家電レビュー

気持ちよすぎる一人用こたつ「こたんぽ」で、思う存分に自堕落できる!

おひとりさま用着るこたつ こたんぽ「TK-WOK21BW」

本格的に寒さが厳しくなってきた。そこで、サンコーから発売された「おひとりさま用着るこたつ こたんぽ TK-WOK21BW(以下:こたんぽ)」を使ってみることにした。価格は9,800円。

本体(座椅子に掛けて撮影)

こたつに入っているようなポカポカ感を再現できる

こたんぽは封筒型シュラフ(寝袋)のような形で、足元から胸元あたりまでを、すっぽりと入れられる。表地と裏地には、ふわふわしたボア素材が採用されているため、身体を入れてしばらくすると、それだけでかなり温まる。

そのうえ、シート状のヒーターを内蔵。電源ケーブル上に配置されたリモコンで、温度調節やオフタイマーの設定が可能だ。

表地も裏地も、ふわふわのボア素材
本体内の前面(お腹側)にシート状のヒーターを内蔵。ヒーターは取り外せる
ヒーターを取り外したところ。本体よりひと回り小さいサイズ
ヒーターの表地も手触りが良い
ケーブル上に配置されているリモコン。温度と切タイマーを調節・設定できる

前述のとおり、通常はヒーターを入れなくても、しばらくするとポカポカと温まる。感覚としては、厚手の毛布(もしくは毛布2枚)を身体に巻き付けているような状態になるからだ。ただし、足元まで温まるまでには時間がかかる。

そこで、ヒーターをオンにすると、こたんぽの中をより早く温められる。こたんぽ内が温まるとともに、足元も早く温かくなる。

ヒーターを入れると、身体の温まり方が、まさに「こたつ」と同じ。こたつの中に入っているような感覚だ。あの、こたつ独特の、身体の芯までポカポカと温まっていく感覚が、再現できるのだ。

足元には、マチがあるため、爪先の圧迫感は少ない。また身体の大きさによるだろうが、身長168cmの筆者の場合は、こたんぽ内で足を折り畳んで、あぐらをかくこともできる。

足元にマチがあるため、爪先の圧迫感は少ない
胸元部にはポケットがあるため、手も温めやすい

筆者は座椅子に座りながら仕事することが多い。立て膝をついて、膝のあたりにノートパソコンを置いて仕事する際も、こたんぽを着ていれば温かい。ただし、ノートパソコンの排熱には細心の注意が必要。こうした姿勢でノートパソコンなどを使う際には、こたんぽのヒーターをオフにしておいた方が良いだろう。

膝の上でノートパソコンやタブレットを使用

子供は大喜び

実は、筆者宅にはこたつがある。日中に部屋で仕事をする際には、こたつテーブルを使うことが多い。それでも、今年はこたつを暖房として使わない予定だ。

なぜかといえば、小学1年生になる息子が居るから……というのが大きい。

なにせ、こたつを使うと、出てこなくなるのだ。保育園の年長だった去年は、朝起きるとまっさきにこたつに肩まで入り込み、二度寝の体勢に入っていた。そうなると朝ごはんを食べるまでにも時間がかかり、朝食後に身支度するまでにも時間がかかる……。

ということで、今年からはこたつを使わないことにした。

その代わりということで、こたんぽを息子に使わせてみた(妻は大反対したが……)。

子供からすると、ワクワクするアイテムのようで、いつもニコニコしながらこたんぽに身体を入れる。ヒーターを入れたがるが、子供の場合は熱くなるのも早そうだ。すぐに熱くなって、オフにする。

こたんぽに入る時には機嫌が良い
頭まですっぽりと身体を入れたがる

こたんぽを子供に使わせるのは、夜の就寝前が良いだろう。こたんぽに身体を入れてしばらくすると、頭まですっぽりと身体を入れて、すぐに静かになる。そのため、お風呂のあとに歯を磨かせて、もうあとは寝るだけ! という状態になったら、こたんぽを使って良いことにしている。

こたんぽ内で子供が静まったら、声を掛けて、無理矢理にでもベッドへ連れて行き、寝かしつけは終了だ。

すぐに眠たそうな目になる

こたんぽだと、こたつと異なり、片付けが簡単なのが良い。例えば、朝は息子に使わせたくないので片付ける……日中に筆者の足元が寒くなったら、また取り出す……夕方になり、子供が帰宅する前には、また片付けておく……お風呂や夕飯が済んだら、また取り出す……といったことが、簡単に行なえる。

こういう気軽に使えるのが、こたんぽの利点の一つだ。

電気代を節約できる

こたんぽは、省電力なのも嬉しいポイント。ヒーターの定格消費電力は50W。

前回レビューしたシロカの足元ヒーター「まめポカ SH-T131」が700Wなのと比べても、かなり省エネルギーで身体を温められる。

また、一般的なエアコンのそれが1,000Wなのと比べても、かなり家計に優しい暖房だと言えるだろう。

こたんぽは、今でも十分に愛用するに値する製品だと感じたが「一人暮らしの頃に欲しかったなぁ」と、強く感じる。

まず、貧乏性の筆者は、一人で部屋に居る時にエアコンを使うのが、もったいない気がしてならない。さらに一人暮らしだと、エアコンを使ったとしても、なかなか部屋全体が暖まらない気がする(非力なエアコンだったからかもしれない)。そして、一人で居られる時間が長く、ダラダラできる時間が多い。

一人暮らしだったら、こたんぽにくるまって、「おぉ〜あったかぁ〜い」などとつぶやきながら、思う存分にぬくぬくと至福の時を過ごせただろうなあと思うからだ。

ちなみに、こたんぽを着たままでも動きやすいように、足を出せるようになっている。また、左右の腰あたりの位置に、ベルクロが配置されているため、よりフィットさせられる。トイレへ行くのは難しいが、紅茶をいれたり、一服するくらいなら、着たままで容易に動けるのだ。

とにもかくにも、環境が寒くなるほどに、こたんぽは気持ちが良くなる。心配なのは、こたつと同じように快適過ぎて、こたんぽから出られなくなること、着たまま寝てしまうことだろう。

でも、そんな気持ちよさに身を委ねて、堕落していくのもたまには良いだろう。

足が出せるので、着たままで動き回れる
ベルクロで、腰回りのフィット感を調整できる
河原塚 英信