家電レビュー

「10秒で使い始められるアイロン」は本当だった! シワにサッと使えて超軽い

衣類用アイロン「abien DRY IRON」

最近は外出する機会も増えてきたため、ワイシャツなどのアイロン掛けをする機会も多くなった……そんな人も多いのではないか?

衣類のシワを伸ばす家電製品は、主に2種類ある。一つは、言うまでもなくアイロン。そして、アイロン台などが不要ということで、最近人気なのが衣類スチーマーだ。どちらも便利に使える製品だが、筆者の好みを言えば、木綿のシャツをパリッと仕上げるのには、やはりアイロンが良い。

そんなアイロンに、これが「イノベーション」かも? と感じる新製品のニュースが入ってきた。ホットプレートの「MAGIC GRILL(マジックグリル)」シリーズが大きな話題となったメーカー、「abien(アビエン)」がリリースした、衣類用アイロン「abien DRY IRON」だ。価格は18,150円で、Makuakeでの先行販売価格は15,428円から。10月1日23時59分まで先行購入を受け付けている。

まだ製品版の完成前ではあるが、さっそくメーカーからサンプルを借りて、商品のニュースリリースに書かれていたことが本当だったのかを、試してみた。

衣類用アイロン「abien DRY IRON」の本体

ちょっ早! でアイロンが掛け始められる!

先述したホットプレートの技術が入っているためだが、その仕様表に記されているスペックが「本当か!?」と疑いたくなるほど魅力的だ。まず約10秒でアイロン掛けできる中温の熱さに達するという。そして本体の重さは、筆者が愛用しているアイロンの半分以下となる約400g。

これが本当であれば、アイロン掛けのストレスが激減するはず。

ということで、さっそく実機を見てみる。

まだ最終製品版の前のサンプルだが、箱の中から出してみると「むちゃくちゃ軽い!」。もちろん、スチーム機能を備えていないこともあるが、それにしても、この軽さは衝撃的だ。

さらに現在愛用中のアイロンと比べてみると、本体が非常にシンプルでスッキリとしたデザイン。

指先だけ、指一本だけでも持てる軽さ
手持ちの製品と比べると、そのシンプルな設計が際立つ

さっそく電源コードをコンセントに挿して、電源を入れてみた。10秒をカウントダウンして、衣類をアイロン掛けしてみると、十分に熱い。

電源オンからアイロン掛けまでは、一般的な製品よりも大きく時短になり、またストレスを大幅に軽減してくれることは分かった。

10秒くらいが経過すると、アイロン面が熱いのが分かる

ではアイロン掛けのしやすさはどうだろう?

試しに綿100%のワイシャツを何枚か、アイロン掛けしてみた。正直に言えば、アイロン掛けに関しての感動は少ない。ごく普通にアイロンが掛けられて、シワも伸びていく。ただし、シワを伸ばす上では、本体が軽すぎるかな……とも感じた。やはりシワをしっかりと伸ばすには、本体に適度な重さが必要なのかもしれない。

ただし、この問題については霧吹きやアイロン用のスムーザーを使うことで、大きく改善できる。そもそもこれまで使ってきた製品でも、スチームは毎回、生地によってはスムーザーも使っているので、アイロン性能自体に大きな違いはないのだろう。

シワが取れないと、どうしても力が入ってしまう。霧吹きやスムーザーなどの併用がおすすめだ

アイロン掛けの面倒くささは激減

「abien DRY IRON」を使ってみて、出かける前に、シャツのシワが気になった時に、ササッとアイロン掛けできるのは大きなポイントだと感じた。なにせ電源オンから、約10秒でアイロン掛けし始められるのだから。

いつもは「あぁ〜めんどくさい」と思っていたのが、「abien DRY IRON」であれば「まぁサッとアイロン掛けするか」と思える。また本体が本当に軽いので、収納場所から取り出すのも、とてもラク。さらに電源をオフにしてから、アイロン面を手で触れるまで温度が下がる時間も短い。つまり収納場所から取り出して→アイロンを掛けて→片付ける……という一連の作業が、スムーズに行なえるのだ。

電源オンから、約10秒でアイロン掛けし始められる

そうした利点を考えつつ、同機を買うべきユーザー像を考えてみた。

例えば従来アイロンの「電源を入れてから数分待たなきゃいけない!」ことにストレスを感じていて、アイロンを敬遠していた人にも良いだろう。まだアイロンを使ったことがなかった人の、はじめの一台としてもちょうど良い。

また既にアイロンユーザーで、アイロンにスチーム機能って必要? と感じている人や、アイロンが大きすぎて収納場所から引っ張り出すのが面倒、または出し入れが面倒、などと考えている人は「abien DRY IRON」は一考に値する。

また衣類スチーマーのユーザーで、その手軽さを気に入っているけれど「いまいちシワが伸びにくい」などと、ストレスを感じている人は、同様に気軽に使える「abien DRY IRON」の導入を考えても良いだろう。その時に、衣類スチーマー専用のハンガーアイロン台や手袋型アイロン台と合わせて使うと、さらに使いやすいはずだ。

河原塚 英信