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防塵防水のポータブル電源も! 「BLUETTI」の魅力とは?

「オフィス防災EXPO」における、BLUETTI(ブルーティ)のブース

アウトドアや非常時などに役立ち、近年特に注目されている「ポータブル電源」。アウトドアや非常用といった家庭での利用のほか、店舗やオフィスなどでも活用の拡大が見込まれている。

5月10日~12日に開催された「第18回 オフィス防災EXPO」では、会場の東京ビッグサイトに、ポータブル電源の専門メーカーである「BLUETTI(ブルーティ)」がブースを出展していた。

ブルーティといえば、3年前のブランド起ち上げ時から、安全かつ長寿命なリン酸鉄リチウムイオン電池を、全モデルで採用している。さらに小容量モデルから、電池の増設により容量を拡張できるモデル、さらにはIP65の防塵防水モデルまで、充実のラインナップが特徴だ。

そんな同ブランドの、法人向け事業を手掛けるブルーティパワーの李宝 代表取締役に、ブルーティならではの強みや、「オフィス防災EXPO」への出展意図、今後の事業戦略などを聞いた。

ブルーティパワーの李宝 代表取締役に話を聞いた

長寿命で安全なリン酸鉄リチウムイオン電池を採用

リン酸鉄リチウムイオン電池を全機で採用

ブルーティパワーの代表取締役・李宝さんによれば、同社はブルーティを起ち上げる前の約10年間にも、主にOEM向けにポータブル電源の開発販売を行なっていたという。その際にノウハウを蓄積し、満を持してポータブル電源の自社ブランドとして、「ブルーティ」をローンチした。同ブランドは開発/製造/販売まで一貫している。

「開発から販売まで一貫して手掛けているため、最新技術を新製品にいち早く搭載できます。また、ポータブル電源を選ぶ際に、お客様は容量や出力など様々な要素を比較検討しますが、何より重視しているのは、やっぱり安全性です。これまでの開発ノウハウにより、その安全性を基本にしつつ、現在は個人はもちろん企業のニーズにも応えられる、豊富なラインナップを揃えています」(李宝さん)

「なにより安全なのがブルーティの強みです」と李宝さん

リン酸鉄リチウム電池で有利とされているのは、充放電のサイクル数、つまりは電池寿命。リチウムイオン電池と呼ばれる三元系の電池の500〜1,000回に対して、リン酸鉄リチウム電池は2,500〜6,000回以上と、圧倒的に長いことを特徴とする。

同社が重視する安全性については「当社が採用しているリン酸鉄リチウム電池は、非常に安全です」(李宝さん)と説明している。

一方で全てが有利なのではなく、体積あたりの蓄電量が、リチウムイオン電池に比べて少ないというデメリットもある。そのため、小型の機器であるスマートフォンやパソコンなどへの導入は進んでいない。

「けれど、安全性が第一と考えるユーザーであれば、ポータブル電源を選ぶ際にはリン酸鉄リチウム電池が最善です。容量に比べて本体サイズが大きく重いといっても、持ち運べないというほどではありません」(李宝さん)

さらに「防災」で考えるのなら、当然、地震や洪水などが想定される。そんなときも、より安全性の高いバッテリーの選択が最良となるだろう。

スマホのワイヤレス充電対応。非常時のUPSにもなる安心感

ブルーティのポータブル電源は、リン酸鉄リチウム電池の採用以外にも、ユーザーの利便性を向上させるための、共通するポイントがある。

その一つがワイヤレス充電。対応するスマートフォンやタブレットを本体天面に置くだけで充電できる。また、カラーモニターを搭載し、設定状況やバッテリー残量などを把握しやすく、ソーラーパネルでの充電にも対応する。

スマホを置くだけのワイヤレス充電に対応
状況を把握しやすいカラーモニターを採用する

UPS(無停電電源装置)対応モデルを選べるのも、うれしい点だ。

例えばACコンセントからUPS機能を備えたポータブル電源を介して、デスクトップパソコンやサーバー、冷蔵庫、防犯カメラなどにつなげておける。通常時は、ACコンセントからの電力を、電池を経由せずに各機器に供給するが、停電となると瞬時に内蔵電池からの供給に切り替わるという機能。電力供給を絶対に止めてはいけない機器があるのなら、必須となる機能だ。

3つのポータブル電源の一番右の「EB3A(容量:268Wh)」もUPS機能を搭載する

以上のような機能を押さえつつ、様々な容量のポータブル電源を取り揃えているのがブルーティだ。

用途によって選べる容量別のラインナップが充実

災害時などでも使いやすい安全性の高さに加え、ワイヤレス充電やソーラーパネルへの対応、カラーモニターの搭載を基本としつつ、あとは「どれだけの容量が必要なのか?」に合わせて選べる豊富なラインナップを用意している。

