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ハリオの“炊飯土鍋”は全国のご飯ガチ勢に使ってほしい逸品

家電 Watchの書き手の皆さんと編集部が「よかった」と思えたものやサービスなどを、ゆるめに紹介するコーナーです。日々のちょっとした気づきなども共有します
火加減の調整いらずで美味しく炊けるHARIOの炊飯土鍋をご紹介します

皆さん、主食はご飯派ですか? パン派ですか? 筆者はマジでどちらも好きなのですが、僅差でご飯派です。ご飯にも、炊き込みご飯とか五目ご飯とか色々なレシピがありますが、結局、一番好きなのは炊き立ての白米。おかずゼロで白米だけで食べられるほど好きです。

そんなご飯派の筆者が、同じようなご飯ガチ勢さんにぜひ使ってほしいのが、HARIO(ハリオ)の炊飯土鍋「フタがガラスのご飯釜」。我が家で普段使いしているのですが、とにかくご飯が美味しく炊けます。おそらく、この製品が気になっているご飯派の人は、割といるのではないでしょうか? そんな皆さんに向けて、ミニレビューをお届けします!

土鍋なのに火加減の調整が不要!

HARIOは、1921年に創設された耐熱ガラスの企画・製造・販売を行なう日本のメーカー。特にドリッパーなどのコーヒー関連製品が有名なので、コーヒーがお好きな方はよくご存知かもしれません。そんなHARIOが、耐熱ガラスの技術を応用して開発したのが、「フタがガラスのご飯釜」なのです。ご飯を炊く土鍋本体に、耐熱ガラスのフタがセットになった製品で、直販価格は2〜3合炊きモデルで9,900円です。

「フタがガラスのご飯釜」。ポイントは、HARIOならではの耐熱性ガラスを採用した透明のフタ。土鍋本体には、MADE IN JAPANの萬古焼(ばんこやき)が使用されています。筆者は2〜3合炊きモデルを使っていますが、1〜2合の炊飯ができる少量モデルもラインナップされています

近年、バーミキュラの鋳物ホーロー鍋を応用した炊飯器「バーミキュラ ライスポット」や、長谷園の炊飯土鍋「かまどさん」なんかがヒットを飛ばし、鍋炊きご飯の美味しさを味わいたいと思う人が増えている模様。そんな中、この「フタがガラスのご飯釜」の存在は、ネットの片隅でちょいちょい話題になっていました。

電気の通らない土鍋なので、使い方は簡単。研いだお米を土鍋に入れ、内側についている水量ラインまで水を注いだら、30分〜1時間ほど浸水させます。続いて、フタをしてガス火にかけるだけ。ここで素晴らしいのが、最初から最後まで中火のままで放置しておいていいということ。そう、火加減の調整がいらないのです! すごい!

土鍋でご飯を炊くハードルが高い理由って、「はじめチョロチョロ、中パッパ」の火加減調整が難しいことが主ですからね。しかし、「フタがガラスのご飯釜」は、土鍋に厚みを持たせることで、火加減の調整をしなくてもゆっくり沸騰し、沸騰後は土鍋に蓄積された熱でご飯が美味しく炊ける温度を保つ構造になっているそうです。

土鍋の内側には、炊飯器の内釜みたいに2合と3合の水量ラインがついています。撮影の時は2合炊きました
準備ができたら、こんな感じで中火にセットすればOK! 火加減調整いらずです。土鍋ご飯初心者(筆者もそうでした)には、打ってつけのご飯釜

ガラスのフタがイイ演出になっている

炊飯中は、ガラスのフタを通して内側の様子がわかります。炊き上がりが近づいてくると、内部が沸騰して大きな泡がゴボゴボと踊っているのが見えるのです。ガラス製のフタは耐熱ガラスメーカーならではの設計ですが、ご飯が炊き上がるワクワク感にも影響を与える秀逸なデザインだと思いました。中身が見えない普通のフタだったら、このワクワク感・使用感はかなり変わるでしょう。

