藤原千秋の使ってわかった! 便利家事アイテム
リズムのシンプルなアロマディフューザーで香りを楽しむ
2022年10月12日 08:05
風邪を引いて久しぶりに鼻炎を起こしてしまった。嗅覚がだいぶ狂い、においをまともに感知できないだけでこんなにも世界の輪郭がぼやけ、頭がボンヤリするものかと思い知った。
食事作りはもとより、掃除洗濯にしてもその出来を測ったり、必要性を判断するのに嗅覚を頼っていた。においのない生活というのは色を失ったスクリーンに映されている絵のように味気ない。逆に言えば香りのある世界というのは鋭いペン先で描かれた細密画のように密度が濃い。
ところで筆者は約5年に1度の周期でアロマテラピーにはまるのを、ここ20年ほど繰り返している。初回のブームは今年20歳になる子供を妊娠していた時期で、キャンドルで温めるタイプのアロマディフューザーなどを一通り揃えた。次子の妊娠時にはミストタイプのディフューザーを手に入れた。
直近ではまったのは2016年の夏で、そのときはアロマディフューザーではなく壷状になっているガラス製のネックレス内にオイルを垂らし、胸元の体温で温めて個人的に香らせるというものに凝っていた。火や水を使う類のアロマディフューザーは幼い子供がいると使いにくく、仰々しい道具類は物入れにしまったまま何年も過ぎていった。
だいたい家族と暮らしていると、家中に個人の好みの香りを漂わせにくい。香りというのはとても個人的なものだ。職場や電車内、学校などでの香料、特に柔軟剤臭の問題(香害)は今や軽視できない社会問題になりつつある。嗅覚は人の五感の中でも意図して遮断しにくいものだけに、個人としてうまく付き合い、使っていく工夫が必要だと常々思っていた。
リズムの「AROMAFUN(アロマファン)」は、これまであるようでなかった、純粋に風のみで香りを送り出すしくみのアロマディフューザーである。素っ気ないほどシンプルな外観、手のひらに納まるミニマムさ。ふたを開けるだけでスイッチが入る簡単動作。単四形電池ないしUSB電源で動き、騒音もなく、置き場も自在だ。
準備は手軽で、専用のパッドに数滴のエッセンシャルオイルを垂らすのみ。火やランプで熱を加えないため、蒸気で薄まらず、ゆえに香りには雑味が混じらない。エッセンシャルオイルのそのままの香気が自分だけ目指し、確実に、やってくる。
ほのかなのに、確かで鋭い。こんなの、本当に「あるようでなかった」。
家族のいる空間でも残香なく、短時間、パーソナルにエッセンシャルオイルの効果を楽しめる「アロマファン」。乾電池使用の場合、20分で自動オフとなる点もとてもよい(USB使用の場合は2時間)。外出や眠りの前に使用しても安心だ。
リラックスに適した香り、リフレッシュに適した香り。パッドの交換のみで香りも変えやすい。
新しい色合いの生活が始まった。