ニュース
糖質カットなのにちゃんと“ごはん”。 四角い&大容量のロカボで炊いて食べた
2023年1月16日 10:05
「糖質カット」は、日頃から食べ過ぎに注意している人にとって、何かと気になるワード。ただカットすればやせるわけではないものの、新しい食品や料理などで見かけると、どんなものか興味が湧いてくる。
一方で炊飯器の分野でも「いつものご飯を糖質カットできる」というモードが付いた製品が登場しており、注目されている。
そうした中、これまで家電 Watchの記事でも多く読まれた「LOCABO(ロカボ)」から新モデルが登場。Makuakeで先行販売されている。1月末まで受付中で、購入者へ製品が届くひと足先に試食する機会を得たので、どんな仕上がりだったのか紹介したい。
2台目ではなく「メインの炊飯器」に
forty-fourが展開するロカボは、市販の米を使って、通常より糖質をカットしたごはんが炊けるという炊飯器。内釜と外釜の2つを使って、厳密には炊くというより蒸すような仕組みになっており、米の糖質(デンプン)が溶け出した水を内釜から外釜へ排出。米に糖質が再吸収されるのを防ぐという。
新モデル「LOCABO:V(ファイブ)」は、要望が多かった容量拡大をしており、2021年に発売した従来モデルは糖質カット炊飯2合/通常炊飯5合だったのに対し、新モデルはそれぞれ5合/8合になった。糖質カット率も従来の45%から新モデルは55%へと進化している。
玄米の糖質も最大24%カットできることも、日頃からヘルシーな食事を心がけている人にとってうれしいポイントといえる。玄米専用に、通常の炊飯と、糖質カット炊飯のモードを用意している。
加熱は従来のマイコン式から、新たに360度IHへ変更。上からも加熱して内部を均一な温度にして炊きムラを抑え、糖質カット率の向上にも寄与したという。一般販売価格は55,000円だが、Makuakeでは13日現在、45%オフの30,250円から購入可能。
製品名LOCABO:Vの「V」は、5合炊きであることを示すだけでなく「VOICE(声)」を意味しており、7,800万円以上の応援購入を得た従来モデルのユーザーからの声を反映した。forty-four代表取締役の獅子内善雄さんによると、もっとも要望が多かったのは大容量化だったという。従来は「家の2台目炊飯器」だったが、今回は「メインの炊飯器」として提案する形だ。糖質カットだけでなく通常の炊飯も行なえるため、家族それぞれの好みにあったご飯にできる。
毎日使われるメインの炊飯器とするには、ただ糖質が低いだけでなく「食べ続けたくなるごはん」である必要がある。これまで糖質カットごはんを食べたことがある人の中には「まずくて続けられない」という意見もあるだろう。
糖質(でんぷん)は、ごはんの甘み/おいしさを決める大事な要素であり、減らすことで味が変わるのは自然なこと。それでも、できるだけごはんとしての味を保ちながら糖質カットとの両立を図ったのが新モデルというわけだ。
食べてみた。ごはんの食感もしっかり
糖質カットの炊飯時間は約45分で、一般的な炊飯器と同等か、少し短め。炊き上がりの見た目は、普通のごはんよりも白っぽく透明度が低い印象。
口に入れると、水分は少なめだがパサパサではなく、ある程度の粘りも残されている。ごはんの大事な要素である食感についても、べちゃついたり形が崩れたりというのはなく、粒として形が感じられるのは良いポイント。甘みなどは普通のごはんより当然少ないものの「ごはんを食べている」感覚はしっかり味わえた。既存のユーザーからは「もっと硬めに炊けるようにしてほしい」との声も多く、それを反映したという。
ある程度保温した時に、食感などがどう変わっていくかまでは今回試すことはできなかったが、55%カットという数字からは想像できないほど、ごはんとしての味や食感が保たれていたのを実感した。
これまでの糖質カットごはんに不満を持っていた人も、試してみる価値はありそうだ。なお比較にはならないが、筆者が最近よく食べる電子レンジで“ごはん化”したオートミールとは雲泥の差であり、毎日続けられそうなごはんだといえる。
もう一つのポイントは、ごはん以外も作れる多機能さであり、1台5役(炊飯/低温調理/発酵調理/スチーム/煮込み)の「電気調理鍋」としても役立つのはうれしい。
LOCABO:Vで作ったサラダチキンを食べたところ、スーパーなどの市販品よりもみずみずしさがあって柔らかい食感がとても良かった。一般的なジッパー付きの密封袋に入れてお湯で温める方法で作れる。
ロカボは従来モデルにも豊富なメニューのレシピブックが用意されており、新しいLOCABO:Vにも新たなレシピブックを用意するとのこと。ヘルシー料理に限らず豊富なメニューが作れるのは、長く使い続ける家電として大事なことだ。
さらに、個人的にも注目していたのがスクエアな新デザイン。丸みのある従来モデルも柔らかな印象で好まれそうだが、LOCABO:Vの無骨なデザインは、キッチンに置いても他の家電や炊飯器とちょっと違うかっこよさや未来感で、シンプルなブラックとホワイトのカラーにも合っている。本体サイズは約25.2×28×26.9cm(幅×奥行き×高さ)で、5.5合炊きの炊飯器や電気圧力鍋などと同じか、やや小さいくらい。
炊飯器と考えると一般販売価格の55,000円は高価な部類だが、ごはんとおかずが1台で作れる電気調理鍋に興味がある人、キッチンに何台も家電を置くスペースがない人などにも合いそうな製品だ。
現在は最終的な製品に向けて調整中とのことだが、前述したMakuakeでは先行割引(記事掲載時点で30,250円~)も実施されている。いち早く手に入れたい人は、今のうちにチェックしておくといいだろう。