紅葉が真っ盛り。この季節は自転車のハイシーズンでもあります。暑くもなく寒くもなく走れるからですね~♪ もちろんe-bikeにとってもハイシーズン。
ちなみにe-bikeとは、スポーツ走行向けの電動アシスト自転車のこと。スポーツ走行向け電動ドライブユニットと、スポーツ走行向けのフレームやホイールなどパーツを組み上げた完成車のことですね。具体的にはシマノSTEPSなどの電動ドライブユニットを搭載したMTB(マウンテンバイク)やクロスバイクなどを指しますが、アシスト付き軽快車と比べると走行時のレスポンスやトルクの大きさ、ドライブユニット自体の小型・軽量さといった点で大きな違いがあります。
e-bikeには、スポーツ走行向けに専用開発された電動ドライブユニットが搭載されます。写真はヨーロッパでも高い評価を受けているドライブユニットの日本仕様シマノSTEPS「E8080シリーズ」 サイクルコンピューターにはアシストモードやアシスト力、バッテリー残量や走行距離などを表示 e-bikeには大容量のバッテリーも搭載。写真は504Wh(36V/14.0Ah)で100km以上の長距離走行が可能です さておき、紅葉もe-bikeもハイシーズンとなれば「紅葉ライドをしないテはない!!」とハモっちゃうのがe-bike部の面々です。そして各自、秋の楽しいe-bikeサイクリングを妄想。
妄想……青空と紅葉とe-bike、絶対絵になるよね~! さらに妄想……e-bikeのタイヤにモミジが付いちゃったりして! くぅ~っ、イイ感じ! もうたまりません! e-bike紅葉ライド!! 秋のe-bike観光!!! 行くしか!!!!
じゃあ場所はどこへ? 軽井沢あたりがイイらしい! SNSで情報収集したら、お~っ、まさに紅葉のピークです。
しかし、その儚さも紅葉。つい先日紅葉がピークと思ったら、数日でドッと散っちゃうこともあるんですよね。
ならば、クルマでe-bikeを運びつつのe-bike観光ライドで! 拠点を変えつつ、 ピークの紅葉や絶景を追いかけて、渋滞に巻き込まれずにおいしい風景だけゲットしつつライド。紅葉をはじめとする眼福案件を求めてのe-bike旅行 というわけです。
商用バンをレンタルしてトランスポーターとして使用。このクルマを「移動する拠点」として活用し、秋のe-bike観光をすることにしました 今回の筆者が乗ったのはBESV「TRS2 XC」。2019年夏に発売されたTRS2シリーズのクロスカントリー向けのハードテイルモデルです。ドライブユニットとしてシマノSTEPS「E8080シリーズ」を採用し、インチューブのオリジナルバッテリー(504Wh/14.0Ah)により140kmのロングライドにも対応。今回はタイヤの空気圧を若干低めにし、乗り心地重視でe-bike絶景ライドを楽しみます 初日は標高約1,000mの軽井沢で紅葉狩り
今回のe-bikeライドは一泊二日の絶景ライド。初日は標高約1,000mにあるご存じの有名リゾートこと長野県・軽井沢を巡ることにしました。比類なき紅葉を期待!! その結果は……写真と説明文で見ていきましょう~♪
初日は午後からの紅葉ライド。これは軽井沢駅北側の県道43号線(プリンス通り)にある無料駐車場でe-bikeを下ろしたところ。整備された観光地だけに、道路脇にこういった駐車場が多数。ここにトランスポーターを駐め、軽井沢をe-bikeで巡ります 道路沿いにはカエデがたくさん。そしてどれも紅葉中~♪ 澄んだ空気と青い空と紅葉、走り始めて間もないのに、サイコーっ! 軽井沢は自転車でも走りやすく、また、寄り道できるスポットも多々あるのでとても楽しい! またこの季節は、夏ほど混雑しませんのでe-bike観光もスムースです 軽井沢を一通り走ったところで本日のメインスポット「雲場池」に到着。素晴らしい紅葉が見られる池とのことですが……すでに風景がキレイです 「うひょ~紅葉に次ぐ紅葉~」とテンションが上がる筆者。雲場池付近は道が狭いですが、自転車なら通りやすく、雲場池入り口にはわりと広い駐輪場があります。なのでサイクリングで訪れるのがオススメ これが雲場池です。湧水を堰き止めた人工湖で、その静水が周囲の風景を鏡のように映す美しさから観光スポットとなっています。というか、これ、この写真凄くないですか? 手持ちのスマホで撮っただけですが、絶景! CGじゃないですヨ! これでもかっ、というほど紅葉。そして写り込みでインパクト2倍、みたいな 「撮れ高が凄い~撮れ高が~!!」と写真を撮りまくるe-bike部 清水氏。……撮れ高って何? 軽井沢の街中を走って紅葉、雲場池でさらなる紅葉。大満足の紅葉狩りとなりました 実はe-bike部での紅葉狩りは初めて。そもそもe-bike部結成は2019年1月なので、e-bike部が迎える秋は初めてなのでした。また、e-bikeで紅葉狩りをするのも全員初体験。
