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三菱電機、IHクッキングヒーター発売20周年を記念した企画イベント

 三菱電機のIHクッキングヒーターは、発売20周年を迎える。これを記念して同社は、これまでの商品開発の歴史を振り返りつつ、最新製品を使った料理を紹介するイベントを、報道関係者向けに開催した。

 同社のIHクッキングヒーター開発は1972年10月に原理発表した、世界初の商用周波誘導加熱方式、通称「マグヒート(MagneticHeat)」が始まり。1974年には日本初の、炎を使わない加熱機器として「CS-130A」を発売している。同機は当時、船舶などに搭載されたと記録されているという。

 現在のIHクッキングヒーターに近い200Vタイプの製品としては1999年4月に、3口の「CS-A32B」を発売している。以降は、主なモデルとして2003年の「CS-G3203B系」、2005年の「CS-G3205B系」、2007年の「CS-G37H系」などへと進化していく。

1999年4月に、3口の「CS-A32B」
「CS-A32B」に搭載されたコイル
2003年に発売された「CS-G3203B系」
「CS-G3203B系」に搭載されたダブルリングコイル
2005年の「CS-G3205B系」
「CS-G3205B系」では、最新モデルに搭載されている「レール式プルダウンドア」に近い形が採用された
2007年の「CS-G37H系」
2007年の「CS-G37H系」に搭載されたトリプルリングコイル

 ラインナップも拡充され、現在では「びっくリングIH」や「EURO STYLE IH」、「らく楽IH」、「simple IH」の4シリーズが販売されている。特にフラッグシップモデルの「びっくリングIH」では、多彩な加熱機能を実現する「びっくリングコイルP」や「IPM駆動回路/高機能モジュール」などを搭載。IH自動加熱自体も、20年前とくらべてが進化し、焦げ付きや煮くずれ、吹きこぼれを防ぎ、焼きムラが抑制されるようになったという。

これまでの主なモデル
搭載コイルの進化

 さらにIHコイルが5分割されている「びっくリングコイルP」の搭載の最新モデル「CS-PT316HNWSR」では、外向きや内向きの対流を起こし、煮くずれしにくく、焦げ付きを抑える効果を持つ「対流煮込み加熱<プラス>」モードを備える。また搭載メニューから「ゆでもの」を選ぶと、外向きと内向きの対流を自動で交互に起こすことで、吹きこぼれを抑えられる。

最新モデル「CS-PT316HNWSR」
同モデルの正面から見たところ
IHコイル「びっくリングコイルP」
5分割されたIHコイル「びっくリングコイルP」により、対流を起こして、自動でかき混ぜてくれる

辻ウェルネスクッキングとのコラボで新料理メニューを提案

 20周年を記念した企画の一つとして、同社は辻ウェルネスクッキングとコラボレーション。辻ウェルネスクッキンググの監修により、三菱IHオリジナルの調理レシピをWebサイト上で公開している。

 イベントでは、辻ウェルネスクッキングの辻 ヒロミ副校長が、「鶏肉の冷製豆乳クリームシチュー」や「アマトリチャーナ」をITクッキングヒーターを使って調理実演した。

辻ウェルネスクッキングの辻 ヒロミ副校長

 具材を炒める段階では、IHクッキングヒーターの「フライパン鍋肌加熱」により、焼きムラなく加熱できることをアピール。煮込み時には「対流煮込み加熱<プラス>」によって起こる対流で、具材が自動でかき混ぜられ、焦げ付きや煮崩れが抑えられることを実証した。

手でかき混ぜることなく、焦げ付きも煮くずれもなく調理された「鶏肉の冷製豆乳クリームシチュー」
出来上がった「アマトリチャーナ」

 「具材を煮込む時やパスタをゆでる時などでも、対流が自動でかき混ぜてくれるので、キッチンの前に常に立っている必要がありません。ほとんど手で混ぜる必要がなく、気持ちに余裕をもって調理できますよ」(辻 副校長)。