの情報が……。せっかく飯能まで行くし、普段は坂が大嫌いだけど、今回はe-bikeだし。

というわけで、せっかくe-bikeなんだから上ってみよう!! と2人の意見も一致。サイクリストにはお馴染みの顔振峠(かあぶりとうげ)にチャレンジすることにしました。

顔振峠を目指し、のどかなサイクリング風景。この後、予想以上に長い長い上り坂が待っていることも知らずに……

ルイガノのかわいいe-bikeにテンションUP

飯能までe-bikeをトランポし、顔振峠近くの東郷公園からスタートすることに。LOUIS GARNEAU(ルイガノ)の自転車は街中でよく見かけますが、e-bikeは初めて見ました。今回はミニベロタイプの「EASEL INTER5E DI2(イーゼル インター5イー)」とクロスバイクタイプの「AVIATOR-E(アビエイターイー)」のe-bikeが私たちのお供をしてくれます。

ルイガノの自転車はオシャレな人が乗っているイメージでしたが、e-bikeもかわいい!! やっぱり見た目も大事ですから。

ミニベロタイプの「EASEL INTER5E DI2」。価格は272,800円
ドライブユニットはシマノSTEPS「E5080シリーズ」
ECOモードで100km以上走る大容量のバッテリー
クロスバイクタイプの「AVIATOR-E」。派手すぎないこっくりした赤でオシャレな印象。価格は217,800円
こちらもドライブユニットはシマノSTEPS「E5080シリーズ」
こちらもECOモードで100km以上走る大容量のバッテリー

大嫌いなヒルクライムにe-bikeで挑戦。顔振峠攻略なるか!?

まずは私がEASEL INTER5E DI2、茉莉子がAVIATOR-Eに乗ることに。街乗り仕様に見えるミニベロで峠越えできるかしら……と少し不安になりながらも、アシストもあるし大丈夫だろうと出発。

このEASEL INTER5E DI2には、なんと自動でギアを調整してくれる驚きの機能が搭載されています。噂には聞いていたけれど、自動変速は初体験。コンピューターが走行状況に合わせて、自動でギアを変えてくれるんです。半信半疑だったけど本当に自動で変わっている!! いつもギアなしのシングルスピードに乗っている茉莉子は、まずはギアの変速に感動の声を上げていました。

内装5段仕様のSHIMANO DI2システムを搭載
操作スイッチ一体型のディスプレイには「AUTO」の表示が。コンピュータ制御によって自動で変速してくれるスグレモノ
変速ボタンの上下を同時長押しするとマニュアルモードに切り替えられます
AVIATOR-Eはシマノ「ACERA(アセラ)」(8速)を搭載

さらに、アシストモードを入れるとまるで翼を授けられたよう!! とe-bike初体験の感動と、EASEL INTER5E DI2の自動変速にキャーキャー言いながら、たまに歌っちゃったりしながら、しばらくは平地の舗装路を走ります。

自然の中で2人でサウンド・オブ・ミュージックを歌ってしまいました

東郷公園から国道299号を走り、少しずつ山あいに入ります。東京では味わえないマイナスイオンを堪能。今年の夏はどこも行かずに自宅で過ごすことが多かったので、ものすごい解放感です!!

最初はギャグを飛ばしたり天城越えを歌いながら、楽しく上っていましたが、徐々に会話が減ってきます(笑)。そして、自動変速はありがたいけれど、マニュアルでギアを軽めにすると「お前さん、もうちょい頑張れるんじゃねえか?」とすぐに重いほうに戻されます。そう、確かに戻されたギアでも難なく走ることができちゃいます。

まるでコーチが伴走してくれているみたい。日ごろ街乗りが多い茉莉子は、今回が初めてのヒルクライムでもあります。でも変速もアシストもあるので、きつくなるとアシストモードを強めたり、ギアを軽くしたり、うまく対応していたそうです。シングルスピードに乗っていたら、ギアとアシストで2つの武器を手に入れたような感覚でしょうね。

ピースなんかしちゃって、まだまだ余裕の表情

えっ、まだ坂あるの!? と思い始めてから頂上まであと2km。平地ならあと少しと思えるのに坂道だと「まだ2kmもるあるの!?」という体感の差に愕然。しかし、パンケーキを食べるならしっかりカロリーは消費しておかねば……。しんどいとはいえ、e-bikeはアシストがあるので、ギアを軽くしてとにかくペダルを漕いでいれば進むので心強い

