老師オグチの家電カンフー

ポテチの袋閉じからスマホの防水化まで、真空シーラーが1家に1台ほしい便利さ

カンフーには広く「訓練を積み重ねる」といった意味があります。「老師オグチの家電カンフー」は、ライターの小口覺が家電をネタに、角度を変えてさらに突き詰めて考えてみるコーナーです
真空調理器「BONIQ Pro」。購入価格は3万円ぐらい。Wi-Fi対応ということで買ったんですが、アプリがまだ公開されない(新型コロナウイルスの影響だとか)

低温調理器の「BONIQ Pro」を買いまして、ここ数カ月間、鶏ハムばっかり作っているオグチです。200円〜300円ぐらいの鶏ムネ肉が、驚くほどジューシーになるんですよ。おすすめは生協の「産直げん気鶏」、63℃で1時間加熱です。続けて玉子を入れて65℃、20分で温泉玉子になります。親子低温料理。

というわけで、わが家にはすっかり欠かせない低温調理器ですが、今回の原稿は食材を真空パックにするシーラーについて。これが、真空調理以外にも幅広く活用できるんですよ。

真空シーラーについて一応説明すると、食材を入れた袋から空気を抜き、入り口を熱で圧着して閉じる機械です。真空低温調理ではジップロックなどのフリーザーバッグを使用しますが、真空シーラーだとより簡単に空気を抜くことができて便利なんです。

たとえば小さめのタオル。空気を抜いて薄くなったタオルをカバンに忍ばせておけば、仕事帰りに銭湯やサウナに寄りたくなったときにレンタルしなくて済みます。大きいサイズの袋を買えば、シャツなどの衣類もいけるかもしれません。

Amazon.co.jpで適当に買った真空シーラー(Toyuugo製「HE0731」)。購入価格は5,000円ぐらい
タオルがぺったんこに
布団圧縮袋の小さい版ですな。小さい子供を持つ親御さんにもおすすめ
箱売りのマスクを個別包装。そのままカバンに入れても汚れることがありません

小さくて紛失しやすいアイテム、たとえば服用している薬や旅行用の化粧品、石けんなどにも使えます。今や貴重品となっているマスクも真空パックしておけば衛生的に持ち歩けます。防水じゃないスマホも防水になります。

【編集部追記】スマホを真空パックするという使い方は、メーカーが推奨しているものではありません(5月13日)

これは意外な使い方ではないですが、食べかけのおせんべいやポテトチップスの袋を閉じるのにもよく使います。「残りわずかだから食べきってしまおう」からの体重増加も防げるんですよ。

空気、水、汚れなどからの隔離が可能な真空シーラー。新型コロナウイルスの蔓延を防ぐために家に閉じこもることが求められている今の状況にも似ています。シーラーんけど。いずれにせよ、1家に1台あるべきじゃないかシーラー。「閉じるべきはおまえの口だろ!」という怒号も聞こえてきそうです。

食べかけのおせんべいの袋をシール
スマホを防水化。小さいタブレットや電子書籍端末もこうして防水化すればお風呂で使えます
ゴミを入れたレジ袋を閉じる。ニオイが外に漏れることがありません

小口 覺

ライター・コラムニスト。SNSなどで自慢される家電製品を「ドヤ家電」と命名し、日経MJ発表の「2016年上期ヒット商品番付」前頭に選定された。現在は「意識低い系マーケティング」を提唱。新著「ちょいバカ戦略 −意識低い系マーケティングのすすめ−」(新潮新書)<Amazon.co.jp>