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三菱、8年ぶりの冷蔵庫フル刷新。幅は同じでもカゴ1個分の大容量化

MR-MZ60H

三菱電機は、冷蔵庫を8年ぶりにフルモデルチェンジ。野菜室が真ん中の「MZシリーズ」2モデルを2月25日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は602Lの「MR-MZ60H」が43万円前後、540L「MR-MZ54H」が39万円前後(いずれも税別)。

まとめ買いや日々の作り置きなどのニーズ増加を受けて、本体幅や奥行きのサイズを維持しながら大容量化したフレンチドア(6ドア)の冷蔵庫。フルモデルチェンジにより棚などの内部構造も変更して使いやすさを高めたほか、自動で最適な運転を行なうAI機能やアプリも進化させた。

新モデルの3つのポイント

壁を薄型化、幅を維持しながら容量アップ

2021年モデルのMX57と本体の幅や奥行きを維持しながら、MZ60では内容積を30Lアップ、MZ54は従来比37Lアップさせ、買い物カゴ約1個分(33L)のスペースを新たに確保した。買い替えの目安として10年前の冷蔵庫に比べると約2.5個分広くなったという。

新モデルMZ60Hの庫内
現行の2021年モデルMX57Gの庫内
中央がMZ60H、左が2021年モデルMX57G、右が2009年モデルのE50R

本体の断熱性を保ちながら容量を拡大させるため、側面や背面に新しいウレタン原液を採用。ウレタンは液体の状態から発泡させて固まるが、新開発の原液ではその発泡するタイミングを遅らせることで、狭いスペースに注入できるようになった。これにより、野菜室と冷凍室の間の仕切り部分については従来の42mmから26mmまで薄型化している。

断熱性を保ちながらウレタン部分の薄型化に成功

また、自動製氷用の水タンクは従来モデルのようなチルドルームの横ではなく、床スペースに埋め込む「洗える埋めちゃっタンク」により氷点下ストッカールームを広く使えるようにした。さらに、内箱の傾斜を排除することでデッドスペースを削減している。

製氷皿は埋め込み型でスペースを確保

冷凍食品のまとめ買いなど、冷凍室の大容量ニーズにも配慮し、MZ60Hの場合は冷凍室を従来比で4L、「切れちゃう瞬冷凍 A.I.」のスペースは2L、製氷室は1L拡大している。

チルドや冷蔵室より低温の約-3℃~0℃で肉や魚を長く保存させる「ひろびろ氷点下ストッカーD A.I.」は、従来の氷点下ストッカールームの約1.4倍以上にスペースを拡大した。

ひろびろ氷点下ストッカー
従来の氷点下ストッカー(右)と、新しいひろびろ氷点下ストッカー(左)の比較

左右段違いの棚や、「どこでもたまごケース」採用

製氷皿の給水タンクは、従来の奥行きが長い平らな形状から、キューブ型に近い形に変更。持ち運びやすさに配慮し、子供でも給水がしやすいという。

冷蔵室の棚は、従来の手前に引き出せる形から、左右段違いに変更。鍋など高さのある物を入れた時も、その上のスペースを有効活用できるようになった。また、男性、女性、子供それぞれの目線を考慮して、家族の誰でも使いやすい高さにしたという。

左右段違い棚を採用
鍋など高さのあるものを入れてもその上のスペースを左右で有効活用できる
家族それぞれの目線に合わせた高さで使える

ドアポケットのドリンク収納部には、浄水ポットや、ウォータージャグなど高さのあるものも収納しやすくするため、取り外せる仕切りを備え、形や大きさに関わらず安定した収納を実現。

浄水ポットなど背の高いものも置きやすくした

ドアポケットまたは冷蔵庫の棚のどちらにも設置できる「どこでもたまごケース」も採用。卵の置き場所も好みに合わせて使えるようにした。

どこでもたまごケースにより、ポケットまたは棚のどちらにも卵を置ける

AIやアプリ機能も進化

「全室独立おまかせA.I.」も進化。タンクの水がなくなった場合、または水がなくなりそうだと予測した場合に本体の「給水」が点灯、スマートフォンアプリにも通知することで、水の入れ忘れを防げる。

全室独立おまかせA.I.を搭載
タンクの水がなくなりそうな場合に冷蔵庫本体やスマホに通知

アプリはレシピのコンテンツを充実させ、料理レシピ動画を配信する「DELISH KITCHEN」とコラボしたレシピ8件、三菱電機オリジナルレシピ64件を掲載している。

DELISH KITCHENコラボレシピなどを掲載
アプリで解凍設定などモード切り替えも可能

本体サイズと重量は、MZ60Hが685×738×1,833mm(幅×奥行き×高さ)、124kg。MZ54Hが650×699×1,833mm(同)、118kg。

各室の内容積は、MZ60Hが冷蔵室328L(スライド室30L)、野菜室115L、製氷室20L、瞬冷凍室34L、冷凍室105L。MZ54Hは冷蔵室298L(スライド室26L)、野菜室103L、製氷室19L、瞬冷凍室29L、冷凍室91L。

MZ60Hの野菜室
MZ60Hの冷凍室

年間消費電力量は、MZ60Hが286kWh/年、MZ54Hが276kWh/年。運転音はいずれも15dB。

本体カラーは、フロストグレインブラウン、グレイングレージュ、クリスタルホワイトの3色を用意する。

庫内の明るさをアップした451~503Lモデルも

フレンチドア(6ドア)のMXシリーズと5ドアのMBシリーズ計3モデルも同じく2月25日に発売。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は容量503Lの「MR-MX50H」が36万円前後、455L「MR-MX46H」が35万円前後、451L「MR-MB45H」が29万円前後(いずれも税別)。

左からMR-MX50H、MR-MX46H、MR-MB45H

いずれも新たに全室独立おまかせA.I.に対応し、自動製氷の水がなくなりそうなことを予測して自動で通知できるようになった。また、庫内の照明の明るさをアップさせ、光色を従来の昼光色から昼白色に変更。食品をよりおいしそうに見えるようにしたという。両シリーズともレイアウトは野菜室が真ん中。

カラーはMXシリーズがクリスタルホワイトとグレイングレージュ、MBシリーズがクリスタルピュアホワイトとグレイングレージュの各2色。