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電気ガスいらずの容器でカレーとごはんが一度に温まる! 災害時も役立ちそう

家電 Watchの書き手の皆さんと編集部が「よかった」と思えたものやサービスなどを、ゆるめに紹介するコーナーです。日々のちょっとした気づきなども共有します
山本商事「HOTPLUS あったかフードボックス」

カップ1杯の水があれば、電気・ガス・火を使わずに、どこでも好きな場所で食品を温められる食品ケースが、山本商事から登場しました。その名も「HOTPLUS あったかフードボックス」です。

本品は、水を注ぐと高温の蒸気が発生する発熱剤を使って、パックご飯、レトルト食品、缶詰、缶飲料などをボックス内で加熱する仕組み。加熱中は、ほったらかしておいても安全に食品や飲料を温められます。

サイズは260×190×170mm(幅×奥行き×高さ)ほど。最大容量は約2Lあり、普段は食品ストッカーとしても使えます。直販価格は1,969円。

電気・ガス要らず! カップ1杯の水で食品を加熱できる

「HOTPLUS あったかフードボックス」は、外ケース(下段)・中ケース(上段)・蓋で構成されています。専用の発熱剤3個も付属しており、1回の加熱につき発熱剤を1個使用して食品や飲料を温めます。

セット内容:外ケース・中ケース・蓋・発熱剤(3個)

本品の使い方はとても簡単です。まず、底に無数の穴が開いた中ケースに、温めたい食品・飲料をセットして蓋を閉めます。

中ケースの底には無数の穴が開いている
加熱する時は中ケースに温めたい食品・飲料をセットして蓋を閉める

次に、発熱剤のパッケージを開封して中身を外ケースの底に置きます。パッケージは水の計量に使用するため、すぐに捨てずにとっておきましょう。

繰り返しますが、1回の加熱につき、使用する発熱剤は1個まで。1度に2個以上使うとやけどやケガにつながるリスクが高まるため、複数個の同時使用は避けましょう。さらに、メーカー専用品ではない発熱剤の使用も推奨されていません。

発熱剤のパッケージを開封する
パッケージの中身(発熱剤)を外ケースの底に置く

続けて、発熱剤のパッケージを使って水(約180㏄)を計量し、中身を置いた外ケースに注ぎ入れます。

発熱剤のパッケージを使って水(約180㏄)を計量する
計量した水を外ケースに注ぎ入れる

最後に蓋を付けた状態の中ケースを外ケースに重ね、スタッキングするように入れれば準備完了です。

実際に試したところ、水を注ぎ入れて1分ほどで発熱剤から蒸気が出始めました。この蒸気が中ケース底の穴を通ってボックス内に充満し、セットした食品や飲料が温められていきます。

加熱中は、6カ所ある蓋の穴から高温の水蒸気が出るほか、ボックス全体も熱くなるので、やけどに注意しましょう。

加えて、水素ガスも発生するため、室内で使用する時は十分な換気も必要。火気に近づけるのは厳禁です。

蓋には穴が6カ所、開いている
加熱中は蓋の穴から高温の水蒸気が出る

発熱剤1個につき温められる食品や飲料の分量(および加熱時間)は、パックご飯とレトルトカレーで2セット(20分)、缶詰6~8缶・缶飲料6缶(10~15分)程度が目安です。

また、発熱剤は1回使い切りですが(使用後は使い捨てカイロと同様に廃棄できます)、容器は繰り返し使用が可能。したがって、発熱剤のみを追加で購入すれば本品を長期間使い続けられます。発熱剤は単品購入の場合、1個231円です。

発熱剤は追加購入できる(1個231円 ※単品購入の場合)

カレー1~2人前がほったらかしで完成する

本品を使うと、レトルトカレーとパックご飯を手軽に温められます。

レトルトカレーとパックご飯を手軽に温められる

温める時は、なるべく縦方向に立てるようにセットするのがポイント。食品同士のすき間をあけることで蒸気が行き渡りやすくなり、効率良く加熱できます。

試しにパックご飯1つ、レトルトカレー1袋を一緒に20分ほど温めたところ、ごはんは熱々には仕上がらず、パックも中身も温度はぬるめでした。

一方のレトルトカレーは、パッケージ自体が熱くなっており、開封すると中から湯気が立ち上ったほど。舌をやけどするほど熱々とまではいきませんでしたが、あたたかいカレーを楽しむことができました。

レトルトカレーは湯気が出るほど温められた

パックご飯は思ったより温まらなかったものの、電気・火・ガスを使わず、ほったらかしでも火災の心配がなく、安全に加熱できるのは本品の素晴らしい点です。

もしライフラインの供給がストップしても、少量の水があれば使えるので、防災グッズとして備えておくのもよいのではないかと思いました。本品があると電気やガスが使えない中でも温かい食事を食べられます。

高温の蒸気で缶詰が熱々に!

缶詰はレトルトカレーよりもしっかり加熱できたので驚きました。加熱し終わった缶詰はかなり熱をもっていて、一瞬なら素手で持てましたが、長時間持っているとやけどしそうなほどでした。

缶詰はしっかり加熱できる

そのため、ボックス内から取り出したり、缶の蓋を開けたりする時に注意が必要。ふきんや軍手などの使用がおすすめです。

缶詰5缶の加熱を試したところ、どれもまんべんなく温まっており、中身も熱々にできあがっていました。猫舌の人なら、舌をやけどするのではと思ったほどでした。

火を使わずに、手間なく缶詰を温められる本品があると、キャンプや車中泊といったアウトドアシーンでも重宝しそうです。

缶詰の中身も熱々にできあがる

最大容量2L! 普段は食品ストッカーとして使える

本品のケースは、最大容量が2Lあり、食品を収納するストッカーとしても活用できます。

フードストッカーとしても使える

もちろん好きなものを収納できますが、外ケースに発熱剤、中ケースにパックご飯、レトルト食品、缶詰などを入れて重ねておけば非常時にサッと持ち出せます。

ボックス内に発熱剤と食品を収納しておけば非常時にサッと持ち出せる

その場合、いざという時にすぐに取り出せるように、目に付くところや手に届きやすい場所に保管しておきたいところです。また、ボックス内に収納した食品が賞味期限切れにならないよう、定期的に入れ替えることも大切です。

なお、発熱剤にも使用推奨期限があります。食品と一緒に収納する場合は、発熱剤の確認も忘れないようにしましょう。

食品の温め・収納の1台2役をこなし、インドア・アウトドアを問わず活躍しそうな本品は1つ持っておくと便利なアイテムだと思いました。

「HOTPLUS あったかフードボックス」は食品の温め・収納の1台2役をこなす
野本 美樹