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家庭内電力に革命を。超弩級ポータブル電源のBLUETTI「AC500+B300S」が日本上陸

昨今ポータブル電源の需要が高まっている

外出先でもスマートフォンを充電できることから、モバイルバッテリーはかなり定着した。さらにソロキャンプや車中泊ブームに乗って、AC電源が取れるポータブル電源に注目が集まっているところだ。

一方で昨今では、大規模な自然災害も頻発しており、インフラの復旧も長期化する傾向がある。一般家庭でも防災意識の高まりとともに、家庭用非常用電源として、多くの人がソーラーパネルやポータブル電源の導入を検討しているところかと思う。

2009年創業のBLUETTI(ブルーティ)は、家庭用からアウトドアまで、幅広いソーラー蓄電システムをワールドワイドで開発・販売しているメーカーだ。今年5月には、2,000W/5,100Whというキャスター付き大容量ポータブル電源「BLUETTI EP500」を発売して、業界を驚かせた。

さらにBLUETTIは11月25日、制御ユニットとバッテリーを分離させた新システム「AC500+B300S」の予約受付をスタートした。クラウドファンディングのIndiegogoで17億円の支援を集めた、超弩級ポータブル電源システムだ。

11月25日より予約販売が開始した「AC500+B300S」

制御ユニットとなる「AC500」に対し、最大6台の拡張バッテリー「B300S」を接続可能。容量としては、3,072Whから18,432Whまで自由に選択できる。高品質な純正弦波インバーターを内蔵し、定格出力は5,000W、瞬間最大出力は10,000W。

ジャンルとしては一応ポータブル電源ということになるだろうが、キャンプ用品どころか、家庭内で使用する電化製品をすべて普通に動かせるレベルである。現在、先行予約販売価格として、AC500+B300S(1台)のセットが498,000円となっている。

家庭内で使用する電力のほとんどが賄える

容量を自在に設計できるセパレート型

制御ユニットのAC500の大きさは、520×325×358mm(幅×奥行き×高さ)で、サイズ的には2,000Wクラスのポータブル電源よりちょっと横が長い程度である。重量は30kg。内部にはバッテリーを持たず、少なくとも1台のB300Sと組み合わせる必要がある。

出力は多彩で、AC出力としてAタイプが3系統のほか、L5-30R、TT-30、NEMA 14-50ポートがそれぞれ1つずつ。DCは24V/10Aシガーソケット出力、12V/10Aの2芯出力、18W USB Type-A出力が2つ、5V/3A USB Type-A出力が2つ、PD3.0対応USB Type-C出力が2つ。さらに天板には、15Wのワイヤレス充電ポートが2つある。これら合計16ポートすべてに同時出力が可能だ。

多彩な入出力ポートを持つAC500

本機の充電は、AC500経由でB300Sへ流し込むことになる。入力は、ソーラーパネルなどを繋ぐDC入力が2系統、AC入力が1系統となっている。ACとDCは両方同時に使用して充電可能だ。ACからの給電は最大5,000Wで、50分で約80%まで充電できる。ソーラーパネルを使ったDC充電では最大3,000W。AC/DC同時に使えば最大8,000Wとなるが、このパフォーマンスを得るにはB300Sが2台以上必要になる。

バッテリー部となるB300Sは高さが263mmと、AC500より若干低くなるだけでフットプリントは同じ。B300Sの上にAC500を積み上げる格好になる。重量は36kg。2つの間は専用ケーブルで接続する。

B300Sは重量36kg
AC500とB300Sは専用ケーブルで連結していく

B300S側にもDC出力ポートがあり、12V/10Aのシガーソケット出力、18W USB Type-A出力、PD3.0対応USB Type-C出力が1つずつある。AC500と合わせると合計19ポートが使えることになる。充電はAC500経由のほか、DCの直接入力も2系統ついている。

内蔵バッテリーには、リン酸鉄リチウムイオン電池を採用している。一般的なリチウムイオン電池は、220℃以上で熱分解を起こすため安全性が疑問視されているところだが、リン酸鉄系は結合が強く安定しているため、600℃まで熱分解が起こらない。

また充放電サイクル数が多いのも、リン酸鉄系の特徴である。一般的なリチウムイオンが充放電サイクル500〜800程度なのに対し、BLUETTIの技術革新により、3,500回以上の充放電サイクルを誇る。

