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ドライヤーのコードを巻いて収納するのは危険。出火の事故も
2021年5月10日 17:00
独立行政法人製品評価技術基盤機構 NITE(ナイト)・製品安全センターは、ヘアドライヤーによる事故事例を発表した。主な事例は以下の3つ。
【事例1】使用中のヘアドライヤーから出火し、周辺を焼損した
電源コードを本体に巻きつけた状態での収納を繰り返し行なっていたことから、本体側の電源コード付け根部分に過度なストレスが繰り返し加わったため、コード芯線が断線し、火花が発生したものと考えられるという。
なお、取扱説明書には、「電源コードは引っ張らない。収納時にコードを本体に巻きつけない。火災のおそれがある」との旨が記載されていた。
【事例2】使用中のヘアドライヤーから異音がし、火花が出て、胸に火傷を負った
電源コードが捻れていたことから、本体側の電源コード付け根部分に過度なストレスが繰り返し加わったため、コード芯線が断線し、火花が出たものと考えられるという。
なお、取扱説明書には、「コードがよじれたままでは使わない。断線して火花がでることがある」との旨が記載されていた。
【事例3】ヘアドライヤーを使用中、プラスチックが焦げる臭いを感じたので確認したところ、吹出口とフードの一部が溶けていた
吸込口から毛髪が吸い込まれたため、ファンに絡み付いて回転が低下し、ヒーターが異常過熱して吹出口の樹脂を溶かしたものと考えられるという。
なお、取扱説明書には「髪が吸込口に吸い込まれないようにする。故障ややけどの原因になる」との旨が記載されていた。
NITEではこうした事故を防ぐため、事例ごとに注意喚起を行なっている。事例1・2では、ヘアドライヤーの電源コードが捻れたままで使用したり、電源コードを屈曲させる、本体にきつく巻きつけるといった外部から大きな力が加わる使い方をすると、電源コードの芯線が断線して、異常発熱や発火の原因となるおそれがある。そのためヘアドライヤーを使用しないときは、電源コードは丸く円を描くようにゆるく束ねるよう呼びかけている。
事例3では、吸込口に髪を近づけ過ぎないように注意喚起している。吸込口に髪を近づけると、髪の毛がヘアドライヤー本体内部に吸い込まれてしまうおそれがあるため、製品との距離に注意して使うことを促している。