家電製品ミニレビュー

エレクトロラックス「ergopower plus(エルゴパワー・プラス) ZB5012P」

~ハイパワーで実用性も高い。ガンガン使えるコードレススティッククリーナー

エレクトロラックスの「ergopower plus(エルゴパワー・プラス) ZB5012P」

 家電Watch編集部から「貴様はコードレス掃除機野郎だから、エレクトロラックスの最新コードレス掃除機を試してみなはれ」的なメッセージとともに、エレクトロラックスの「ergopower plus(エルゴパワー・プラス) ZB5012P」(以下、ZB5012P)が送られてきた。

 お、デザインが目を惹く「エルゴラピード」シリーズの最新型ですな。大容量バッテリーで最長60分使えるらしい。

メーカー名エレクトロラックス
製品名ergopower plus(エルゴパワー・プラス) ZB5012P
希望小売価格オープンプライス
購入場所Amazon.co.jp
購入価格36,800円

 ZB5012Pは大容量リチウムイオンバッテリーを搭載する充電式のコードレススティッククリーナー。前述のとおり「エルゴラピード」シリーズの最新型となるが、「エルゴラピード」シリーズにあったような「モーター部を取り外すとハンディクリーナーとして使える」という「2in1」構造ではない。その機構がない分、大きなバッテリーを搭載できたらしい。

 で、この大容量バッテリーにより、最長で60分の連続運転が可能になっている。ちなみに、ZB5012Pの吸引力は3段階に切り替えられて、吸引力が弱い順に「ノーマル」「パワー」「ブースター」となる。最大60分の連続運転は「ノーマル」のときで、「パワー」だと最大26分、「ブースター」だと最大17分となる。

「エルゴラピード」シリーズのバッテリーより電圧の高い(25.2V)リチウムイオンバッテリーを搭載する
バッテリーは500回の繰り返し充電ができ、充電時間は約4時間。本体から外せるので交換も容易に行なえる
グリップ部分に電源および吸引力切り替えスイッチがある。上が電源のオンオフで、下が吸引力の切り替え

 第一印象は、掃除機らしからぬそのデザインですな。個人的な印象を言えば「ヨーロッパあたりのメーカーが作ったモーターサイクルみたい」といったところ。好みが分かれそうではあるが、主張のあるデザインながらも色味などにクセがないので、いろいろな部屋にマッチしちゃうのかもしれない。

「エルゴラピード」シリーズらしいとても大胆でスタイリッシュなデザイン
オレンジ色の部分が強めのアクセントだが、全体的には落ち着いた色合いだ
真横から見たところ。銀色のスリットは排気部だ。本体下の黒い台は充電台
「エルゴラピード」シリーズでは初の「自立式」
ハンドル部には「設置用ラバーフック」がある
ラバーフックを使うと安定的に立てかけられる

 とりあえず「偉い!!」と思ったのは、自立することと、グリップ部下方にある「設置用ラバーフック」。単純なコトではあるが、掃除の途中、ちょっとZB5012Pを立てておけるし、ラバーフックによりテーブルや椅子にZB5012Pを安定的に立てかけておける。ラバーフックについては従来機種にも「ラバーストリップ」として装備されてましたな。ともあれ、これらはユーザー本位の非常にきめ細かな設計だと感じる。

 そして早速掃除開始。使い始めて感じるのは、スティック型クリーナーとしてはけっこー大きめゴツめのZB5012Pだが、ヘッドと本体をつなぐ関節が非常に柔軟なため、ヘッドの進行方向をおもしろいようにスムーズに変えられるということ。ヘッドの進み方も至って軽快。ヘッドが思ったほうを向かないようなことは、ほぼないように思う。

 それからヘッド前方にあるLEDライト。陰になっている場所をかなり明るく照らしてくれるので快適に掃除を進められる。明るいLEDライトなので、床に落ちている大きめのゴミなどを発見しやすくなったりもする。

