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パナソニック、電気代節約を強化したエコキュート。風呂のうっかりムダ防止も
2023年4月6日 14:34
パナソニック 空質空調社は、家庭用ヒートポンプ給湯器「エコキュート」の新モデル52機種を6月26日に発売する。専用アプリで日射量予報と連携して自動で沸き上げる業界初の機能を持つのが特徴。シャワーの流量を約1.4倍にする「ウルトラ高圧」や、風呂の湯沸かし時のムダを防ぐ「うっかりアシスト」も採用する。
価格は、プレミアムクラス(JPシリーズ)とミドルクラス(J/N/Cシリーズ)が898,700円~1,293,600円(工事費別)。スタンダードクラス(S/NSシリーズ)はオープンプライス。
電気と大気熱を組み合わせて効率的に湯を沸かし蓄熱するエコキュートは、太陽光発電などを有効活用して、電力消費量を約1/3に抑えられる機器として注目されている。
昨今の電気代の高騰や、太陽光発電システムの固定価格買取制度(FIT)の終了などで、余剰電力を自家消費するニーズが高まっている。パナソニックはこうした点を背景に、新モデルを含めたエコキュートの販売目標を年間20万台超と設定している。
日射量と連携で太陽光発電の自家消費率を30%向上、シャワー流量アップも
今回の新モデルは、業界初となるエコキュート専用アプリで日射量予報から太陽光発電の出力を予測し、自動で沸き上げる「スマートソーラーチャージ」機能を搭載した。これまでよりも、さらに効率的に沸き上げが可能になるという。
従来の「おひさまソーラーチャージ」機能は、翌日の天気予報が晴れの場合に昼間の沸き上げを行なっていたが、実際は、天気がくもりの日でも日射量があれば太陽光発電は行なえるため、新たに「日射量予報」との連携を実現。余剰電力の自家消費率を従来比で約30%向上できるという。なお、日射量で判断するため、晴れの状態でも一定量の日射量が無い場合はソーラーチャージを運転しないケースもある。
もう一つの新機能として、シャワー流量を現在の高圧タイプと比べて約1.4倍にした「ウルトラ高圧」を搭載。1階だけでなく、2階や3階においてもシャワー使用時の快適性を向上するという。
湯はりの「栓閉め忘れ」半数以上が経験。うっかり防ぐアシスト機能
風呂の湯沸かしの際に、浴そう栓を閉め忘れた際の通知機能「うっかりアシスト」も搭載。
パナソニックの調査によると、湯はり時に浴そう栓を閉め忘れることを約55%の人が経験しているという。うっかりアシストは、浴そう栓を閉め忘れた際の通知時間を短縮できるもので、異常を検知するアダプターに学習機能を持たせ、各家庭によって異なるアダプターの設置位置に応じて適切に動作。結果として従来比で湯のムダを約80L節約でき、うっかりによるストレスを軽減できるとしている。
省エネ性能については、貯湯ユニットの断熱性能やヒートポンプユニット性能の向上により、年間給湯保温効率(JIS)3.5を実現。2025年度を目標年度とする省エネ基準を達成したSシリーズを、スタンダードクラスに拡充した。
エコキュート専用スマートフォンアプリ「スマホでおふろ」の新機能として、簡単に使いたい機能の設定画面に案内する「機能検索」画面を搭載。アプリ初期設定は二次元コードを使ってWi-Fiルーターと簡単に接続できる。モニター機能も拡充し、「おすすめの沸き上げモード」の表示やお湯の使用量を前年と比較できるようになった。