フタには炊き上がりを知らせるホイッスル機能がついています。笛を鳴らすヤカンのような感じで、火を止めるタイミングがわかりやすいのがいい! なお、鍋を火にかけてホイッスルが鳴るまでは10分程度ですが、これは文字通り炊き上がりまでの時間。ホイッスルが鳴ったら、そのまま1分ほど置いてから火を止めます。そして、フタをしたままさらに15分ほど蒸らす必要があるので、トータルでの炊飯時間は30分弱かかります。

しかし、その間にこちらがやる作業は、中火に設定してフタが鳴ったら火を止めるだけ。非常に楽なんです。

炊き上がりが近づき、ホイッスルが鳴る段階になると、フタの内側で沸騰した泡が踊り始めます
フタの取手部分から蒸気が出てくるので注意。フタを取る時もミトン必須
ちなみにこのフタの取っ手、六角形なので、横置きしても転がらないのがとても便利です

ご飯がふっくらもっちり! 炊き上がりの香りが豊か

蒸らしを終えて土鍋のフタを取ると、途端にふんわりと立ち上る、炊き上がりのご飯の香り……! すごく豊かな良い香りです。そして間近で見ると、ご飯の粒が立ってツヤツヤに輝いているのがわかります。撮影時に炊いたお米は筆者の大好きな「ゆめぴりか」ですが、食べてみると、ふっくらもっちりとした仕上がりで美味しい! 噛むとご飯の甘みがしっかりと感じられます。

「ゆめぴりか」は元々もっちりしているお米で、「フタがガラスのご飯釜」で炊き上げると、その特徴がかなり出る感じ
とにかくふっくら、もっちり。火加減調整なしで、土鍋ご飯の美味しさを享受できるのは本当に嬉しいです。熱々よりも、少し粗熱が取れたタイミングくらいの方がより甘みを感じられる気がします
土鍋ごと食卓に出して、食べる直前にお茶碗によそうことができます
うちの夫も「これは、おかずなしのご飯だけで食べられるやつ」と、ダイエット中なのにおかわりしてしまうほど

ちなみに、本製品の情報をネットで見ているとたまに出てくるのが、「ご飯がベチャっと水分多めに炊き上がってしまった」という声。これはおそらく、お米の種類やその日の気温などの環境要因と、水量の兼ね合いなのではないかと思われます。正直、お米ごとに水量を試してみないとわからないところではあるのですが。

ただ、あくまでも個人の感覚ですが、土鍋内側の水量ラインの下側に合わせて水を入れると、大体うまく炊き上がりやすい印象です。気持ち、水は少なめ寄りの方が良いというか。なので、加熱中に火加減の調整はしなくていいのですが、むしろその前の水量の加減に多少気をつけた方がいいということは、覚えておくといいかもしれません。

そのほか注意ポイントとしては、土鍋なので重量がありますから、洗う際の取り回しに少々気をつける必要があるくらいでしょうか。しかしそんなこと、この美味しいご飯を食べられるメリットと比較したら大したことではありません。

食べた後のこびりつき具合はこんな感じ。土鍋にしてはこびりつきは少ない方だと思います
少し水に浸けてから洗えば、スルリと綺麗になりますよ
フタの取手部分も簡単に分解して洗えます

というわけで、「フタがガラスのご飯釜」にピンと来ている皆さん、その直感は信じてOK。直火で炊き上げる土鍋ご飯のメリットを持ちつつ、火加減の調整が不要な本製品は、難しすぎない炊飯土鍋としてちょうどいい存在だと思いませんか? 個人的に、全国のご飯派の皆さんにぜひ推したいお気に入り製品です。

杉浦みな子

オーディオビジュアルや家電にまつわる情報サイトの編集・記者・ライター職を経て、現在はフリーランスで活動中。音楽&映画鑑賞と読書が好きで、自称:事件ルポ評論家、日課は麻雀……と、なかなか趣味が定まらないオタク系ミーハーです。