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【始めよう薬膳レシピ10】疲れ・生理痛に「シイタケと黒キクラゲ炒め」
2017年 6月 1日 06:30
キノコ料理で、疲れや生理痛を和らげてみませんか。今回は、疲労を回復する「シイタケ」と、「血液(血)」と関係が深い「黒キクラゲ」を使った「シイタケと黒キクラゲ炒め」のレシピをご紹介します。薬膳で「黒キクラゲ」は、生理痛や肩凝りを軽減するので、今まで馴染みがなかった方も、ぜひメニューをお試しくださいね。
「シイタケと黒キクラゲ炒め」の食材効果
今回ご紹介するのは、日ごろの疲れやストレスを軽減する「シイタケ」と、「血」を巡らせる「黒キクラゲ」で、疲れや生理痛を和らげる「シイタケと黒キクラゲ炒め」です。薬膳で、「シイタケ」は免疫力を上げる効果に優れ、「黒キクラゲ」は貧血や子宮筋腫・子宮内膜症など、血液に関係する病に効きます。女性は生理で「血」を失うため、貧血になりやすいので、「黒キクラゲ」で不足分を補いましょう。
「シイタケと黒キクラゲ炒め」の材料(2人分)
シイタケ:100g(中8枚くらい)
乾燥黒キクラゲ:10g(片手いっぱいに乗るくらい)
水:100ml(1/2カップ、炒めるとき使用)
オリーブオイル:適量
顆粒の中華ダシ:大さじ2
塩:少々
コショウ:少々
醤油:大さじ1
パクチーなど:適量(お好みで)
「シイタケと黒キクラゲ炒め」の作り方
<下準備>乾燥黒キクラゲは、そのままでは食べられないので、ボウルなどで水に浸けて戻します。大きさや厚さにもよりますが、水なら40分ほど、ぬるま湯なら20分ほどで柔らかくなります
1.シイタケはカサの部分を細切りに、石突きは気にならなければ使い、根元だけ切り落として刻んでおきます
2.黒キクラゲは、1口大に切っておきます
3.フライパンにシイタケ、黒キクラゲを入れ、水とオリーブオイルを回し掛けて、中火~弱火で炒めます
4.シイタケと黒キクラゲがしんなりしてきたら、顆粒の中華ダシ、塩、コショウを振り掛けて全体をよく混ぜ合わせ、最後に醤油を回し掛けて炒め、味を調整したら完成です
5.お皿に盛り付け、アツアツを召し上がってください。お好みで、パクチーや三つ葉を散らしてどうぞ
乾燥黒キクラゲは、普通のキクラゲでも代用できます。「パクチー( コリアンダー、香菜・こうさい)」は消化促進に、「三つ葉」はリラックスに効果的ですが、パクチーは香りが独特なので、お好みで選んでくださいね。
薬効1「シイタケ(椎茸)」
「シイタケ(椎茸)」は、胃腸の働きを良くしながら、ストレスや疲労を軽減します。キノコ類全般は、免疫力UPや整腸作用を期待でき、特に「シイタケ」は、不眠を和らげるパワーアイテムです。
今回は生のシイタケを使っていますが、煮汁を多くしたい料理のときは、乾物の「干しシイタケ」を使うと、戻し汁も使えるので、食材の栄養素を余すところなく取り入れられます。またシイタケは、「干しシイタケ」にすると「血」を補う作用が加わるとされるので、疲れたときや、力を付けたいときにおすすめです。
薬効2「黒キクラゲ(黒木耳)」
「黒キクラゲ(黒木耳)」は、「血液(血)」と関係が深く、生理痛や吐血に効くとされるキノコです。逆に「血流(血)」を補ったり、巡らせる力もあるので、シミを予防したり、肩凝りを和らげる効果も備えています。また「乾燥キクラゲ」になると、「陽(よう)」のパワーを蓄えていると考えられるため、さらに体に力が付く効果も。
薬膳では疲労回復や美容に、【不調の薬膳15】でご紹介した「黒キクラゲ」「黒ゴマ」「黒豆」といった、黒い色の食材を使うことがあります。この3つは、どれも便秘を解消するので、お腹の中からきれいになれて、美容に関心の高いみなさんにおすすめです。美容効果の高い「黒豆」は、むくみや白髪対策になり、【始めよう薬膳レシピ9】では、ふっくら仕上がる「黒豆煮」を紹介していますよ。
体バランスを調えてくれる、高機能なキノコ
「シイタケ」は薬膳で、免疫力UPに効果があるとされるキノコです。今回はレシピで、生シイタケを紹介しましたが、煮物や炊き込みごはんには、乾燥させた「干しシイタケ」もおすすめ。戻し汁も一緒に煮込みや炊き込みに使うと、免疫力を上げたり、血圧を下げるのに役立ちますよ。
「黒キクラゲ」は、「止血」と「補血」という一見反対に思える作用をもつので、不思議な印象がありますが、女性の体バランスを調えるのに役立ち、「マグネシウム」「葉酸」「鉄分」といった栄養素も補えます。キクラゲ(木耳)には、「黒キクラゲ」と「白キクラゲ」があり、どちらも肌をきれいにする食材。「白キクラゲ」は、デザートに使われることが多いです。「黒キクラゲ」は生でも乾物でも、スーパーの野菜コーナーや、中華食材のコーナーにあるので、ぜひ使ってみてくださいね!