老師オグチの家電カンフー

コロナ戦時下なので、焼き芋&タケノコ生活をしてみた

カンフーには広く「訓練を積み重ねる」といった意味があります。「老師オグチの家電カンフー」は、ライターの小口覺が家電をネタに、角度を変えてさらに突き詰めて考えてみるコーナーです

マスクやアルコール消毒液といった物資が不足し、外出など生活に制限がかかるなど、もは戦時下の様相を呈してきた新型コロナウイルスの影響。皆様いかがお過ごしでしょうか。政府からの配給(マスク)は届きましたでしょうか?

引きこもり生活も疲れてきたし、経済的な不安もあります。これを機会にと、大掃除をして不要品をメルカリやヤフオク!に出品している人も多いのではないでしょうか。しかし、売上げで何か買いたいと思っても外出が制限されているので、必然的にオンラインで購入することになります。私の周辺では、メルカリで農産物を買う人が目立ってきました。意外と多いんですよ、野菜の出品が。

というわけで、私も家電やガジェットの売上げで食糧を買ってみました。戦時下の食料不足で買い出しに行くものといえばイモだろうと、鹿児島県の安納芋5Kgをポチり。こちらから産地まででかけないですむ分、戦時中・戦後よりは楽ですよね。数日後には宅配便で届きました。

鹿児島産安納芋Sサイズ5kgをメルカリでポチリ。ホットプレートで焼き芋にするなら、サイズは小さめの方がよいです
届いたお芋さん。使わなくなったモノが食糧に変わるのは妙な満足感があります

以前、ドウシシャの「焼き芋メーカー」の取材で、「170℃で40分加熱すると甘みが引き出される」と聞いたので、それを参考にホットプレートで焼き芋にしました。「焼き芋メーカー」は上下から加熱されますが、ホットプレートは下だけなので、途中でひっくり返してトータルで50分から1時間ほど。

結果、むちゃくちゃ甘〜い焼き芋ができました! サツマイモは蒸すより焼いた方が甘くて美味しいですね。サイズは揃えた方が、火の通りにムラがなくて良いです。

アルミホイルで包みホットプレートに載せます。ひとつだけ比較のために裸で焼いてみましたが、アルミホイルで包んだ方が甘くなった気がします
温度は約170℃に設定。途中でひっくり返し、1時間弱加熱
竹串を刺すと、蜜がブシュッと溢れてきます
見てこの色! ま〜じ〜であま〜い! とギャルっぽくなるぐらい甘い
うちの娘がスイートポテトを作りました。芋はまだまだ残っており、しばらくは楽しめそうです

メルカリでの購入は消費税がかからないのも、なんとなく得した気になります。ちなみに、戦中・戦後の買い出しでも、現金よりも物々交換が主流だったとか。衣類を食糧に換えて生きながらえることは、タケノコの皮をはぐように服が減るので、「タケノコ生活」と呼ばれたそうです。

このご時世では、ブランドの服をメルカリで食料に換える人も増えていそうです。あいにく、私は高く売れるような服は持っておらず、そのかわりと言ってはなんですが、メルカリでタケノコを購入しました。タケノコ生活というか、マッチポンプに近い気もしますが。さて、売上げの残金が少なくなってきたので、部屋を掃除して売るモノを探すとしますかね。

タケノコ生活にちなんで購入したタケノコ5kgが到着。でかい! こちら、千葉県の人が趣味で採ったもののようですが、アク抜き用のぬかも入っていました
アク抜きされたタケノコ。炊き込みごはんが定番ですが、グリル焼きしてオイスターソースとゴマ油を混ぜたタレで食べるのも美味しかったです

小口 覺

ライター・コラムニスト。SNSなどで自慢される家電製品を「ドヤ家電」と命名し、日経MJ発表の「2016年上期ヒット商品番付」前頭に選定された。現在は「意識低い系マーケティング」を提唱。新著「ちょいバカ戦略 −意識低い系マーケティングのすすめ−」(新潮新書)<Amazon.co.jp>