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Jackeryから長寿命リン酸鉄のポータブル電源Plus。容量拡張、ソーラーで節電も
2023年6月14日 18:42
Jackery Japan(ジャクリジャパン)は、ポータブル電源とソーラーパネルの新製品として、リン酸鉄リチウムイオン電池を採用した「Plusシリーズ」を6月14日より順次発売する。価格は、容量2,042.8Whのポータブル電源と200W出力ソーラーパネルがセットの「Jackery Solar Generator 2000 Plus」が355,000円で、ポータブル電源単体の「Jackery ポータブル電源 2000 Plus」は285,000円。
容量1,264.64Whの「Jackery Solar Generator 1000 Plus」は7月、コンパクトな288Whの「Jackery Solar Generator 300 Plus」は2023年下期に発売する。そのほか、拡張用バッテリーなども用意する。
リン酸鉄のPlusと三元系のPro
フラッグシップモデル「Jackery Solar Generator 2000 Plus」のポータブル電源は、2022年より販売している高速充電のProシリーズの性能を踏襲しながら、新たにリン酸鉄リチウムイオン電池を同社で初めて採用。長寿命化や、アプリ対応、停電時のEPS機能などの面で進化したのが特徴。ソーラーパネルとのセットで、家庭用の発電システムとして使える。
AC出力は5ポート備え、定格出力は3,000W、最大瞬間出力6,000W。ほとんどの電化製品を稼働できるという。
別売バッテリーで拡張できるようになったのも特徴で、本体と同容量2,042.8WhのJackery Battery Pack 2000 Plusを最大5つ追加可能。本体2台の並列接続も合わせると最大24kWhに拡張でき、200V電圧の機器も使えるため、電子工具や大型家電(乾燥機、水ポンプ、エアコンなど)まで対応可能としている。本体の並列接続には別売のJackery Connectorを使用する。
静音充電モードも備え、30dB以下まで動作音を低減。「ささやき声のように静か」としており、屋内でも使いやすくした。キャリーハンドルとキャスターを備え、大容量でも持ち運びやすくなっている。
リン酸鉄リチウムイオン電池により、10年以上使えるという長寿命を実現。充放電サイクル4,000回後も70%以上電池残量を維持する。他容量のモデルを含めて5年間の保証付きとなっている。
特許出願済の独自急速充電ChargeShield技術により、バッテリー寿命を50%延長。同機能はバッテリーパック全体の充電速度と安全性のバランスを両立させて安全な充電を行なえるという。AC経由での本体充電時間は約2時間。
ソーラーパネル6枚でフル充電は最大2時間。アプリでバッテリーの遠隔操作も
Jackery Solar Saga 100W/200Wソーラーパネルは、IBC(Interdigitated Back Contact)技術を採用。パネルの裏側に電気の接点を配置することで光の吸収を高めている。業界最高水準とする最大25%の太陽光変換効率で、より多く発電。くもりなどの好天ではない状況でも高い出力を可能にするという。Jackery ポータブル電源 2000 Plusに6枚の200Wソーラーパネルを接続した場合は最短2時間でフル充電できる。
BluetoothとWi-Fi接続に対応し、スマートフォンのJackeryアプリで遠隔操作やモニタリングも可能。離れた場所からポータブル電源の各スイッチON/OFFや、リアルタイムでのポータブル電源の状態(バッテリー残量、使用可能時間、出力/入力など)を確認できる。
利用ケースに合わせてバッテリーモードを変更することで、バッテリー寿命を延ばすことも可能。急速充電モードのほか、約30dBの低騒音で充電できる静音充電モードも用意する。これらの機能はポータブル電源をインターネットに接続、またはスマホとBluetoothで直接接続している場合に使用できる。
EPS(Emergency Power Supply)機能も搭載。停電の時にも、わずか20ms(ミリ秒)以内にバッテリー給電へ自動で切り替わる。冷蔵庫や熱帯魚の水槽といった、停電時も電気を使い続けたい機器に適した機能となっている。
なお、リン酸鉄リチウムではない三元系バッテリーを用いた既存のProシリーズも併売。こちらはリン酸鉄に比べて同容量で軽い点や、低温に強い(リン酸鉄は高温に強い)といった特徴を活かした用途向けに展開する。
