やじうまミニレビュー

ウォーキングにトレッキング、立ち仕事まで。靴が合わないと嘆く人にお薦めしたいEustomaのインソール

やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです

 ハイキングにトレッキング、グルメ旅行にスポーツの秋。お出かけが楽しいシーズンなのに、靴が合っていないと小指の皮が擦れてヒリヒリしたり、靴の中で足が滑って歩きにくかったり……。あまり歩かなくても、アトラクションを待っているだけでも、足にしっくりこない靴は疲れてしまう。

 そんな人にお薦めしたいのが、Eustoma(ユーストマ)のインソールだ。

Eustomaのインソール
メーカー名Eustoma
製品名インソール
価格(編集部調べ)1,299円

 ビビッドカラーが特徴的で、一見子供向けのインソールに見えるが、足をしっかりホールドしながら、クッション性も高い大人向けの本格的なインソールだ。しかもお手頃価格で、お財布にも優しい。

3Dの立体成型+足の部位ごとに柔らかさが違う!

 まず見た目にわかるのは、デザインがとてもカラフルということ。しかしただカラフルなデザインというワケではなく、カラーごとに素材の硬さが異なる。素材は、一番硬い部分が樹脂製で、その他は発泡ウレタンゴムだ。

 たとえば、足をしっかりホールドする緑色の部分は、硬い樹脂系の素材。かかとを包むようなカップ状になっていて、足が左右縦横に滑らないようしっかりホールドしてくれる。また、青い部分は特に柔らかく、歩いた時のショックを吸収。立っているときは、足の形にフィットして、体重を靴底の広い面積に分散するので疲れにくい。

緑の部分は、硬質樹脂でできていて足を包むコム用にグリップする。言わば足のバケットシートという感じだ
青い丸はかかとの重みを受ける柔らかな発泡ウレタンゴム

 また赤い部分は、とても柔らかい素材なので、歩いた時のショックを吸収してくれる。特にそれを感じたのは、神社の階段だ。薄い靴底だと、ズンズンくる衝撃がかなり緩和される。

 インソール全体も3D成型されていて、土踏まずにもしっかりフィット。革靴だとよくありがちな、かかとが靴の中で滑るなんてこともない。

赤い部分は程よく柔らかく(青よりは硬い)、歩行時のショックなどを吸収するようだ
黄色の部分は、硬い発泡ウレタンゴム
樹脂といろいろな硬さの発泡ウレタンゴムでできたインソールは、足にフィットするよう3D成型になっている

 そのフィット感は、まるで靴の中に粘土を入れているかのように、足と靴が一体になっているような感じを覚えるだろう。

 ディズニーや富士急ハイランドなど、長時間アトラクション待ちをすると、足の親指付け根部分が痛くなる。しかしこの夏、富士急ハイランドで娘とジェットコースターに乗りまくってきたのだが、痛さがかなり緩和された。高飛車やド・ドドンパの行列にも立ち向かえる!

街歩きから未舗装のウォーキングやトレッキングまで

 実は夏前に、旅行用にと運動靴を買ったのだが、どうにも足のホールド感が悪く、歩くたびに靴の中で左右に足が滑って困っていた。しかも今夏はとにかく工場取材が多く、自宅の横浜にはほとんどいないという状態。そこでたまたま出会ったのが、このインソール。

 一番ありがたさを感じたのは、京都の街歩きと、長野県の戸隠神社を参拝したときだ。

 ここ数年は、月に1度は京都に行っている筆者。インソールを入れていない靴だと、神社を3〜4社もまわると足が疲れ、喫茶店で休憩してはまた休むという感じだった。特に京都の神社やお寺は、だらだらと続く緩やかな坂の上にあることが多い。

 それまでカジュアルな革靴で京都を町歩きしていたころは、靴の中で足が前後左右に滑り、すぐに足の小指が擦れてしまうので、分厚い靴下を履くか、あらかじめ絆創膏を貼っておくというのが常だった。

それまではちょっとカジュアルな革靴で街歩きしていた。しかし足が滑るので、インソールを入れていたのだがやっぱりだめ
インソールに出会ってまず使ってみたのがこの革靴。見て分かる通り、足にフィットしそうだし、実際フィットする

 それもあって街歩き用に運動靴を購入したのだが、これもまたイマイチフィットせず。左右の滑りは少なくなったが、だらだら坂道を歩くとどうしても前後に滑ってしまう。だから坂道では足をかばうようにして変な歩き方になるので、妙な筋肉が痛くなる。

取材で全国を歩きまわるので運動靴を新調したが、やっぱり足が滑る。俺の足がダメなのか!?
革靴から運動靴にインソールを移植(笑)。うほっ! 全然履き心地が違うやん!

 しかし、このインソールを入れてからは、前後の滑りもなくなって坂道が非常に歩きやすくなった。今では足の小指の心配なし!