「EB3A(268Wh)」や「EB55(537Wh)」、「EB70S(716Wh)」の、主に個人向けの小容量モデル
国内で6月8日に発売される「AC180(1,152Wh)」

「容量によるラインナップも豊富ですが、購入後に『もっと容量が必要だった』ということもあるはずです。そうした場合には、あらかじめバッテリーを拡張できるモデルがおすすめです」(李宝さん)

例えば「AC200MAX」は、2,048Whの電池を内蔵しているが、実際に使いはじめてから「それでは容量が十分ではなかった」と分かったら、別売の拡張バッテリー「B230(2,048Wh)」または「B300(3,072Wh)」を追加できる。つまりバッテリー容量を購入後でも拡張でき、最大8,192Whのポータブル電源として使える(「B300」2つを追加した場合)。

容量の拡張に対応する「AC200MAX」

バッテリーの拡張機能を備えたモデルは、「AC200MAX(2,048Wh)」のほか、バッテリーの追加を前提としたモジュール式の「AC300」や「AC500」をラインナップしている。

「当ブランドは様々なモデルをラインナップしているため、場所や用途によって組み合わせを変えて、容量を変更できるのがポイントです」(李宝さん)

「AC300」と、拡張バッテリー「B300(3,072Wh)」2台の組み合わせ

業界初! IP65の防塵防水性を備えた「AC60」ついに登場

用途や場所によってバッテリーを拡張できるモデルには驚かされるが、さらに5月15日には、その拡張機能を搭載しつつ、業界初とするIP65の防塵防水性を備えた「AC60(403.2Wh)」がリリースされた。

「これまで『防水モデルは出ないの?』というご要望が本当に多かったです。特に工事現場などでは、常にホコリの多い環境ですし、雨にさらされる心配があります。くもりの日などは、『雨が降ってきたらどうしよう?』という不安があるだけでも、気持ちが疲れるものです。でも、今回の『AC60』であれば、雨に濡れても大丈夫です。もちろんキャンプでも安心して使えます」(李宝さん)

IP65の防塵防水性を備えた「AC60(403.2Wh)」と、同様の防塵防水性をもつ拡張バッテリー「B80(806Wh)」との組み合わせ
ACコンセントやUSBなどの端子は、すべてラバーのカバーで守られている
「AC60」と、拡張バッテリー「B80」をつなげるケーブルも防塵防水性を備える

オフィスのインテリアにも馴染むデザインが魅力

ブルーティの魅力には、本体のデザイン性が高いという点もある。それを体現するモデルが「EP500」だ。丸みを帯びたフォルムと、白いカラーリングは、オフィスでも映えるだろう。かといって、過度に目立つこともなく、オフィスの受付スペースやラウンジに置いてあっても、違和感はなさそうだ。

容量5,100Whの「EP500」

「容量が5,100Whなので、本体重量が76kgと重いです。でも底面にキャリーが付いているので、家庭やオフィスでも動かしやすいです」(李宝さん)

さらにAC出力は2,000Wなので、家庭用の家電製品であれば電子レンジなどの調理器や暖房機器、ドライヤーなども動かせる。スマートフォンのワイヤレス充電に対応するほか、ACコンセントやUSBなどの出力端子は全13ポートと充実しているため、災害時には様々な機器を同時に充電または駆動させられる。またUSP機能を利用すれば、サーバーなどへの備えにも活躍する。オシャレな見た目だが、それだけでなく実用性を最大限に兼ね備えているのだ。

丸みを帯びた本体シルエットで、オフィスなどに置いていても違和感がない
キャリー付きのため、オフィスや自宅の必要な場所へ持っていきやすい
スマートフォンやタブレットのワイヤレス充電が、同時に2台可能

個人向けだけでなく企業や病院などへも進出していく

安全性を最優先にして、積極的にリン酸鉄リチウム電池を採用するブルーティ。これまでは、ネットでの個人向け販売を中心に据えていたが、今年は東京・神田にショールームをオープンさせた。今後は個人向けだけでなく、企業や行政機関、病院などへの展開を強化していくという。

「今回の『オフィス防災EXPO』では、企業から多くの方がいらっしゃっています。そうしたご担当者とお話して改めて感じるのは、個人ユーザー以上に安全性が重視されるとともに、ポータブル電源の必要性も高いということです。そうした点でブルーティは、ニーズに応えられると確信しています」(李宝さん)

今後は多くのオフィスでも、「ブルーティ」の製品を見かけることになりそうだ。

(協力:BLUETTI JAPAN)