Jackery ポータブル電源 2000 Plusの本体サイズは約473×359×373mm、重量は約27.9kg。AC出力は100V(50Hz/60Hz)、最大15A。USB Type-C出力は2ポートで、各ポート最大100W対応。USB Type-Aも2ポートで各ポート最大18W。シガーソケット出力も備える。DC入力は2ポート合計で1,400W。
拡張用バッテリーJackery Battery Pack 2000 Plusもリン酸鉄リチウムイオン電池を内蔵。本体サイズは約470×331×231mm、重量は約19kg。DC入力は2ポート合計で1,400W。
コンパクトな小容量モデルも年内発売
7月発売予定のJackery ポータブル電源 1000 Plusは容量1,264.64Whで、最大3台の容量拡張(最大5,058Wh)も可能。本体の並列接続には対応しない。定格出力は2,000Wで、瞬間最大出力は4,000W。本体サイズは356×260×283mm、重量は14.5kg。充電サイクルは4,000回で残量70%。本体充電はACからが1.7時間、200Wソーラーパネル6枚で1.8時間。
下期に発売予定のJackery ポータブル電源 300 Plusは容量288Whで、拡張や並列接続には対応しない。ハンドルで持ち運べるコンパクトさが特徴で、本体サイズは230×155×167mm、重量は3.5kg。定格出力は300W、瞬間最大出力は600W。充電サイクルは1,500回で残量80%。本体充電はACからが2時間、200Wソーラーパネル1枚で3.8時間。
【6月14日発売製品のラインナップと価格】
- Jackery Solar Generator 2000 Plus:355,000円
(Jackery ポータブル電源 2000 Plus 1台、Jackery SolarSaga 200 1枚) - Jackery ポータブル電源 2000 Plus:285,000円
- Jackery Battery Pack 2000 Plus:175,000円
- Jackery Explorer Kit 4000:440,000円
(Jackery ポータブル電源 2000 Plus 1台、Jackery Battery Pack 2000 Plus 1台)
よゐこ濱口&南明奈がポタ電とソーラー充電の進化に驚き
オレンジ色が特徴的なJackery製品は、国内にポータブル電源を広めたメーカーとして知られているが、多くの製品を展開するにつれて、ユーザーからの様々な声も集まり、「容量拡張」や「アプリ対応」「1,000Wクラスで高出力モデル」「リン酸鉄リチウム」を求める意見が出ていたという。Jackery Japanマーケティング担当の平松孝太さんは「これらを全て解決できるのがPlusシリーズ」と紹介した。
アウトドアや防災などの従来の使い方に加え、最近注目される節電ニーズに対しては、ソーラーパネルとの併用で「災害に備えながら、節電できる」とアピールした。なお、既存の三元系リチウム電池を備えたProシリーズについては、新しいPlusシリーズと安全性の面では同レベルとして、用途に応じて販売する方針を示している。
普段からアウトドアも楽しんでいるよゐこ・濱口優さんと南明奈さんの夫妻が、Jackeryの新製品をさっそく体験。様々な家電を接続して大容量&高出力などの特徴を実感していた。
アウトドアは好きな一方で「コンセントがないと不安でしょうがない。IHが使えるというだけで安心感がある」という濱口さん。もともとJackery製品を知っていたとのことだが、新製品では3,000Wの出力でどこまでの家電を動かせるか実際に試した。
Jackery ポータブル電源 2000 Plusに、用意された掃除機、ドライヤー、ケトル、ライトを全て接続しても使えたことで、南さんとともに驚いた様子。また「Jackeryと充電対決」と称して手回し充電器でどこまでポータブル電源を充電できるかに挑戦。懸命に手回しをしたものの、ソーラーパネル発電に比べて1/10ほどの出力までしか出せず、勝負を断念。ソーラー充電の進化に感心しきりだった。
複数のポータブル電源を接続して、なんとポータブルサウナを動かせるというデモも実施。濱口さんは「ついにサウナまでジャクリでできるようになったとは。夏にジャクリがあれば、安心してキャンプできる」とコメント。様々な家電を試した南さんは「家の中でも活躍するので、使ってみてください」と笑顔で語った。