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【不調の薬膳24】血流を良くして体を温める「生理痛」軽減の食材とレシピ

寒くなるにつれ、「生理痛」が重くなるという方はいませんか。「生理痛」の原因は冷えや、血流が滞る「血瘀(けつお)」なので、今回は生理痛を改善する食材とレシピを3つご紹介します。「血瘀」とは、血液そのものや体に必要な栄養を示す「血」の流れが悪くなる状態で、頭痛や肩凝りに始まり、「生理痛(月経痛)」や「生理前症候群」などの不調を引き起こします。寒い季節はとにかく身体を冷やさないことが大切ですが、食生活では生野菜を摂るのを控えたり、偏食がないか振り返ることも「生理」にまつわる痛みを緩和するきっかけになりますよ。それでは生理痛の症状と、改善食材やレシピをチェックしていきましょう!

 

血塊や痛みが強い生理痛に、「ミカン」と「ベリー」のケーキ

旬のフルーツをたっぷり使った、手間いらずのパンケーキです。全粒粉(なければ小麦粉)のホットケーキミックス粉へ豆乳を混ぜて、オリーブオイルを引いたフライパンに流したら、皮を剥いたミカンとブルーベリーを多めに埋め込みます。裏返して焼いたら、ハチミツをかけていただきましょう。

 

血塊が出たり痛みが強い場合は体を温めて、血流を促して巡りを良くし「血瘀」を改善することが大切です。「ミカン」は実を食べても、乾燥させた皮をお風呂に入れても体を温め、気持ちを楽にしてくれます。「ブルーベリー」などのベリー類は「血」の流れを良くする作用があり、酸味の爽やかさも痛みを和らげます。そして、おかずに使うなら血流を促す「玉ネギ」(【不調の薬膳9】メニュー紹介)、「血」を補う「ヒジキ」を、ほかに「ソバ」「春菊」(【不調の薬膳19】レシピ紹介)「玖瑰花(マイカイカ)」(【不調の薬膳12】まとめで紹介)なら「気」を巡らせて体をリラックスさせ、生理痛の痛みや不快感を緩和してくれますよ! 

 

生理のときの疲れに「鮭」の「キャベツ」包み

「血」を補って体に活力を満たし、生理痛を和らげる1品です。キャベツの葉1枚で鮭1切れを包んで鍋へ並べ、薄めの鶏ガラスープで煮込みます。塩、コショウで調味したら出来上がりで、お好みでパセリやショウガの千切りを散らして、スープも一緒にいただきましょう。シャケとキャベツの組み合わせは、パスタや炊き込みごはんに応用しても美味しいですよ。

 

生理の出血で体力を消耗したり、痛みを伴うなどして疲れを感じたら、「気」「血」を補って体を助けましょう。「鮭」(【不調の薬膳17】食材紹介)や「キャベツ」のほか、「カボチャ」「ホウレン草」「栗」「黒ゴマ」などの食材を調理に使って、「気」「血」を補いながら体を楽にしていきましょう。これらの食材は、出血量が多くない場合でもおすすめです。

 

冷えを強く感じる方に、「クルミ」のホウレン草和え

エネルギーを満たしながら体を温めて、作り置きもできる和え物です。ホウレン草は茹でて水気をしっかり絞り、食べやすい大きさに切ります。砕いたクルミを和えて、柚子コショウを溶かした昆布ダシで薄目に味を整えたら完成です。もっと手軽に味付けをしたいときは、具材にポン酢をかけるだけでも美味しいですよ。

 

生理痛が強いときは体の冷えが強い場合が多いので、「血」を補ってエネルギーを補給し、冷え(寒証)を改善していきましょう。適する食材は痛みに効く「クルミ」のほか、「ニラ」「サンショウ(山椒)」「シナモン(肉桂、ニッケイ)」、砂糖を使う場合は「黒砂糖」(【不調の薬膳10】食材紹介)が体を温めてくれますよ。また寒い季節は、生野菜や冷たい飲料を摂るのを控えたり、バランスの取れた配合(=「五味調和」)で食生活を考えながら体を温めるようにしてみましょう!

 

まとめ

生理中やその前後に何となく甘いものを食べたいと思ったら、例えば始めにご紹介したパンケーキに「ハチミツ」(【不調の薬膳19】まとめ)をかけたりと、自然な甘さが体のこわばりを解いて体に優しいです。また「大豆」由来製品に多く含まれる「イソフラボン」は、生理痛だけでなく更年期障害にも効果的。ホルモンバランスを調えて女性の味方になるので、「豆乳」をグラタンやスイーツに使ったり、水煮缶などを使った「大豆」のヒジキ和えも簡単でおすすめですよ。最後になりますが、女性特有の病気は、痛みが出るまで発覚しない場合が多いので、気になる症状がある方は専門医へ受診したり、検診を忘れないようにして、元気に過ごしていきましょうね!

 

 

A's Pumpkin(薬膳マイスター)

日々健やかに過ごしたいと考える、おばちゃまライターです。
薬膳マイスター資格を取得、自然由来食材のエネルギーをよりよく活かすことで、ひとりでも多くの方が健やかに過ごせるお手伝いが出来ればと思っております。国際薬膳食育師3級。