やじうま大掃除ウィーク

意外と汚れが溜まりやすい洗濯機を徹底掃除!

 12月に入り、いよいよ大掃除シーズンの到来だ。今週の家電 Watchは「やじうま大掃除ウィーク」と題して、オススメの掃除方法を紹介していく。今年は“家電の大掃除”をテーマに、普段使っている家電を大掃除して、スッキリと新年を迎えよう。

 4日目となる今回は、洗濯機の掃除方法を紹介する。

・1日目:掃除機編
・2日目:冷蔵庫編
・3日目:空気清浄機編
・4日目:洗濯機編
・5日目:高圧洗浄機活用編

洗濯機は、意外と汚れが溜まりやすい構造だった

 毎日、服をキレイにしてくれる洗濯機。だが、考えてみれば、キレイにする元が汚れていたら、意味がないかも……。ということで、改めて洗濯機を洗濯することにした。

 我が家の洗濯機は、2007年に発売された東芝の縦型洗濯機「AW-70DE」。友人から譲ってもらったもので、うちに運ばれてきたのは約5年前。以来、ほとんど洗ったことがない代物だ。

外観はそれほど汚れていないように見える
取っ手の中と周辺に汚れが溜まっている

 まずは外観をチェックしながら、本体の上部から攻めていくことにした。

 ほとんどステンレスのボディに、目立った汚れはない。新しい雑巾で拭いても、ホコリもほとんど付いていない。

 だがよく見れば、フタを開ける時に指を掛ける場所が汚れていた。「かんたんマイペット」を雑巾に吹きかけて、入口付近を拭きつつ、奥の方は歯ブラシを使って溜まったゴミをえぐり取る。服の繊維と洗剤とがミックスされて、塊になったものがどんどん出てくる。

 次は、フタの裏側をチェック。

フタの裏側は複雑な構造で、ゴミが溜まりやすい
くぼんだ場所が多く、ゴミが溜まっている
いろんなところにゴミが……

 裏側は、構造が複雑なうえに、洗濯中に水が跳ね返るために汚くなりやすい。あちこちに繊維がこびりついている。頑固な汚れがないため、少し湿らせて上げれば、洗剤を使わなくても雑巾と歯ブラシだけで、どんどん汚れが落ちていった。

キレイになったフタの裏側
溝に溜まった汚れも、頑固なものはなく、すぐに落ちた

洗剤&柔軟剤の投入口の汚さに顔をそむけたくなる

洗濯機の中を見ると、「洗剤・漂白剤投入口」などの汚れが酷い

 ここまでの所要時間は20分ほど。特に難しい汚れもなく、いよいよ洗濯機の中を見ていく。と、すぐに強烈な汚れを、まとっている箇所がみつかった。

 それが「洗剤・漂白剤投入口」や「柔軟仕上剤投入ケース」、「糸くずフィルター」だ。特に「糸くずフィルター」は酷いありさま。実は、数週間前に視察した時に、まず目についたのが「糸くずフィルター」だった。あまりの酷さに、その時にも掃除したのだが、すでにフィルター内には糸くずというか、ねっちょりとしたゴミがこびりついていた。

 これらを一気に片付けるため、各部の取り出せるものを、すべて取っていった。「洗剤・漂白剤投入口」と「柔軟仕上剤投入ケース」は、それぞれフタの部分を。「糸くずフィルター」は、ケースごと外す。

「洗剤・漂白剤投入口」などの外せるパーツを外して、水に漬けておいた
パーツを水に漬けつつ、洗濯槽の中の掃除を始める
細かい部分は、歯ブラシで磨いていく
ケースを外したあとの洗剤の各投入口の構造は意外と複雑。歯ブラシを突っ込んで、ゴシゴシとひたすら磨く

 汚れがひどいとはいえ、これらの汚れも基本的には、洗濯中に服からほつれた繊維と洗剤とが混じりあったもの。スポンジや歯ブラシを使って磨いていけば、洗剤を使わなくても比較的に簡単に落ちていく。

徐々にキレイになっていく

 洗濯機の中を磨き終わったら、水に漬けておいたパーツを、スポンジや歯ブラシで磨いていく。汚れが酷く、なかなか落ちなそうな汚れだが、歯ブラシで磨くと難なく落ちて、キレイになっていった。

