ニュース
ツヴィリングから低温調理器登場。苦手なサーモンが食べやすくなって驚き
2022年6月16日 08:00
ツヴィリング J.A. ヘンケルス ジャパンは、調理家電シリーズ「Enfinigy(エンフィニジー)」より、「低温調理器 53103-100」を6月16日に発売する。価格は17,600円。
肉や魚を柔らかくジューシーに調理できる低温調理器。テクニックいらずで普段の料理をグレードアップできるという。
真空パックした食材と水を入れた鍋に本機をセットして、調理温度と時間を設定して使用する。温度は0~99℃の範囲で0.5℃刻み、タイマーは最大99時間59分まで設定可能。設定した時間になると加熱を停止し、ブザーで知らせる。なお調理モードは加熱のみで、冷却機能は搭載しない。
【訂正】初出時、調理温度は5℃刻みとしてましたが、正しくは「0.5℃刻み」のため訂正しました(6月20日)
タンパク質やコラーゲン、ペクチンなど、それぞれの成分に適した温度で加熱することで、柔らかくジューシーに仕上がる。例えば肉や魚はタンパク質の熱変性を利用して40~66℃でじっくり、鶏皮や牛すじなどはコラーゲンがゼラチン化する70℃以上で3時間以上、野菜や果物の食物繊維を形成するペクチンは80℃以上で加熱することで柔らかくなるという。
ステーキなどの焼く調理と異なり、食材全体に均一に火が通るのも特徴。また真空パックして調理するため香りや栄養素を逃がさないだけでなく、バッグ内で味がより浸透し、煮物などの煮崩れも防ぐ。
本体サイズは50×85×320mm(幅×奥行き×高さ)、重量は1,260g。電源コード長は125cm。消費電力は1,200W。使用可能水量は最大20L。ポンプによる循環量は10L/分。収納用布バッグ、レシピブックが付属する。
低温調理に便利なアクセサリーも展開。24cmの同社製ステンレス鍋に対応する「低温調理器用Zwilling Pro SS 24cm 蓋」は、鍋に低温調理器をセットした状態でフタができ、効率よく加熱できるという。価格は3,300円。
「低温調理器用スタンドラック」は伸縮式で、鍋の大きさに合わせて使用可能。食材が入ったバッグを立てて入れられ、複数の食材の同時調理も可能にする。価格は2,750円。
このほか、食材を真空パックする際は同社が販売する真空保存器「フレッシュ&セーブ」を推奨している。真空ポンプにコンテナなどが同梱するスターターセットの価格は8,480円~9,980円。
メディア向けの製品発表会には、料理研究家で低温調理教室を開催する川上文代さんが登場。ツヴィリングの低温調理器を使った料理の試食も行なった。
サーモンのマリネは、生の状態と44℃、55℃でそれぞれ低温調理したものを食べ比べた。川上さんによると、44℃で加熱するとお刺身が苦手な人も食べやすくなるそうだ。筆者は生のサーモンが苦手だが、44℃の低温調理はとろっとした生の食感を残しつつも、生臭さが消えて食べやすいように感じた。
55℃で加熱したサーモンは、お肉でいうとミディアムレアの状態。生や44℃のものと比べると火が入った食感ではあるが、しっとりしておりとてもおいしかった。
いくらの低温調理も試食。生/55℃/77℃/88℃のものを食べたが、温度が上がるにつれてねっとりクリーミーな味わいに。また皮がかたくなっていくため、食感も生のいくらとの違いを楽しめた。
川上さんは肉や魚だけでなく、野菜も低温調理することで柔らかくなるためおすすめだという。低温調理器とラックを使うことで、肉などのメイン料理と野菜の副菜を同時に調理することも可能だ。
また発酵食品を作るのにも低温調理が向いているという。麹の発酵には55℃が適しているそうで、最後には低温調理した甘酒も振る舞われた。
発表会が行なわれたホテル「オークウッドプレミア東京」では、ツヴィリングの低温調理器を含む家電や調理器具を備えた客室を用意。滞在中に調理家電などを体験できる。「オークウッドスイーツ横浜」でも同様の客室を展開し、「オークウッドホテル京都御池」では調理器具と食器のみを備える。