家電製品ミニレビュー

歯ぐきケアにも! 電動歯ブラシデビューは「ソニッケアー ガムヘルス」がオススメ

 今回紹介するのは、フィリップスの電動歯ブラシ「ソニッケアー ガムヘルス HX8931/11」。歯ぐきケアに特化したブラシとモードを備え、歯周病予防に適しているというモデルだ。

フィリップス「ソニッケアー ガムヘルス HX8931/11」
メーカー名フィリップス
製品名ソニッケアー ガムヘルス
品番HX8931/11
実売価格12,831円

 ソニッケアーシリーズは、ブラシの振動回数が毎分31,000回と、高速振動を生み出す点が特徴。この振動と幅広い振幅の組み合わせにより、唾液を活用した「音波水流」を口内に発生させ、毛先の届きにくい歯のすき間や奥歯の歯垢までしっかり除去するという。

 同シリーズは、現在さまざまなモデルが発売されているが、ガムヘルスは実売12,000円と、中価格帯に位置づけられる。最上位モデルの「ダイヤモンドクリーン ディープクリーン エディション」(実売:24,661円)が5つのモードを備えるのに対し、ガムヘルスは2モードだけと操作はシンプル。付属品も少なめだ。

 モードは、歯垢を除去する「クリーン」と、歯ぐきをやさしく刺激する「ガムプラス」モードの2つ。それぞれ「弱/中/強」の3段階で強さを調節できる。ブラシは、歯ぐきケアに特化した形状と硬さの「プロリザルツガムヘルス」が付属。先端が長くカーブ形状になっており、歯垢が溜まりやすい歯と歯ぐきの間にある歯周ポケットにフィットするとしている。

毎分31,000回の高速振動と幅広い振幅で、「音波水流」を口内に発生させるという
充電台はシンプル。最上位の「ダイヤモンドクリーン」には、口をゆすぐのにも使える「充電グラス」は付属する
付属ブラシ「プロリザルツガムヘルス」(手前)。歯ぐきケアに特化した形状と硬さだという
モードは2つ。クリーンモードは歯垢除去に適している
ガムプラスは歯ぐきをやさしく刺激する。強さは3段階で切り替えられる

クリーンモードで歯ツルツル! ガムプラスは歯ぐきのマッサージに

 モードの切り替えは簡単で、中央の電源ボタンを押すだけ。2つのモードを試してみたところ、「クリーン」の方が強く振動し、「ガムプラス」は振動が弱くなりやさしく使えるという印象だ。どちらも電源を押してから2分後に運転が終了する。

 しっかり歯を磨きたいときは、「クリーン/強」がオススメだ。たった2分の使用で、歯がかなりツルツルになる。旅行先などで手動の歯ブラシを使うと、電動歯ブラシでは感じない、口腔内のねばつきが気になってしまうことからも、電動歯ブラシの方が歯垢をしっかり除去できていると実感できた。

 1つのモードにつき2分という使用時間は少し短く感じるが、これは米国の歯科専門家が推奨しているブラッシング時間だという。元々歯磨きがあまり好きではないので、サクッと終わらせられてかなり楽になった。

ブラシを装着
クリーンモードで磨くと歯はツルツルに。本体は大きいが重く感じない

 ガムプラスモードは、夜寝る前に歯ぐきをマッサージするときに使っている。今のところ口腔内のトラブルはないのだが、歯周病ケアは早めにしておくに越したことはないと歯科医に言われ、歯磨きの前に歯ぐき周辺をマッサージすることを勧められたからだ。

 方法としては、歯と歯ぐきの間にやさしくブラシを当ててすべらせている。これにより、歯周ポケットに溜まりやすい歯垢を掻き出せるという。なので、まずは「ガムプラス/弱」で歯ぐきを2分マッサージ。レベルを強にすると歯ぐきに当てるには強すぎるので、弱がちょうど良かった。ブラシもやわらかいので、チクチクすることなく使いやすい。

 その後、「クリーン/強」に切り替えて、2分歯磨きしたら完了。しっかり歯磨きをするときは弱だと今度は弱すぎた。ただし、強さは好みがあるので、まずは弱から始めることをオススメしたい。

まずは「ガムプラス/弱」で歯ぐきをマッサージ。ブラシもやわらかいので、ほどよい刺激だ
その後、「クリーン/強」で歯磨き

 気に入ってる点としては、やはり操作がシンプルなこと。最上位モデルのダイヤモンドクリーンも使ったことがあるのだが、モードが多くて正直わかりづらかった。また、強弱の設定もできないので、5つのモードをすべて試さないと特徴がなかなか掴みきれない。

 一方ガムヘルスはモードが2つしかなく、強さも好みに合わせて3段階で選べるので簡単に操作できる。価格も求めやすいので、高機能な付属品がいらないという人や、初めて電動歯ブラシを使う人にオススメしたい。

最上位の「ダイヤモンドクリーン」はモードが多く、正直わかりづらい
ガムヘルスは操作が簡単でシンプルに使える

替えブラシも豊富。自分に合うものを吟味

 また、ソニッケアーシリーズはさまざまなブラシと互換性があるのも特徴。同社が出している替ブラシはラインナップが豊富で、口腔内の悩みに合わせて選べる。筆者のお気に入りは、「インターケア ブラシヘッド コンパクトサイズ 3本入り HX9013/01」(実売:3,981円)。毛先が長く、歯間の歯垢も強力に除去するという。歯間が汚れやすいと歯科医に言われたことがあったので、こちらを購入してみた。

 インターケアはレギュラーサイズもあるのだが、歯が小さいのでコンパクトサイズを選んだところ、これが正解。歯1本ずつに当てるように使えるので、しっかり磨けている感覚がある。実際、歯医者に定期検診に行くと、インターケアを使いはじめてから歯科医に褒められるようになった。試薬を塗って調べる歯垢の残存率も、今までで一番低くなっていた。

 交換のタイミングは3カ月に1回。3本で4,000円弱は高く感じるが、歯磨き後のスッキリ感がやみつきになり、手放せない存在になっている。

別売りの替えブラシ「インターケア ブラシヘッド コンパクトサイズ」がお気に入り
レギュラーサイズ(左)と比較するとかなりコンパクト

 ただ、インターケアはブラシが硬めなので、歯ぐきから血が出る人などは注意が必要だ。歯ぐきの腫れが気になる場合は、ガムヘルスに標準装備されているブラシ「プロリザルツガムヘルス」が適している。ガムヘルスのブラシを使っているときの定期検診でも、インターケア使用時ほどではなかったが歯垢の残存率は低く、しっかり除去できていた。

 電動歯ブラシは、製品自体も替ブラシもラインナップが豊富。吟味してから買うことで、満足度はより高くなるだろう。

西村 夢音