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ソニーネットワーク、多彩なセキュリティ機器を連携できるスマートホームサービス「MANOMA(マノマ)」

 ソニーネットワークコミュニケーションズは、スマートロックやセキュリティカメラなどを有機的に連携させる防犯サービス「MANOMA(マノマ)」をリリース。同時に、サービス利用者に提供される「AIホームゲートウェイ」や「室内コミュニケーションカメラ」なども発表した。

 同サービスは利用可能な機器・サービスに応じて、エイントリープラン/シンプルプラン/ベーシックプラン/アドバンスプランという4つのプランが用意される。いずれのプランも初期事務手数料は3,500円。月額料金は3,682円〜5,747円。サービスの受け付けは本日より開始。サービスの提供開始は、エントリープランが10月23日、その他のプランが12月上旬。契約期間は3年間となる。

防犯サービス「MANOMA(マノマ)」
MANOMAのサービス概要

 MANOMAは、AIホームゲートウェイを中心に、室内コミュニケーションカメラ、ドアや窓の開閉センサー、スマートロックやBluetoothタグを連携させるスマートホームサービス。

 中心となるAIホームゲートウェイは、複数機器を連携させるスマートホームハブ機能を搭載。BluetoothやZ-Wave Plusに対応するスマート家電をコントロールできる。また、Amazonの音声サービス「Alexa Alexa」を搭載。さらにWi-Fiルーターとして利用できる上に、LTE通信接続機能も備えている。例えば、別途SIMをデータ回線契約した上で、本機にSIMを差し込めば、家庭内にネットワークを構築できる。

AIホームゲートウェイ
AIホームゲートウェイの上面
AIホームゲートウェイの背面
Amazon Alexaを搭載。Alexaのスキルの1つとしてMANOMAサービスが用意されている。MANOMAのスキルを使えば、家族を呼び出して会話したり、家のドアや窓の施錠状態を確認できる。

 同サービスを導入した場合、全プランで「セコム駆けつけサービス」が利用可能。例えば、留守中に窓やドアに設置した開閉センサーが異常を検知すると、登録されたスマートフォンにアラームをプッシュ通知する。同サービス専用のスマートフォンアプリを開くと、自宅内を映した映像をリアルタイムで確認したり、セコムに通報して駆けつけてもらったりできる。

留守中に開閉センサーが反応すると、即座に登録スマートフォンへプッシュ通知される
異常を検知した際の、アプリの画面
連携させた室内コミュニケーションカメラを起動させたり、セコムの駆けつけサービスを電話にて要請したりできる
セコムへ電話をして、画面に表示された契約者番号を伝えると、セコムのスタッフが自宅に来てくれる

 なお、セコム駆けつけサービスについては、別途、セコムとの契約が必要(MANOMA契約者は無料)。実際に駆けつけサービスを利用した場合は、1回あたり30分につき5,000円の料金が必要になる。

MANOMAサービスで連携可能な防犯機器

 AIホームゲートウェイと連携する機器として「室内コミュニケーションカメラ」、「開閉センサー」、「Qrio Smart Tag」、「Qrio Lock」および「Qrio Hub」が挙げられた。

MANOMAサービスで連携可能な機器の数々

 中でも「室内コミュニケーションカメラ」は、ソニーネットワークコミュニケーションズが独自に開発した防犯カメラ。本体サイズが約70×70×20.8mm(幅×奥行き×高さ)とコンパクトで、シンプルなデザインの外観が特徴。

室内コミュニケーションカメラ

 ソニー製のCMOSセンサー「IMX225」を搭載。1,280×720のHD解像度で映像を記録。マイクとスピーカーを内蔵。外出先からアプリで自宅内の様子をリアルタイムで確認できるだけでなく、映像で確認しながら自宅内にいる家族などと双方向での通話が可能。搭載された人感センサーが反応するとイベントとして登録され、映像再生時に、反応した時の映像を簡単に確認できるという。

 また、不在時にドアの開閉を検知するなどの異常を検知した場合には、映像がmicroSDカードに録画されると同時に、クラウドへもバックアップされるという。

 物理的にレンズにカバーを付ける「プライバシーレンズカバー」を搭載。例えば大人が帰宅した際には、レンズをカバーで自動的に覆う設定にもできる。

シャッターが開いている状態
シャッターが閉まっている状態

 その他に、ソニーグループの「Qrio(キュリオ)」が提供している機器も用意されている。

 Bluetoothタグである「Qrio Smart Tag」を利用することで、家族の在宅または不在を検知。例えば、家族全員が不在になるとシステム全体を「警戒モード」に切り替え、「室内コミュニケーションカメラ」や「開閉センサー」が起動するよう設定できる。

Qrio Smart Tag

 「Qrio Smart Lock」をドアの鍵に取り付け、「Qrio Hub」をネットワークに接続すれば、MANOMAのアプリで、解錠/施錠の状況を把握できるほか、操作も可能。

Qrio Smart Lock
Qrio Hubを使うことで、Qrio Smart Lockを外出先からでも施錠/解錠できるようになる

 Qrio Smart Lockを、MANOMAを通じて利用するメリットとしては、MANOMAが様々な外部事業者と連携できる点にある。セコムの他にも、家事代行やハウスクリーニング、ペットシッター、宅食サービスや介護などを提供する事業者と提携。鍵の開閉などをスムーズに行なえるプラットフォーム機能を提供予定としている。

MANOMAと連携するパートナー企業

 なお、Qrioの各製品を既に利用している場合は、MANOMAのAIホームゲートウェイでも、そのまま連携可能だという。

利用可能な機器・サービスに応じて4つのプランを用意

 MANOMAには、利用可能な機器・サービスに応じて4つのプランが用意されている。全プランで、AIホームゲートウェイが使えるほか、セコムの駆けつけサービス、チャットサポートが利用可能となる。

 各プランの料金、利用できる機器やサービスの詳細は下図の通り。なお、月額料金に関しては、機器を割賦(36回)で購入する場合の2〜36回目の月額料金となる。

料金プランと利用可能なサービスや機器

MANOMAを実装した不動産を日暮里エリアに建設中

 発表会ではソニー不動産が、MANOMAを実装した新築IoTスマートホーム「AIFLAT(アイフラット)」を、ソニーネットワークコミュニケーションズと共同企画で進めていると発表した。

 その第1弾となるマンション物件は、新築時から「MANOMA」を採用した「AIFLAT with MANOMA」とし、AIホームゲートウェイや室内コミュニケーションカメラ、開閉センサー、Qrio Lock/Qrio Hubを室内に配置する。そのほか、ソニー製のマルチファンクションライトや、超高速インターネット回線「NURO 光」を標準装備し、IoTスマートホームを具現化した商品を目指すとする。

 マンションは日暮里エリアの、駅まで徒歩2分圏内の場所に建設中。販売を11月1日に開始予定。2019年2月に完成予定だという。

マンションの外観イメージ
室内のイメージ
導入予定のIoT機器
配置されるIoT機器の想定図