その印象ですが、 e-bikeで紅葉を見て回るという観光スタイルは、予想以上に快適&愉快。徒歩だと歩き疲れる距離感ですし、クルマだとたびたび停車して見て回るというのも面倒 です。人気スポットなら渋滞必須ですし。
でもe-bikeなら、紅葉がある場所から場所へとスッと移動できつつ、紅葉の前で止まればジックリ見られる。ストップ&ゴーが多発しますが、e-bikeは走り出し加速が特にスムースなのでまったく苦になりません。
あと自転車なので、クルマやバイクが入って行けない道やエリアに入れることが多いのも魅力。法律上自転車なら通ってOKの道とか、管理者が「乗らずに押すなら自転車は入っていいよ」と言ってくれる場所もけっこうあります。そういう観点からも、 観光用モビリティとしてe-bikeはヒッジョーに便利で好都合 だと感じました。
さて、話を戻しまして。雲場池で紅葉を堪能した後、カフェで「次どこ行こう?」と一休みしていたら、あらま~日が傾いてきました。それに本日はヒルクライムもしていません。ということで、近くの展望台までe-bikeで走ってみることに。
軽井沢駅から県道133号線を5km弱北上すると「碓氷峠見晴台」という展望台に着きます。獲得標高約250mで、途中激坂もありますが、e-bikeならひとっ走りという感覚。写真は展望台入り口で、この手前に駐車場がありました。駐車場管理者に聞くと「自転車を押してなら展望台まで入っていいよ」とのことでした こんな感じの展望台。「ここは戦国時代の狼煙台(のろしだい)ともいわれています。眺望のよいところで、群馬・長野の県境となっています。大正八年から雄大な展望を広く世に紹介するために、近藤友衛門という人が開いた」と書いてありました。俺のe-bikeは長野と群馬をまたいでいるゼ~! みたいな 展望台からの眺望。群馬方面が広~く見渡せます。けっこう絶景っすね♪ ゆっくりしていたら日が暮れてきました。暗くなる前にダウンヒルして拠点に戻りましょう~ 翌日は朝からヒルクライムで観光&絶景!!
2日目は、前日の夕方に展望台から見えた「妙義山(みょうぎさん)」方面に行ってみることに。拠点は、釜めしで有名だったりする横川駅(JR東日本信越本線/群馬県安中市松井田町)近くの観光用駐車場にしてみました。横川駅周囲は、けっこうイロイロな観光スポットがありつつ、妙義山へe-bikeで行くのも現実的な位置です。
ともあれ、まずは碓氷湖、そしてめがね橋を目指してe-bike観光。以下、写真と説明文でご覧ください。
横川駅近くの観光用駐車場にトランスポーターを駐めて拠点としました こちらは「釜めし」で有名な横川駅。朝日が眩しい! さっそくe-bike観光&紅葉狩り開始です 横川駅付近から約4.5kmで第1目標の碓氷湖(坂本ダム)に到着。獲得標高170mですが、ほんの少しのヒルクライムというイメージですぐ到着してしまいました。湖周辺はほんのりと紅葉。静かでキレイな湖です 午前中なのに、碓氷湖駐車場には観光のクルマがたくさん。平日なのにこの様子だと、土日祝日は混むんでしょう 観光スポットより離れた場所にトランスポーターを駐めて拠点とし、各スポットをe-bikeで回れば、駐車場の満空と関係なくスムースに観光を楽しめます。観光にはやはりe-bikeが「ドはまり」ですね~♪ 碓氷湖を散策した後は、「めがね橋」を目指します。碓氷湖から100mくらいの獲得標高で、距離は約1km。ちょっと急坂ですがe-bikeなら話をしながら走れる感じ ひとっ走りで到着。向こうに見えるのが、めがね橋。その手前には、空き地に無理やり駐車しているクルマがたくさん! 平日なのに、です ちなみにコチラはめがね橋付近にある「めがね橋駐車場」。トイレもあるキレイな観光用無料駐車場ですが……平日の午前中なのにすでに満車! やっぱり観光はe-bikeだわ~e-bike部観光スタイル完全勝利だわ~♪ めがね橋前で絶景に感謝を捧げるポーズをキメる筆者。めがね橋は日本最大の「煉瓦造りのアーチ橋」です。かつては登坂力のある「アプト式鉄道」がこの上を走っていましたが、現在は廃線で、観光スポットのひとつになっています。自転車をめがね橋奥の林道空地に駐車し、めがね橋の上まで徒歩で上ります めがね橋の上。鉄道が走っていたルートは「アプトの道」(横川駅~熊ノ平駅間/約6km)と呼ばれる整備されたハイキングコースになっています こんな位置からめがね橋を眺めることもできます。いや〜~しかしデカい橋。レンガ造りってのもスゴい! めがね橋の横にはトンネルが。アプト式鉄道が走っていただけあって、そこそこの傾斜があります トンネルの中はけっこー暗い。そして涼しい……というかちょっと寒い めがね橋は有名な観光スポットなので、説明文中に書いたとおり、平日でもクルマで訪れる観光客が多々ありました。午前中でも駐車場はほぼ満車状態。最近では大型観光バスも多数訪れるそうです。