多彩な用途に対応できる

AC500+B300Sはこれだけ大容量・高出力のバッテリーでありながら、細かい工夫が盛りだくさんである。例えばオートキャンプで使うことを想定すると、重量は計66kgとなり、ほぼ成人1人ぶんの重さになる。車に積めない重さではないが、66kgをいっぺんに積み込むのは、大人2人がかりでもなかなか大変だろう。だがAC500+B300Sはセパレート型なので、30kgと36kgを1つずつ運べばいい。またケーブルが届く限り重量を分散できるので、左右どちらかに重量が偏るということもない。

これだけの容量があれば、電源が確保できない場所で、ガソリン式発電機の代わりとしても利用できる。排気ガスも騒音もないため、ガレージでも利用できるし、音楽イベントなど音が重要な場所でも対応できる。容量を増やしたければ、B300Sだけ追加していけばいい。

オートキャンプでも家庭用調理家電がそのまま利用可能

また近年ではリモートワークも定着し、日中でも家庭内で電気を使い続けながら仕事をする人も増えている。通勤がないというメリットと引き換えに、これまでは会社持ちだった電気代を自分で負担している格好だ。

にもかかわらず、円安やロシア・ウクライナ情勢の影響から、電力価格が高騰している。これまで工場や事業所などでは電力価格が利益に直結するため、より深刻だと言われてきたが、一般家庭でも同様の影響が出てくるだろう。

電力会社では、料金プランとして夜間のみ電気料金が割安になるプランを提供しているところもある。AC500+B300Sでは充電時間帯をセットすることができるので、割安な深夜電力を使って充電し、昼間はこれを使うことで、電力需要のフラット化を促し、かつ電気代も節約できる。

室内でも安全に大電力が利用できる

別売のソーラーパネルと組み合わせるのも1つの方法だ。賃貸住宅やマンションの場合、屋根への常設は難しいわけだが、折り畳み式ソーラーパネルをベランダ等に設置すれば、AC500+B300Sに充電できる。電力価格に一喜一憂することなく、自分で生産した電気を存分に自分で使えるわけだ。

ソーラーパネルとの接続も安全

さらにAC500+B300Sは、UPS(無停電電源装置)モードでも動作する。AC電源との間に噛ませることで、ワークステーションやデータサーバーなど、バッテリーを持たないコンピュータを瞬電や電圧降下から保護できる。災害などで長期間の停電になった場合でも、安全にコンピュータをシャットダウンしたあとは、冷蔵庫やエアコン、炊飯器も普通に動かせるだけの給電能力を持つ。

寒冷地で気温が大幅に低下した場合、多くのバッテリーは仕様通りの出力が出せないが、B300Sは「サーモスタンバイ機能」を搭載している。これは周囲温度が低い場合、自分で発熱し、温度をコントロールする機能だ。例えば気温が-20°Cでも自動的に0°Cになるまで加熱し、通常通りの出力が得られる。

個人で買える大電力電源

一般的な住宅施工レベルのソーラーシステムは、仮に5,000Wクラスの設備を導入すると、ソーラーパネル以外にもパワーコンディショナーや設置工事費などがかかるため、およそ140万円程度とされる。通常こうした設備では、発電したものを電力会社へ売電することになるが、買い取り価格はそれほど高くないため、耐用年数を考えると結局は減価償却できないのではないかという懸念もあるところだ。

一方で複数台のソーラーパネルとAC500+B300Sを組み合わせれば、自分で生産したクリーンエネルギーを、確実に自分で使うことができる。コストも抑えられるだけでなく、3,500回以上の充放電サイクルであることを考えると、およそ10年はメンテナンスフリーで稼働することが期待できる。

ソーラーパネルと組み合わせて、クリーンエネルギーを家庭で使える

4人家族の電気代の全国平均は11,400円程度と言われており、10年間でおよそ137万円となる。BLUETTIのソーラー発電システムなら、かなり早い時点で損益分岐点を超えると考えられる。

大容量/高出力のポータブル電源が家庭に入ることで、私たちの暮らしと電力の関係は、大きく変わる可能性がある。まさにこれまで絵空事とされてきたシステムが、現実のものになろうとしている。

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(協力:BLUETTI JAPAN)