藤原千秋の使ってわかった! 便利家事アイテム

トイレがほったらかしでピカピカに! 「いれるだけバブルーン」

家事アイテムオタクなライター藤原千秋が、暮らしの不具合等々への現実的対処法とともに、忌憚ないアイテム使用感をご紹介していく連載記事です
「らくハピ いれるだけバブルーン トイレボウル」でトイレをほったらかし清掃

ここ数年の、家事・お掃除界のトレンド・ワードはずばり「ほったらかし」である。

「ほったらかし」は「ズボラ」と混同されやすいが異なる。「ほったらかし」は「あえて」の不作為でありサボりのニュアンスはない。

家事における「ほったらかし」にはどこか優雅な気配がある。

掃除だからといって生真面目にゴシゴシやるばかりが正解ではない。手間をかけず、手を汚さず、しかし汚れは的確に落とす。「ほったらかし」ができるのは最新の叡智の反映、掃除をする人の賢さの証拠である。

そもそも汚い場所、特にトイレ掃除周りでは誰しも、より「触りたくない」欲求が生じる。

数年前からトイレ掃除マニアの間では、使い捨てのシートやブラシ、そもそもブラシを使わないために粘度の高いジェルを回し掛ける掃除術、あるいはゼリー状スタンプ洗剤による汚れ付着防止術、固い泡スプレーの登場、等々、とにかく「保管しない」「触らない」「擦らない」掃除道具や洗剤の人気が高い。

なかでも2年ほど前の登場から熱心なリピーターを抱えているのが今回紹介する「らくハピ いれるだけバブルーン トイレボウル」という粉末洗剤である。

これを用いたトイレ掃除の方法とは、便座を上げた水洗トイレの洋式便器の溜まり水に、商品1袋分の粉を全て注ぎ入れる。それだけである。

すると、あれよあれよという間に密度の濃い泡がモコモコモコモコと湧いてきて、あわや便器からあふれでてしまうのではないかと不安になる手前あたりまでもりもり持ち上がり、しかしそこで止まる。

そのまま30分から一晩程度放置すると、便器は泡により掃除されるというしくみだ。文字通りほったらかしでいい。

このモコモコの泡が行き届いた便器の縁裏、排水管の奥のほうまでも効果は及んでいるとされる。むしろ手が届かないところに泡はリーチしていく。

便器に「らくハピ いれるだけバブルーン トイレボウル」を入れると、密度の高い泡が発生

この究極的のほったらかし掃除ぶりと、そのくせなんとなく体感できる効果の高さが受けて、リピーターは2週間から1カ月に1度の使用を自らに課している。便器はコーティングされたかのようにピカピカになり、縁裏の尿臭も消えているのだ。課しているといっても、作業は寝る前などに便器に洗浄剤を入れるだけなのだが。

筆者自身はそれより使用頻度が低く、5人家族に酷使されているトイレ掃除の「行き届かない」部分のメンテ目的で2カ月に1回、通常の掃除を終えたあとの仕上げとして使っている。トイレの汚れ度合いは家庭により様相が異なるものなので、一度使用してみてその効果の方向性を確かめてみるといいだろう。

「らくハピ いれるだけバブルーン トイレボウル」の主成分「塩素化イソシアヌル酸塩」はあまり耳慣れないが、白色個体の、比較的安定性の高い塩素系の消毒剤である。ほったらかし発泡系の洗浄剤に使用されていることが多く、通常のトイレ掃除用スプレーやジェル等には含まれていない成分だ。

よって通常清掃の補完にはなるが、決して他製品と同時使用してはいけない点には、くれぐれも注意しよう。

主成分は塩素化イソシアヌル酸塩。塩素系のため「まぜるな危険」だ
藤原 千秋

主に住宅、家事、育児など住まい周りの記事を専門に執筆するライターとして21年目。リアルな暮らしに根ざした、地に足のついたスタンスで活動。現在は商品開発アドバイザリー等にも携わる。大手住宅メーカー営業職出身、大1、中3、小5の三女の母。『この一冊ですべてがわかる! 家事のきほん新事典』(朝日新聞出版)、『ズボラ主婦・フニワラさんの家事力アップでゆるゆるハッピー‼』(オレンジページ)など著監修書、マスコミ出演多数。