藤原千秋の使ってわかった! 便利家事アイテム

リズムのシンプルなアロマディフューザーで香りを楽しむ

家事アイテムオタクなライター藤原千秋が、暮らしの不具合等々への現実的対処法とともに、忌憚ないアイテム使用感をご紹介していく連載記事です
リズム「AROMAFUN(アロマファン)」

風邪を引いて久しぶりに鼻炎を起こしてしまった。嗅覚がだいぶ狂い、においをまともに感知できないだけでこんなにも世界の輪郭がぼやけ、頭がボンヤリするものかと思い知った。

食事作りはもとより、掃除洗濯にしてもその出来を測ったり、必要性を判断するのに嗅覚を頼っていた。においのない生活というのは色を失ったスクリーンに映されている絵のように味気ない。逆に言えば香りのある世界というのは鋭いペン先で描かれた細密画のように密度が濃い。

ところで筆者は約5年に1度の周期でアロマテラピーにはまるのを、ここ20年ほど繰り返している。初回のブームは今年20歳になる子供を妊娠していた時期で、キャンドルで温めるタイプのアロマディフューザーなどを一通り揃えた。次子の妊娠時にはミストタイプのディフューザーを手に入れた。

直近ではまったのは2016年の夏で、そのときはアロマディフューザーではなく壷状になっているガラス製のネックレス内にオイルを垂らし、胸元の体温で温めて個人的に香らせるというものに凝っていた。火や水を使う類のアロマディフューザーは幼い子供がいると使いにくく、仰々しい道具類は物入れにしまったまま何年も過ぎていった。

だいたい家族と暮らしていると、家中に個人の好みの香りを漂わせにくい。香りというのはとても個人的なものだ。職場や電車内、学校などでの香料、特に柔軟剤臭の問題(香害)は今や軽視できない社会問題になりつつある。嗅覚は人の五感の中でも意図して遮断しにくいものだけに、個人としてうまく付き合い、使っていく工夫が必要だと常々思っていた。

リズムの「AROMAFUN(アロマファン)」は、これまであるようでなかった、純粋に風のみで香りを送り出すしくみのアロマディフューザーである。素っ気ないほどシンプルな外観、手のひらに納まるミニマムさ。ふたを開けるだけでスイッチが入る簡単動作。単四形電池ないしUSB電源で動き、騒音もなく、置き場も自在だ。

リズムの「AROMAFUN」は風で香りを送り出す

準備は手軽で、専用のパッドに数滴のエッセンシャルオイルを垂らすのみ。火やランプで熱を加えないため、蒸気で薄まらず、ゆえに香りには雑味が混じらない。エッセンシャルオイルのそのままの香気が自分だけ目指し、確実に、やってくる。

ほのかなのに、確かで鋭い。こんなの、本当に「あるようでなかった」。

家族のいる空間でも残香なく、短時間、パーソナルにエッセンシャルオイルの効果を楽しめる「アロマファン」。乾電池使用の場合、20分で自動オフとなる点もとてもよい(USB使用の場合は2時間)。外出や眠りの前に使用しても安心だ。

リラックスに適した香り、リフレッシュに適した香り。パッドの交換のみで香りも変えやすい。

新しい色合いの生活が始まった。

藤原 千秋

主に住宅、家事、育児など住まい周りの記事を専門に執筆するライターとして21年目。リアルな暮らしに根ざした、地に足のついたスタンスで活動。現在は商品開発アドバイザリー等にも携わる。大手住宅メーカー営業職出身、大1、中3、小5の三女の母。『この一冊ですべてがわかる! 家事のきほん新事典』(朝日新聞出版)、『ズボラ主婦・フニワラさんの家事力アップでゆるゆるハッピー‼』(オレンジページ)など著監修書、マスコミ出演多数。