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危険な街路灯を手早く安く交換できる「QQポール」 ~錆びや曲がりを見つけたら管理者や役所に連絡
2020年1月6日 00:00
町には道路の照明、公園の明かり、駐車場にビルのエントランスなど、街路灯があふれている。でもよく見ると、街路灯のポールが錆びたり、台風の影響で曲がったりはしていないだろうか? 先の台風19号でも、道路標識や街路灯が倒壊したなどの報道を多く目にした。またとある公園では腐食して弱ったポールが倒れ、子どもが指を切断するという痛ましい事故もあった。
国道や県道の街路灯は、定期的に腐食状況などが調べられているので倒壊の心配はほとんどないという。しかし駐車場や大型店舗、ビルやマンションの街路灯となるとどうだろう? 特に注意すべきは、海の近くで塩害、温泉地でガスといった影響がある地区だ。おそらく管理者によってメンテナンスに差があり、設置以降1度も検査が行なわれることなく、老朽化している街路灯もあるはずだ。
危ない街路灯は、老朽化したものだけではない。実は、安全基準にも変化がある。1995年の耐風基準では風速40m/sに耐えられれば安全とされていた。しかし近年は、それを越える風速が観測されているのはご存知の通りで、先の台風19号は最大瞬間風速55m/sに達しており、基準のおよそ1.4倍。腐食や老朽化している街路灯のポールはもちろん、旧安全基準の古いポールの交換も求められている。
急増する街路灯の老朽化と、2020年水銀灯製造打ち切り問題
「一般的な鉄製の支柱は、設置から15年経過すると老朽化が始まりだします。分厚い亜鉛メッキの層(要はブリキ層)を作り、錆を防いでいるものもありますが、ペンキを塗っただけのものは老朽化が早いです」
最近の街のポール事情を教えてくださったのは、パナソニック ライフソリューションズ社 ライティング事業部 非住宅商品企画グループ 屋外商品企画課の宮崎 康一氏だ。
肩書きを見ればお分かりの通り、街路灯のスペシャリスト。街を歩いていると、ポールが気になって足を止めて観察してしまうという。同氏の説明によれば、道路沿いの街路灯は国道であれば国が、県道などは地方自治体が定期的に管理しているので、老朽化したままのものは少なく、危険なものは適宜交換されているという。
つまり老朽化が進みメンテナンスが行なわれていない危険な街灯は、私有地にあるのだという。たとえば駐車場にある照明、またマンションのエントランスに続く街路灯、自転車置き場や小さな公園の照明など。このような場所にある街路灯は電球の交換こそされるものの、ポールについては設置以降、検査やメンテナンスがされていない場合が多いという。また意外なものが劣化を早めるそうだ。
「なかでも劣化を早めるのは犬のおしっこなんです。最近はおしっこ対策として、支柱の下部をポリエステルなどの樹脂でコーティングしたものまであります」(宮崎氏)
つまり、私有地に設置されており犬の散歩ルートにある街路灯は、劣化の疑いがありそうだ。そこで宮崎氏に、素人でもポールの劣化を見分ける方法がないかを聞いてみた。
「なかなか難しいでしょう。目に見える外側だけでなく内部から腐食している場合もありますから。ただ錆や穴を目視で確認するのは大切です。特にメンテナンス用の開口部が錆びやすいので、注意してみるといいでしょう。そこでもし問題を発見したら、支柱のシールに注目してください。管理者の連絡先が記載されている場合があるので、そこに連絡することをおすすめします」
街路灯には、倒壊の危険性のほかに意外な問題もある。それが水俣条約による、2020年の水銀灯製造中止だ。体育館や街路灯でもっともポピュラーな水銀灯は、LED灯が登場する平成の前半まで数多く設置されてきた。宮崎氏によれば、日本には185万本の水銀灯を使った街路灯があり、現在のLED灯への交換率はたった30%だという。
水銀灯のランプの寿命はおよそ3~4年。つまり来年、続々と水銀灯ランプが切れ始めると、やがて交換用のランプが入手できなくなり、あわてて街路灯ごと交換するケースの増加が予測されている。そのためすでに、老朽化したポールを交換するとともに、水銀灯をLED灯に交換する工事が増加してきているという。
ポール1本の交換が2日から3時間へ! 土木工事が不要で、10万円もお得!
