家電製品ミニレビュー

高機能なのにシンプルに使える! 新しいフィリップスの電動歯ブラシは何が違う?

 電動歯ブラシが壊れた。使っていたのはフィリップスのミドルモデル「ソニッケアー ガムヘルス」で、低価格でシンプルな操作ながらも必要な機能はしっかり揃っており、とても気に入っていた。購入から約2年で壊れたため保証期間外で、せっかくなら違う機種を買ってレビューしようと思い選んだのが、7月に同社から発売された同じくミドルモデルの「ソニッケアー プロテクトクリーン <プレミアム>」だ。

ソニッケアー プロテクトクリーン <プレミアム>
メーカー名フィリップス
製品名ソニッケアー プロテクトクリーン <プレミアム>
実売価格14,780円

 選んだ理由は複数あるが、「振動の強さを調整できる」、「モードが少ない」ことが絶対条件だった。毎日使うものなので、シンプルで直感的に操作できるものが良い。本機はクリーン/ホワイト/ガムケアの3つのモードを備え、それぞれ強さを3段階に調整できる。なお今回もフィリップス製を選んだのは、単純に替えブラシがまだ残っていたからだ。

 ちなみにAmazon.co.jpや家電量販店のサイトを見てみると、上位モデルにあたる「ソニッケアー ダイヤモンドクリーン ディープクリーンエディション」も同価格帯で販売されている。こちらは充電器が口をゆすぐグラスにもなり、モードも5つと豊富。ただモードが5つもあると切り替えしづらく、こちらは強弱の設定ができない。シンプルに操作したかったので、今回はプロテクトクリーンを選んだ。

3つのモードを備え、それぞれ強さを3段階に調整できる
裏面。本体はすべすべしていて握り心地が良い
上位モデルにあたる「ソニッケアー ダイヤモンドクリーン ディープクリーンエディション」も同価格帯で販売されている。充電グラスが付属する
ただしモードが5つもあるので切り替えしづらい。強弱設定は不可

 これまで使っていたガムヘルスと大きく違うのは、運転モードの時間。ガムヘルスは2分の運転モードしかなかったが、プロテクトクリーン<プレミアム>は、通常のクリーンモード(2分)のほかに、歯表面の着色汚れを落とすホワイトモード(2分30秒)と、歯ぐきをやさしく刺激するガムケアモード(3分)がある。

 ほかにも、ブラッシングで力が入りすぎると通知する機能も搭載。加圧防止センサーを備えており、歯に強くブラシを押し付けるとハンドルランプと振動で知らせてくれる。これはソニッケアーシリーズでは、スマホ連携できる最上位モデル「ダイヤモンドクリーン スマート」と本機のみにしか搭載されていない新機能だ。

 付属ブラシはガムプラスとホワイトプラスの2本で、後は充電台のみ同梱というシンプルな構成。

同梱品は本体、充電台、ガムプラスブラシ、ホワイトプラスブラシだけのシンプルな構成

途中で振動が強くなるホワイトモードに、運転時間が長いガムケアモードも

 3モードすべて使ったが、面白かったのはホワイトモード。2分間のブラッシングの後、ラスト30秒になると振動が強くなるのがわかる。これは歯を磨きあげ光沢を与える動作としており、前歯など正面から見える歯を磨くのにオススメだ。毎日コーヒーを数杯飲むので歯のステインが気になっていたが、ホワイトモードを使うようになってからは前より歯が白くなった気がする。見違えるほど変わるという訳ではないが、ホワイトモードで磨いてるから大丈夫だろうという謎の安心感は生まれた(笑)。

 なおブラシは標準付属のガムプラスとホワイトプラスであれば、チップが内蔵されているので装着しただけで最適なモードが自動選択される。ただ筆者は歯が小さく標準ブラシだと磨きづらいので、いつも使っているコンパクトタイプを今回も用意した。モードは自分で選びたいので、自動選択されなくても問題ない。

 歯垢除去性能はソニッケアーシリーズと共通で、毎分約31,000回の高速振動と幅広い振幅の組み合わせにより、唾液を活用した「音波水流」を口内に発生させる。磨き終わった後のすっきり感は、手磨きのときと比べて段違い。歯のツルツルした感触がやみつきで、満足度はとても高い。

ブラシはいつも使っている「インターケア ブラシヘッド コンパクトサイズ」を装着
左から、ホワイトプラス、ガムプラス、コンパクトサイズ

力を入れすぎるとしっかり通知、初心者にも慣れている人にもオススメできるモデル

 またガムケアモードは3分間運転するので、しっかり磨きたい人にオススメ。これまで使っていたガムヘルスは2分のモードしかなかったので、正直物足りなく感じることがあり、2分×2回磨くこともあった。しっかり磨きたいときは3分のガムケアにするなど、用途に合わせて使い分けられるのはありがたい。

 なおガムケアの動作は、最初の2分が歯垢をしっかり落とす通常のブラッシング。その後の1分は、歯と歯ぐきの境目にやさしい刺激を与える動作に切り替わる。

 新たに搭載されたブラッシング時に力を入れすぎると通知される機能は、普段使っているときに通知がくることはなかった。試しに力強く押し付けたら通知がきたので、普段のブラッシングは力の入れ具合に問題ないことがわかり安心した。初めて使う人も、どれくらいの強さで使えばいいのか目安になるだろう。

ガムケアモードは3分間運転するので、しっかり磨きたいときにオススメ

 1つだけ惜しかったポイントとしては、ガムヘルスには付属していた持ち運び用のポーチが今回はなかったこと。旅行や出張先にも必ず電動歯ブラシを持っていくので、ポーチは必須。幸いこれまで使っていたポーチに本機が収まったので事なきを得たが、ポーチは標準で付属してほしいところ。

 とはいえ加圧防止センサーの搭載や運転時間の幅が広がったことなど、新しくなった点は多く、どれも便利に使える機能だった。新機能は多いがシンプルに操作できる点は変わらず、電動歯ブラシ初心者の人にも、買い替えを検討している人にもオススメできるモデルだ。

これまで使っていたガムヘルスには持ち運び用のポーチが付属していたので、中身を入れ替えて引き続き使っている

西村 夢音