頂上手前になると、自動変速コーチも「ここまで来たら1番軽いギアにしといてやるよ。残りはアシストで頑張んな」と軽いギアで走ることを許してくれました。人力なら絶対に無理!! と思いつつ、なんとかペダルを回し続けて頂上に到着。e-bikeでもキツかったけど、久しぶりに運動した達成感を味わえました。

そして、頂上では素敵な景色がお出迎え。景色が美しくて何度も振り返ってしまうため「顔振峠」と名付けられたそうです。しんどかったのも吹っ飛んじゃいますね。都内は殺風景な坂道が多く、ただただしんどいケースもしばしば。でも、山だと絶景が見られたり、上っている途中も木々のさざめきや鳥の鳴き声、ひんやりした澄んだ空気に癒されるので、上り切ることができました。

到着!! 顔は笑っているけど、膝も笑ってます
上りはキツいけど、だからこそ良い景色が拝めますね
こんなルートで頂上まで向かいました

頂上にて茶屋とカフェで休憩。ダウンヒルで気分爽快

まずは頂上にある「平九郎茶屋」でノンアルコールビールで乾杯。こんなに美味しいビールある? っていうほど美味しかったです。お通しのお漬物で塩分も補給して、達成感でヒルクライムにハマってしまう人の気持ちが少し分かるような。

ちゃんとサイクルラックがあり、サイクリストにも優しい
絶景を撮影
汗をかいた後のノンアルコールビールは絶品

喉を潤して一休みしたら、もう少しだけ上ってランチへ。森の中のカフェ「ベラヴィスタ」のテラス席から絶景を眺めつつ、パスタで糖質補給して今度は私の大好きな下り坂です。

森の中のカフェ「ベラヴィスタ」
絶景を眺めながら、きのこパスタで糖質補給

上りがキツかった分、下りは楽しい&速い。とはいえ、茉莉子はヒルクライム初体験。当然ダウンヒルも初体験なので、少しスピードを落としながら坂を下りましたが、しっかり後ろについてくるので恐怖心はない様子。もっと速くても良かったかな、と思いつつも安全第一で、無事に麓まで下ってきました。

顔振峠は舗装路なので走りやすかったですが、どちらの車体も太めのタイヤによる安心感があって臨めたのも良かったです。最初はミニベロでヒルクライムできるか不安もありましたが、終わってみれば問題なく上り切ることができました。ギアの自動変速コーチにもかなり助けてもらいましたね。もはや心の友です。

下りは気分爽快
西武鉄道特急ラビューに遭遇

念願のムーミンバレーパークへ

いろいろ寄り道もしていたのでクルマでサッと飯能駅へ戻ります。今度は車体を交換して念願のムーミンバレーパークへ!! 私は身長が167cmあるので、やっぱりクロスバイクだと落ち着きますね。パンケーキ売り切れてないかな、なんて話をしながら走っているとあっという間に到着。

駅から15分程度で到着
自転車は敷地内には入れませんが、ちゃんと駐輪場も用意されています。輪行でやってくるサイクリストも多いそうです

子供の頃からムーミン大好きな私はテンションMAX。北欧をイメージしたメッツァビレッジも雰囲気たっぷり。宮沢湖と北欧を意識した建物が本当に素敵で、都心では実現できない風景です。デンマーク料理のレストランや北欧雑貨のお店など、メッツァビレッジも見どころ満載でした。しかし、今回のお目当てはムーミンバレーパークなので、メッツァビレッジでは軽く景色を楽しんでムーミンバレーパークへ!!

