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LIXIL、自ら掃除するトイレ

LIXILは、INAXタンクレストイレ「SATIS X」を6月3日に発売する。カラーバリエーションはピュアホワイトのほか、マット仕上げのノーブルグレー、ノーブルブラック、ノーブルトープの計4色。価格はX6グレード/ピュアホワイトの場合で497,000円~、ノーブルレーベルは587,000円~。

3つの洗浄機能を搭載し、掃除の負担を軽減するタンクレストイレ。使うたびに便器内の汚れをパワフルに洗い流す「極みトリプル水流」や、1日1回決まった時刻に泡で洗浄する「泡クリーン」といった機能により、汚物などの“目に見える汚れ”と、微生物やハウスダストなどの“見えない汚れ”の両方に対処する。

マット仕上げのノーブルレーベルと、シンプルなピュアホワイトを用意
ピュアホワイト
フタを閉めた状態

同社はこれまで、汚れが落ちやすい新素材の開発などを通じてトイレの清掃性を進化させてきたが、これらはあくまでも補助的な機能であり、トイレ掃除に関してはまだ人の手を必要としていた。

また同社の調査によると、「面倒だと思う家事」でトイレ掃除と回答した人は風呂掃除に次いで多い。別の調査では「トイレで最も気になるイヤな汚れ」として「便器のフチ裏の汚れ」「便器内への便の付着」「便器内の水面周りの黒ずみ」などが挙げられた。

新製品は新たな設計と機能により、従来の便器洗浄の課題を克服。さらに「自ら掃除するトイレ」として、トイレ掃除の手間を省くという。

「面倒だと思う家事」でトイレ掃除は2番目に多かった
「トイレで最も気になるイヤな汚れ」についての回答結果

使うたびに強力洗浄、1日1回のつけおき洗い

従来のトイレは1つの水流から渦を作って流すため、便器内で水流の強さにムラがあり、汚れが残ってしまったり、水流が届かず十分に洗えない場所があったりした。新たな洗浄方式「極みトリプル水流」は、水を3方向から流すことで、便器に付着した汚れを強力に洗い流すという。

右・後ろ・左の3つの吐水口から、水を順番に流すことで各水流の強さを最大化。吐水口は従来の筒状ではなく、平べったい形状にして高速かつ広範囲への吐水を可能にした。さらに便器形状も見直し、段差のない設計に。これにより強力な水流の勢いを維持したまま、便器のすみずみまで行き渡らせることができるという。なお、水量は小洗浄が5L、大洗浄が6L。

水を3方向から流す「極みトリプル水流」
従来の水流はムラがあった
高速かつ広範囲に吐水する新設計の吐水口
便器も新設計に

微生物やハウスダストなど“見えない汚れ”の掃除機能として「泡クリーン」を搭載。便器内に泡を作り、泡を旋回させて広げた後、3時間つけおきして洗浄する。

泡で3時間つけおきする「泡クリーン」機能
便器内を泡で満たし、見えない汚れを洗浄

リモコンの「泡クリーン」ボタンでスタートさせるほか、専用アプリ「My SATIS2」を使用すれば毎日の作動時間を設定可能。外出中や就寝時に設定すれば、時間を有効活用できるという。なお、泡クリーンは人を感知すると自動で終了するため、作動中に用を足したくなった場合も問題ないとのこと。

1回の洗剤使用量は約3mlで、洗剤タンク容量は500ml。1回の補充で5カ月程度もつ。専用洗剤のほか、食器用中性洗剤などが使用可能。

水だけでは落とせない汚れもキレイにするという
リモコン
「泡クリーン」ボタンはリモコンの天面に
洗剤タンクは本体後方に配置

おしり・ビデのノズルは従来の2倍以上の強さで自動洗浄するほか、新たにノズルシャッターを洗浄する「シャッタークリーニング」も採用。ノズルへ汚れが付着するのを防ぐシャッターの表面を水で洗い流し、清潔に保つ。ノズルオートクリーニング、シャッタークリーニングはともにノズルを使うたびに行なわれる。

ノズルシャッターまで自動洗浄
普段はノズルへ汚れが付着するのを防ぐ役割をするノズルシャッター

このほか、水アカや汚れが落ちやすい衛生陶器「アクアセラミック」や、男性立ち小用時の飛沫を抑える「泡クッション」などは引き続き採用する。本体の奥行きは最小790mm。

極みトリプル水流と泡クリーンのデモ