家電ミニレビュー

あの製品に似てる!? アイリスのトースターは外カリ中モチに焼けました

アイリスオーヤマ「スチームカーボントースター SOT-401 ミルクベージュ」価格はオープンプライス(アイリスプラザでの価格は16,700円)

アイリスオーヤマから発売された「スチームカーボントースター SOT-401」。その見た目やスチーム機能から“ジェネリックバルミューダ”との呼び声もある同機だが、実際の味や使い勝手はどうなのか? 実機をお借りして試してみました。

「スチームカーボントースター SOT-401」(以下、スチームカーボントースター)を正面から見ると、横長のスタイル、中央にガラス窓、その上には扉を開け閉めするための取っ手が、下には温度調節つまみとタイマーつまみが配置されています。バルミューダの「BALMUDA The Toaster」にも似たシンプルなレイアウトです。取っ手や本体のRなどは、より丸みをおびたデザインで、やさしい印象を与えます。

カラーは、今回使用したミルクベージュ以外にも、ネット販売限定カラーとしてテラコッタ(中央)とストーングレー(右)を用意

BALMUDA The Toasterの温度調節つまみには、トーストモード、クロワッサンモードなどモードがあるのに対して、スチームカーボントースターは温度設定のみです。このシンプルさは、逆に珍しいかもしれません。

右側面(奥行きは320mm、高さは238mm)
左側面
背面(幅350mm)
温度調節は100〜280℃(無段階)
タイマーは最大15分(無段階)。5以下に設定する場合は一度6以上に回してから戻すスタイル
焼き網のほか、受け皿(焼き網に載せて使用する)やスチーム用カップなどが付属する

食パンをスチームあり・なしで食べ比べ

BALMUDA The Toasterとの最大の違いは、焼ける食パンの枚数で、1度に最大4枚まで焼けます。子供がいるような家庭では重要ですよね、焼ける枚数。ちなみに、1枚や2枚で焼く場合は、手前側に寄せて並べます。中央に置いてしまうと、裏面の焼き色が薄くなってしまうそうです。

一般的な食パンなら4枚同時に焼ける

そして、使い方はいたってシンプル。温度調整つまみで温度設定し、タイマーつまみで時間を合わせるだけ。5分以下の場合は、つまみを6以上に回してから戻す、昔ながらのスタイルです。

せっかくなので、食パンをスチームのあり・なしで、食べ比べてみました。使用したのは、6枚切りのパスコ「超熟」を2枚ずつ。取扱説明書に書かれたとおり、280℃で2分半焼きます(最初の温度などの条件も合わせた)。

スチーム用カップに水を入れて庫内にセット。スチームトーストの場合、下の段まで(約5ml)
加熱をスタートすると水蒸気で窓が曇る
上部のカーボンヒーター

見た目には、ほとんど違いがありませんが、一口食べると歯ごたえが明らかに違います。スチームありのほうが、表面がサクッとハリがあり、トーストらしい香ばしさが感じられます。家族にも(どちらがスチームありか教えないで)食べさせたところ、「こっち(スチームあり)の方が、外側のカリッと感と内側のもちっと感のメリハリがあっておいしい」(娘)との評価。しかし、息子は「違いはわかるけど、スチームなしの方がパンの甘味が感じられて好き」とのこと。好みは人それぞれですな。

スチームなし・ありで食べ比べ。スチームありのほうが表面がサクッとして香ばしさもある
本体の下部からパンくずトレーを引き出したところ。メンテナンス性は良い
小口 覺

ライター・コラムニスト。SNSなどで自慢される家電製品を「ドヤ家電」と命名し、日経MJ発表の「2016年上期ヒット商品番付」前頭に選定された。現在は「意識低い系マーケティング」を提唱。新著「ちょいバカ戦略 −意識低い系マーケティングのすすめ−」(新潮新書)<Amazon.co.jp>