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アンカー、家庭用蓄電池に参入 太陽光発電で毎月1.5万円の節約も
2025年1月29日 16:00
アンカー・ジャパン(Anker)は29日、家庭用蓄電池に参入すると発表。「Anker Solix XJ」シリーズとして据え置きの蓄電池と電力制御のパワーコンディショナーを組み合わせて提供。容量は5,000Wh、10,000Wh、15,000Whの3種類から選べる。
価格は見積もりによって変動するが、工事費を除いて本体は100万円台後半~300万円前後。15年や20年のローンも提供し、支払いはプランによって月々1万円~2万円台となる見込み。
ソーラーパネルなどと組み合わせて設置することで、電力を効率よくためて有効活用できる製品。同社はポータブル電源をこれまで展開してきたが、新たに据え置きの蓄電池にも参入することで、停電をはじめとする災害への備えなどにより安心のシステムとして提供する。
Anker自社ブランドでのソーラーパネルもパートナーとの連携で提供する。
電気自動車と組み合わせるV2Hシステムとの連携は現在のパワーコンディショナーではできないが、猿渡CEOは「技術的には可能。ニーズを見て今後も利便性を高める」としている。
Anker Solix XJシリーズは、安定性の高いリン酸鉄リチウムイオン電池を採用し、電池パックごとに8つのセンサーを搭載。製品の異常検知をたかめるなど多重の保護機能を備えるのが特徴。奥行き15cmとコンパクトで、駆動音は29dB未満と静かな点もメリットとする。
ポータブル電源も手掛けるAnkerが、電気代の高騰や、防災意識の高まりなどを背景に製品化。太陽光発電により昼は電気を蓄え、夜にその電気を使うことで電力会社からの買電を減らせる。同社の試算によれば4人家族の場合、月額15,500円の電気代節約につながるとしている。
販売方法についても、これまでの蓄電池販売の主流とされる訪問販売とは異なり、オンラインで同社が全ての窓口となり問い合わせから見積もり、工事日の調整なども可能。興味のある人に対して、導入までのハードルを下げて普及を図る。Ankerの会員であれば製品保証は15年間にするなど、サポートも手厚くした。
価格が最も手頃な5,000Wh容量は、停電しても冷蔵庫やスマホなど最低限の電力を確保して約1日分の電気を使える。最大入出力は1,500W。
4人家族に適した10,000Whモデルは、上記に加え冷暖房などもあわせて約2日間の電力を確保する。最大入出力は3,000W。
最大容量15,000Whは、4人以上やオール電化の家庭にも適したモデル。最大3日分の電力を蓄えられ、ソーラーパネルで発電しにくい梅雨や冬でも安心としている。最大入出力は4,500W。
セットに含まれるパワーコンディショナーは、家のソーラーパネル(別売)で発電した電力を、最大97.5%の高効率で蓄電可能にする変換効率の高さを特徴とする。電気回路内で電圧が高まると発生する電気火花のアーク放電を素早く検出し、0.5秒以内に電源を遮断する機能を備える。
蓄電池の本体サイズは、5,000Whが約670×150×600mm(幅×奥行き×高さ)、10,000Whが約670×150×960mm(同)、15,000Whが約670×150×1,320mm(同)。