宮沢湖と北欧の雰囲気がベストマッチ
北欧旅行に来た気分
湖畔でくつろぐ人々の姿も

メッツァビレッジから宮沢湖沿いを歩き、ムーミンバレーパークでチケットを購入して入場。ムーミンの家やムーミンママのキッチンなど、本当に細部まで再現されたムーミンワールドに感無量。ムーミン谷を再現した世界に、夢か現実かわからないくらい感激しました。

ストーリーガイドを受け取ってパークイン
パーク内の道にも、楽しいしかけがいっぱい
ムーミン谷の世界に入り込んでしまいました
ムーミンの家の内部

続いて、ムーミンの世界と作者トーベ・ヤンソンの展示施設「コケムス」へ。美術館のような展示で、外界から一気にムーミンワールドに誘ってくれます。コケムスの外がムーミン谷を具現化したものだとしたら、このコケムスはムーミンという小説の精神世界や心象風景に入り込む感覚です。原作者のトーベ・ヤンソンさんの作品へのこだわり、たくさんの愛が詰まっています。

1人の人間が作り出した創作の世界でも、キャラクターは生きていて、その作品が人々に愛されていることに深く感動しました。今までムーミンはあまり見たことがない、という茉莉子も小説読んでみる!! と引き込まれている様子でした。

撮影協力/ムーミンバレーパーク メッツァビレッジ https://metsa-hanno.com/
©MoominCharacters™

[「ムーミンバレーパーク」のその他の写真]

かわいすぎるムーミンマシュマロコーヒー、絶品パンケーキに舌鼓

うっかり展示に見惚れていると、パンケーキレストラン「レットゥラ」の閉店時間ギリギリになってしまいました。ベリーをふんだんに使った人気のパンケーキ「ベリーベリーレットゥ」を注文し、アイスコーヒーと共にいただきます。アイスコーヒーと一緒にムーミンのマシュマロも頼む人が多いそう。なるほど、ぷかぷか浮かんでいる姿はかわいすぎて思考回路はショート寸前。まあ食べちゃうんですけど。

アイスコーヒーにムーミンのマシュマロを浮かべて
このために峠を上ったと言っても過言ではないパンケーキ

北欧らしいベリーのパンケーキは、塩っぽいバターの風味と、凍ったベリー類が汗をかいた身体に染み渡ります。フワフワのパンケーキで、見た目だけじゃなくパンケーキ界の上位に食い込む美味しさでした。

すべてにおいてムーミンバレーパークのクオリティの高さに圧倒されっぱなしでした。ギリギリお土産屋さんにも立ち寄れました。かわいいムーミングッズがたくさんあり、全部買い占めてしまいたいほど。色使いが落ち着いているので、ムーミングッズって大人でも使いやすいんですよね。

ムーミングッズのお店も充実の品揃え
ムーミンとミイも連れて次の場所へ出発

撮影協力/ムーミンバレーパーク メッツァビレッジ https://metsa-hanno.com/
©MoominCharacters™

また来たい!! 充実した日帰り飯能e-bikeライド

パンケーキのカロリーを消費すべく、もう少し走ろうと気になっていた発酵食品のテーマパーク「OH!!! ~発酵、健康、食の魔法!!!~」へ。あいにく閉館時間ギリギリで記念撮影のみになってしまったので、次回のお楽しみにしておきましょう。他にも気になるスポットを見つけましたし、2人とも飯能サイクリングにハマりそうなので。

今度はOH!!! に行くためにまた飯能サイクリングに来るぞ

予定していた女子っぽい食べ歩きのんびりポタリングから、顔振峠にチャレンジしてほど良く刺激のあるサイクリングになりました。都心の坂回避ルートなら任せておけ、と言えるくらい坂嫌いの私ですが、e-bikeで知ってしまったヒルクライムの世界。

「アシストがある」という精神的余裕はやっぱり大きくて、e-bikeだと楽しめる度合いが全然違いますね。普段はシングルスピード乗りの茉莉子も、今後もe-bikeなら一緒にヒルクライム行ってくれるかしら。とはいえ、食べ歩きポタリングも楽しいし、涼しくなってサイクリングの計画を立てるのが楽しい季節になりました。

デザインもかわいいルイガノのe-bikeで、峠の絶景から大好きなムーミン、苦手なヒルクライムもちょっと好きになれた飯能日帰りライド。全部e-bikeのおかげであります。また近いうちにサイクリングに行くために、情報収集しておこうっと♪

琴音

シャンソン、JAZZなどをメインに歌うボーカリスト。たまにアルトサックスも吹きます。1986年10月10日生まれ。趣味・特技は、ライブなどで訪れた日本各地の美味しい食べ物を探すこと。思い立ってふらっと一人旅をすることもしばしば。ブログはhttp://ameblo.jp/singersax-kotone/