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バルミューダ新トースター「Pro」焼き色しっかりのサラマンダーモード
2022年9月1日 10:00
バルミューダは、独自のスチームテクノロジーと温度制御を搭載したトースターの新モデル「BALMUDA The Toaster Pro K05A-SE」を9月15日より発売する。価格は35,200円。予約は9月1日より受け付ける。
2015年に登場し、国内外で150万台を出荷している「BALMUDA The Toaster」(現行モデル27,940円)の特徴を備えつつ、新たに仕上げ焼き専用の「サラマンダーモード」を追加したのが大きな進化点。
サラマンダーモードは上ヒーターだけを使ってパンなどの表面に強い焼き目を好みに合わせて付けられるもので、「パンや料理をレストランの味わいに仕上げ、調理の幅を広げる」としている。なお、現行モデルも継続して販売する。
「自分だけの焦げ目」が作れる楽しみ
レストランなどプロの厨房で使われている調理器具「サラマンダー」は、パリっとした皮目の肉/魚料理などが作れるものだが、BALMUDA The Toaster Proは上面に焼き色を付けるモードとして採用。
火力を上ヒーターに集中させることで数秒のうちに従来の1.4倍という熱エネルギーを発揮させ、強い焼き目を付けながら、本来の食感や風味を活かした調理ができるという。同モードは従来のクラシックモードの最高温度230℃よりも高くなり、グラタンの焼き目や肉/魚料理の仕上げなどに使える。最大3分間の連続使用が可能。
短時間/高火力の熱エネルギーにより、表層からわずか0.55mmだけにメイラード層(焼けて茶色になる部分)ができ、内部のふんわり感を残しながら表面と食感のコントラストが生まれる。
トーストの場合は、従来通りトーストモードで上部にスチーム用の給水をしてから3分間焼き、その後でサラマンダーモードに手動で切り替えて30秒間加熱。最後にバターをのせるレシピを「ゴールデンブラウン・トースト」と名付けている。
トーストだけでなく、肉や魚料理などにも適しており、食材に火を通しすぎずに表面だけ効果的な焼き目を作れる。ピザを焼く際にサラミや生地のフチをパリッとクリスピーにして、チーズやソースのトロトロ感は維持するといった仕上げが可能となる。クレーム・ブリュレのキャラメリゼをするためのバーナー代わりや、メレンゲに焼き目を付けるなど、デザートのひと工夫としても使える。
本体デザインも一部を変更。カラーはブラックで、従来モデルよりも深い黒を採用するほか、上部の取っ手やダイヤル部にも高い質感に仕上げている。これはプロの厨房の機器からヒントを得たという。
本体サイズは357×324×210mm(幅×奥行き×高さ)で、庫内サイズは274×204×178mm(同)。重量は約4.5kg。定格消費電力は1,300W。電源コード長は約1m。
バルミューダの味を決める新たな役職「シェフ」が考案。Proは今後も登場予定
同社の家電製品発表会には約2年ぶりに登場した、バルミューダの寺尾玄社長。これまで150万台出荷したThe Toasterのうち2割は海外向けとのことで、「世界の多くの人にスチームテクノロジーと完璧な温度制御のトースターを楽しんでいただける商品になった」と述べた。
寺尾社長が「これ以上やることはない」とまで思ったThe Toasterに新たなProモデルが生まれたのは、一人のシェフとの出会いだったという。
かつてマンダリン オリエンタル東京やメゾン・カイザー、リッツ・カールトン日光に勤めていた岡嶋伸忠さんは、ホテルでシェフをしていた時に寺尾社長がその味に感銘を受けたことから親交を持つようになり、寺尾社長の誘いをきっかけとして、2021年6月にバルミューダへ入社。キッチン製品のおいしさの体験の品質担保の責任者として開発を担当している。その岡嶋シェフが提案したのがThe Toaster Proのサラマンダーモードだった。
寺尾社長も自信を持っていたこれまでのThe Toasterだが、サラマンダーモードで仕上げたトーストを味わった時に「びっくりするほどおいしかった」としてProの商品化を決意。「私たちが目指したのは世界一のトーストだったんですが、サラマンダーは自身で時間を調整していただくので好きな焦げ目ができて、世界一のトーストが“世界一自分が好きなトースト”になります」(寺尾社長)。
新機能のサラマンダーモードは、刻一刻と変わる表面の焼き色を目で見ながら好きな瞬間で取り出すことで、自分の好みにぴったりの仕上がりを決める過程を楽しめるものだが、一方で万人に最適なわけではないことは寺尾社長も認めている。
レシピごとに推奨の時間設定はあるものの、少しオーバーすると焦げ目が強くついてしまうことがある。「プロ級の料理が誰でも作れる」のではなく、プロが味わえる「作る喜び」を家庭で楽しめる選択肢を提供するのが、バルミューダで初めて付いた「Pro」という名前に込められている。今後もProを冠した製品は登場する予定だという。
寺尾社長によれば、今後のキッチン製品として、現在岡嶋シェフが主体となったモデルも開発中で、2023年前半に登場することを予告。シェフの発案で「ザ・作る喜び」という域にまで育てられた製品とのことで「おいしさが半端じゃない」と早くも強い自信を見せている。