老朽化の進んだポールの交換に加え、水銀灯からLED灯への切り替えにも便利なのが、パナソニックの「QQポール」。これはかなり画期的。
一般的な支柱の交換は、支柱の根元を地面に固定する「基礎」と呼ばれるコンクリート塊を壊したり(ハツリ)、基礎そのものを掘り返して除去する。そこへ新たな支柱を立てて、再びモルタル(セメント)を流し込み固める。
ハツリとは、道路工事でよく見る「ダダダッ!」と地面に太い杭を打ち込むあの作業だ。かなり騒音が出るだけでなく時間もかかる。古い支柱を取り除く土木工事は、1日がかりだ。
翌日は新しい支柱を立て、モルタルを流し込んで基礎を再び作り直し。モルタルが固まったところで、ようやく支柱の上の街路灯を新しいものに付け替える。つまり1本の支柱を交換するのに、2日がかりの仕事になるのだ。
パナソニックの「QQポール」は、既設の基礎を壊さずそのまま使うため、たった4時間で1本の支柱を交換できる。また即硬性のモルタルを使うので、硬化するまでの時間も含めて交換に要するのは、たったの4時間だ。2日間かかっていた作業が4時間で終わるというのは革新的。宮崎氏によれば、慣れると2~3時間で施工できるという。
つまりQQポールは、既設の基礎を流用してハツリや基礎の掘り出し作業を省くことができるため、1本の施工費を5~10万円ほど安くできるというわけだ。施工に必要な人員も、電気工事担当2~3人で済むのも特徴だ。
なぜなら基礎の撤去は土木工事、支柱と街路灯の設置は電気工事となるため、通常は土木と電気の2社が交換に当たることになる。しかしQQポールは基礎を流用するため、電気工事店だけで請け負えるからスケジュールの調整も必要ない。
必要な機材は、高所作業車とグラインダと金ブラシ。あとはモルタルを流し込む基本の道具だけでいい。
「QQポール」が安く施工できる秘密とその手順
QQポールの施工は、大きく分けて3ステップ。既存のポールの根元をグラインダーで切断して、ポールの中にQQポールを差し込んで、モルタルで固めるだけだ。
ポールの高さは3.5mと4.5mの2種類があり、それぞれ直径89.1mmと114.3mmが用意されている。既存の支柱の太さや上部につける灯具にあわせて使い分けできるのが特徴だ。なおカラーは、公園など樹木が多い場所用のコーヒーブラウンと、汎用性の高いミディアムグレーメタリックがある。
実際に細かい手順まで含めると次の9ステップ。これを見ればなぜ革新的なのか? なぜ安く設置できるのか? なぜ時短できるのか? が一気に分かるだろう。
1)高所作業車で既存の灯具を取り外す
2)既存のポールの根元を2cm残し、グラインダで切断
3)ポールの内側に水や砂などが溜まっている場合は取り除く
4)ポール内側を深さ250mm程度まで金ブラシなどで磨く
QQポールは高さ3.5mと4.5mのものがあるが、いずれも250mm埋設するだけでOK。250mmでも、もちろん倒壊の危険がない安全性を確認済みだ。
5)QQポールにアダプタを差し込んで、既存のポールに差し込む
6)水平器などを使い根元のネジで垂直を調整
7)既存のポールとの間に即硬性のモルタルを流し込む
8)モルタルで根巻きする
9)新しい灯具を取り付ける
QQポールの防錆加工は、亜鉛メッキに塗装。犬のし尿対策には根巻きも効果的となっている。
3.5mや4.5mのポールを固定するのに、250mmの埋設で大丈夫なのか? と心配になるかも知れない。土木はど素人の筆者が見ても、250mmの埋設はかなり心もとない。
しかしモルタルを流し込むことで既存の基礎とQQポールが一体となるため、安全面ではまったく問題なく、基準もすべてクリアしているという。またパナソニックの実験施設にて、実際に地震や強風などのシミュレーションを行ない、マージンをもった基準をクリアしているのだ。
既存のポールをQQポールに交換した後のイメージは次の通り。
なお上部に取り付ける灯具は、QQポールの径によって次のようなものが選べるようになっている。
QQポールに交換できる支柱、できない支柱
QQポールは既存の多くのポールに対応できるが万能ではない。交換にあたっては、以下の点をクリアしている必要があるので注意しよう。
1)埋め込み式の鋼管ポールであること(ベース式は不可)
2)交換後のQQポールの高さが既存のポールの高さ以下であること
3)ポールの下部の直径は114.3~165.2mmであること
4)基礎にクラックがないこと
5)既存のポールを揺すりグラつきやすき間がないこと
6)基礎との境界部で既存のポールが曲がっていないこと
7)基礎との境界部で既存のポールが錆びていたり穴がないこと
8)基礎に埋設されている既存のポールを空洞にできること
9)基礎から下250mmには電源の引込み口がないこと
10)既設の引込み線電線管(FEP管)の直径×2がQQポールの内径以下であること
危険な街路灯や水銀灯は、ここ数年でLED式に変えるとお得で安心
大掛かりな土木工事が不要で、電気工事だけで対応できるパナソニックのQQポール。すでに施工事例は200件近くもあり、前例がないことに抵抗のある地方自治体でも導入しやすくなっている。
老朽化の進んだ支柱、また旧安全基準の支柱の交換も、施工時間を大幅に削減し1本たった4時間で設置できる。また2020年の水銀灯製造打ち切り問題のLED灯切り替えソリューションとしても有用だ。
水銀灯の消費電力はおよそ100W。対するLED灯は20Wと省エネ。つまりLED灯に切り替えることで水銀灯の消費電力を80%近くまでカットできる計算だ。また水銀灯は、ランプの寿命がおよそ3~4年に対して、LED灯は10年交換が不要となる。電気代やランプ交換のランニングコストを鑑みても経済的。
また現在、QQポールでリニューアルすると灯具1台を無償でもらえるキャンペーンを実施中。ただし100台限定なので早いもの勝ちとなる。
キャンペーン詳細はこちら。
▼QQポールで街路灯リニューアルお手伝いキャンペーン
これを期に、施工業者のみなさんだけでなく、ビルやマンションの管理組合や町内会、商工会などでも身近な街路灯を見直してはいかがだろう?