こういう 観光地へクルマで行くと、渋滞に巻き込まれながら「運良く駐められた」みたいな状態になりがち ですよね。筆者もそういう経験をしたことが多々ありますし、逆に「こんなに駐車場がいっぱいだと、もう無理!」って感じで観光スポットを諦めた経験も多々。とはいえ、人力自転車で巡るのはけっこうタイヘン。
やっぱりe-bikeで観光するスタイルは大アリですね♪ e-bikeなら駐車場にわずかなスペースがあれば駐められますし、移動で疲弊とか汗だくってことも非常に少なく、渋滞とも無縁。徒歩より速く広く観光でき、クルマより自由に動き回れます。 さらにトランスポーター的なクルマを拠点に使えば、これまでにない広いエリアを詳細に観光していくことも可能です。やっぱり観光はe-bikeだわ~e-bike部観光スタイル完全勝(以下略)♪
なにこの山!! 日本三大奇景のひとつ、らしい……
続いて妙義山。群馬県にある「日本三大奇景」のひとつとされる山だそうです。拠点から約15kmで、そのうち途中から10kmくらいが上り坂。5%くらいの傾斜が続き、その上り坂10kmの標高差は約440mです。e-bikeでマイペースで走れば風景を見ながら楽しく上れるヒルクライムというイメージ。
ともあれ、さっそくGO! 写真と説明文でご覧ください。
妙義山周辺には、妙義山っぽい不思議な岩山だけど実は妙義山じゃない山がけっこうあります。「あっアレが妙義山?」「あっ違った」などと迷いつつも走り続けるe-bike部なのでした 妙義山! 奇妙な岩山!! そして近い!!! すぐソコにある感じです 確かに「奇景」かもしれません。上るともっと凄い光景だとか。ちょっと紅葉には早かったですが、眺めていて飽きない山ですね~ 駐車場にある売店の方が「今年は紅葉が遅いのよ~。でも凄いでしょ」と話す妙義山を見物したら、その周辺をe-bikeサイクリング! そして妄想が現実に。記念撮影! 逆光のe-bike&紅葉がエモい! 妙義山周辺のe-bike観光を終えると、中途半端に時間が余りました。もう1本ヒルクライムなりサイクリングなりするには、ちょっと時間が足りない。かといって帰途につくには微妙に早い。
じゃあ、まあ、せっかく群馬県に来たんだから、世界文化遺産の「富岡製糸場」に寄ってみようゼ、と。富岡製糸場の周囲には古い町並みもあるらしいから、e-bikeでちょっと観光して帰りましょう~、ということになりました。
トランスポーターで移動し、富岡製糸場近くの富岡駅東駐車場という無料の観光用駐車場に駐めました。富岡製糸場近くではありますが、製糸場までの距離は約1km(徒歩約20分)です。富岡製糸場周辺の道は狭く、クルマでは入れない場所もありますので、やはりこういった古い町の観光はe-bikeが好都合です 考えてみたらお昼ごはんを食べていなかった! ということでe-bikeでひとっ走りして知る人ぞ知る「急行食堂」へ。富岡製糸場から約500mの距離ですが、e-bikeだと一瞬で到着。遅めのランチにご当地の「ソースかつ丼」をいただきました♪ ウロウロと富岡周辺を5kmくらい走ったでしょうか。食後の腹ごなしライド感覚でしたが、表通りから裏道までしっかり観光できました いや~秋のe-bike紅葉ライド、良かったですわ~最高でしたわ~♪ 来年もまたヤルぞ! 秋のe-bike紅葉狩り&観光ライド! そんな2日間でした♪ 晴れた秋の日のe-bikeサイクリング、ヒッジョーに楽しいです。ていうか秋から冬のe-bike、意外なほど快適で楽しいので、ゼヒ!
ちょっと余談になりますが、元旦からe-bikeで走ったりする筆者が思うに、秋から冬はe-bikeにとっては「絶好の季節」だと感じます。まずe-bikeは上り坂が得意。苦しまずに楽しく激坂を上れたりします。つまりは、空気が乾いて視界がクリアな秋から冬の季節に、 高所に上ってその季節ならではの絶景を楽しむ ことができます。加えて、そういうヒルクライムをしてもあまり汗をかきませんので、下りで体が冷えにくく、つまりは寒くナ~イ! 楽しく上がってクリアな絶景を楽しめて、下りも快適! 秋冬のe-bike最高っ!
というわけでゼヒ、秋から冬はe-bikeで走ってみてください。きっと、これまで予想すらしていなかったe-bikeならではの楽しさ快適さを味わえて、新しい体験になると思います♪