本体とヘッドの接続部は柔軟に動く
スッと真横に向きを変えることも可能
直後、向きを真逆に変えることも可能
ヘッド前方にLEDライトが内蔵されている。掃除中のみ点灯する
テーブルの下など暗めのところを明るく照らしつつ掃除できる
入り組んだところを照らすと、ゴミの有無を目視しやすくなる

 吸引力だが、コードレス式にしては十分強いと感じられる。前述のとおり「ノーマル」「パワー」「ブースター」の3段階に吸引力を切り替えられる。ヘッドには電動回転式のブラシがあるので、床やカーペットなどのゴミを掻き出すようにして吸引できる。「パワー」「ブースター」にすればカーペット上の髪の毛などもサッと取り除ける感じ。フローリングのみで使うなら「ノーマル」だけで大丈夫そうだ。なお、集塵部のカップの容量は0.8Lとなっている。

集塵用カップ部。ボタンを押せば外せる。装着も容易に行なえた
容量は0.8L。このタイプの掃除機としてはやや余裕のある容量
オレンジ色のつまみを引っ張るとフィルターのホコリを払える

 あとヘッド部にちょっとイイ感じのギミックがある。前述のとおり電動回転式ブラシを内蔵したヘッドで、もちろんブラシは取り外して手入れできる。のに加え、ブラシに絡まった糸くずや毛などをカットしつつ除去し、吸引しちゃう機構が付いているのだ。その名は「ブラシロールクリーン機能」!!

 使い方は簡単で、ブラシに糸くずや毛が絡まっていたら、掃除機のヘッドを床に付けた状態でペダルを踏み、そのまま掃除機の電源を入れる。ペダルを踏んだ状態ではヘッド内部でカッターがせり出し、ブラシに絡まった糸くずや毛をカットしてくれる。と同時に吸引。ハイ、糸くずや毛を自動で除去できましたヨ、と。

ヘッド内部には電動回転式のブラシがある
2箇所のロックを外せばブラシを取り出せる
ブラシをこんな感じで取り外して手入れ可能
ブラシに糸くずなどが絡まった場合、赤矢印で示したペダルを踏みながら運転すると、糸くずなどを切って取り除いて吸引できる
裁縫用の糸を10~30cm程度にカットして吸い込んでみた。ブラシにはそれらの糸くずがしっかり絡まっちゃいましたけれども……
ペダルを踏んで運転した後の様子。ブラシに絡みついていた糸くずがかなり取れた。絡んだ場所によっては手で取り除く必要がある

 お手軽~♪ でもブラシ自体をカットしちゃわないの? と思ったが、とくにそういう問題は起きないようだ。ちなみに、カッターとブラシの摩擦からくる熱を防ぐ「過熱防止機構」もあり、「1回の充電につき30秒以上(継続的でも断続的でも)ブラシロールクリーン機能が使われた場合は自動的にブラシロールが止まる」ようになっているらしい。再度使うためには、いったん充電台に乗せて10分以上充電する必要がある。安全対策もシッカリしてるんですな。

 てな感じの「ergopower plus(エルゴパワー・プラス) ZB5012P」。十分な吸引力がありつつ最大60分まで使えるってのが、やはり最大の魅力だと思う。のだが、これやっぱりデザインの好みが分かれそうですな。「機能的にはイイんだけど……デザインが」となって購入を諦める人が出そうな気がしなくもない。

 現在のところ、本体色は「ポーラーブルー」のみ。あと何色かカラーバリエーションが増えてくれたりするといいように思う。もっと地味なカラバリも欲しい気がする。

 ともあれ、ただでさえ少ないコードレススティッククリーナー。「ergopower plus(エルゴパワー・プラス) ZB5012P」は、そんな中でも十分ハイパワーだし実用性も高い。ガンガン使えるコードレススティッククリーナーを探しているなら、ぜひ一度実機に触れるなどしてチェックしてみて欲しい。

スタパ齋藤