 また、戸隠神社に行ったときのこと。ここは道が舗装されていないうえ、だらだらと登る長い坂が多く、インソールを入れていなければ間違いなく、小指の皮が剥けていたところだ。

 インソールを入れた運動靴は、足をしっかりホールドしてくれるので、石などで足が水平に地面に付かない場合でも、靴の中で足が前後左右に滑ることなく歩け、自分でも驚くほど足の疲れが少なかった。なにせ参拝したあとに、長野と新潟の県境あたりから、自宅の横浜まで一気に運転して帰ったくらいだ。

未舗装のだらだら坂でも全然疲れない! 尾瀬もこれでトレッキングしたけど足の疲れはほとんどなかった。ただ息は切れる(笑)

 ただ山頂近くになると、石段の続く道になるため、登山靴のようには歩けない。登山靴は、岩のゴツゴツや石段を歩くためのもので、足の裏が非常に硬くなっていて、折れ曲がらないようになっている。

 一方、スニーカーをはじめとした運動靴は、素足に近い感覚で歩けるように、靴がやわらかく足に追従して変形するようになっている。

インソールのおかげで靴底が少し硬くなっているので、階段や岩の道もノーマルな運動靴より歩きやすい
緑の硬い樹脂にはちょっと切れ込みが入っているので、運動靴より硬いがそこそこ足の形に追従する
つま先側は足に追従。登山靴はここもカチカチなので街歩きには不向きだが、このインソールを入れた運動靴はオールマイティな靴といえる

 インソールを入れた靴は、運動靴より少し硬い靴底になるので、未舗装の山道などにも最適だ(ただし古道のような岩だらけの道には不向き)。秋はウォーキングやトレッキングが気持ちのいい季節。街歩きから未舗装のトレッキングまで、疲れも少なく歩けるだろう。

サイズは2種類。ハサミでカットして足に合わせる

 インソールのサイズは大小2種類で、目安としてSサイズは22〜24.5cm用、Lサイズは25〜28.5cm用。どちらを購入するか困ったときは、大きめのものを選ぶといいだろう。

 細かいサイズの調整は、目印に沿ってハサミでカットするだけ。足の幅などもあるので、やや大きめに切って靴に入れては様子を見て、カットを繰り返すのがいいだろう。

カットする目安のラインが引かれている。ちょっと大きめに切って、靴に入れてはまたカットを繰り返すといい

 また、インソールによっては、インソール自体の素材がツルツルで、それ自体が滑ってしまうというものものがある。しかし本製品は、発泡ウレタンゴムなのでそれ自体が滑ることはない。発泡ウレタンゴムは、自転車のグリップやショルダーバッグの肩パッド部分の滑り止めに使われるほどだ。しかしその反面、靴に入れるときに、なかなかつま先まで入っていかないので、丁寧に作業してほしい。

もともと入っているインソールと交換するのがベスト。つま先まで入りにくい場合は、2つ折りにして差し込むといい
運動靴のインソールは接着剤でくっついていたので、ここではインソールを重ねて、ひもを調整した

 靴の中に入っているインソールは、それと本製品を取り替えるのが望ましい。なぜならインソールの上にインソールを重ねてしまうと、高さが出てしまい、足が圧迫されてしまうからだ。ただヒモ靴の場合は、インソールを重ねてもヒモを緩めるだけでいいので、特に問題はないはずだ。

街歩き、トレッキング、立ち仕事にお薦めのインソール

 すでに3カ月も使って、すっかり馴染んだインソールを見てもらうと、どれだけ効果があるのかひと目でわかる。

 赤い柔らかなクッションの上に、ちょうど足の指の根元の膨らんだところが乗っかるため、足との接触面を見るとテカっているのが分かる。ばっちりそこに体重がかかっているという証拠だ。

写真ではそれほどテカッて見えないが、指差している2カ所に体重がかかっているようで、かなりテカテカになっている!

 かかとの柔らかい青丸の部分もしかり。さらに土踏まずではない部分も少しテカっていて、インソールの広い範囲で体重を分散していることがよくわかる。

 この靴を履いて一番歩き回ったのは、9月に行なわれた新幹線の浜松工場の一般公開(笑)。16両編成の新幹線が何十編成も入れる工場だけに、敷地は広大だ。あるときは新幹線のシートのジャンク品を購入するために工場の端っこまで歩き、またあるときはN700Sの試作車を見るために対面まで歩いた。

新幹線の浜松工場。広大すぎてカメラに収まりきらない。この広大な土地を鉄道ファンの気合で8時間ぶっ通しで歩く!
まずはお目当ての新幹線のシートの販売! 抽選の結果、なんと当選して7万円でゲット!
新型N700Sの試作車を見るため、歩くこと30分。かっこいい!
またまた歩くこと数十分。今度はドクターイエロー。車内を見学するのにさらに数時間並びます!

 そしてドクターイエローの中を見学するのに何時間も並び、行きと帰りはシャトルバスに並ぶという、足を酷使するイベントだったが、それほど足の疲れはなかった。帰りは浜松から横浜なら、新幹線じゃなくて鈍行で帰っちゃえ! というくらい元気だった(笑)。

 「なんだか靴が合っていないないなぁ」と悩んでいる人は、このインソールをぜひお試しいただきたい! たまたま買ったけど、マジでお薦めです!

藤山 哲人