 洗剤投入口ケースのフタをキレイにしたら、元の場所にはめていく。特に糸くずフィルターは、洗濯槽の掃除を始めるまえに、戻しておく。洗濯槽の掃除中に出てきたゴミを拾ってもらうためだ。

水に漬けておいた各パーツを、歯ブラシを使ってキレイにしていく
一見、頑固そうなヌメリを伴った汚れも、スポンジや歯ブラシで簡単に落ちていく
磨き終わったパーツもキレイになった
最後にパーツを元の場所に、はめていく

洗濯槽の汚れやカビを「洗濯槽クリーナー」で一掃

 実は、前述している「糸くずフィルター」などを磨きながら、洗濯槽の掃除もスタートしていた。最も時間がかかる箇所だからだ。

 使ったのは、日本合成洗剤の「液体洗濯槽クリーナー(550g)」。9kgサイズの洗濯機には、全量を入れてしまうよう記載されている。うちの洗濯機は7kgなので、迷わず全てを投入する。

日本合成洗剤「液体洗濯槽クリーナー(550g)」
クリーナーを投入
「槽洗浄」コースをスタートさせる

 洗濯機「AW-70DE」には、「槽洗浄」コースがあるので、当該コースで洗うことに。近年の洗濯機であれば、同様のコースがあると思う。もし「槽洗浄」コースがない機種であれば、「液体洗濯槽クリーナー」のパッケージにある方法で洗えばよいだろう。

 例えば全自動洗濯機であれば、薬剤を注いだら高水位まで給水し、標準コースで運転させるよう記されている。

 洗濯槽の掃除に関しては、何もすることはない。この時間を利用して、最初はケース類を掃除し、それが終わったら洗濯機の足元(排水口の周り)を掃除していた。

当然だが、自動で注水され、見守るだけ。約1時間かかる
洗いながら、徐々に水位を上げていく
洗剤が入っているためもあるが、だんだんと水が濁り、汚れが落ちていることを実感できる
換気を忘れずに!

 なお、洗濯時に注意すべきなのは、部屋のドアを閉め切らないことと、換気扇を回すこと。洗濯が始まると、部屋の中は漂白剤のようなニオイが充満する。換気はしっかり行なおう。

 はじめは水位の低い状態でブルンブルンと回っていて、心配になったが、徐々に水が足されていき、最終的には洗濯槽から溢れんばかりの水位になった。低水位での運転は、洗剤を水にしっかり溶かすための動きなのかもしれない。

 洗濯機周りを掃除しながら待つこと約1時間。最後は洗濯槽を激しく回転させてフィニッシュした。

 洗濯槽を開けると、底のほうに少しだけホコリが付いている。これを雑巾で拭きつつ、「糸くずフィルター」を見てみる。中を開けると、また新たな汚れが溜まっていた。こちらは繊維というよりも、カビっぽい汚れなので、洗濯槽クリーナーでの掃除が、効果的だったということだ。

洗濯槽の底に、少しだけホコリが付いていた
洗濯槽の掃除後に「糸くずフィルター」を見てみると、また新たな汚れが溜まっていた
掃除が終わったら、フタを開けて換気をよくする

最後に排水口の周りを掃除

 洗濯槽を掃除しながら、洗濯機の足元を掃除。普段は洗剤や漂白剤などが置いてあり、汚いなと思いつつも見て見ぬ振りをしてやり過ごす場所だ。

 ここは何も気を使う必要はないので、「かんたんマイペット」をシュッシュ……シュッシュと吹きながら、スポンジを使って磨いていく。ほとんどがホコリレベルの汚れなので、スポンジと雑巾だけでも一気に落ちていった。一部頑固な汚れもあるものの、目立つものでもないので、潔く諦めることにした。

掃除前の排水口の周りの惨状
掃除をした後

 そうこうしているうちに、洗濯槽の掃除が終わった。洗濯機の中の水が空になったのを確認してから、排水用のチューブを排水口から外し、周りをキレイにしていく。

 最後に排水口の中へ、ジョンソンの「パイプフィニッシュ PRO」を注入。パイプ内にこびりついた髪の毛やヘドロを溶かして、つまりやニオイを解消してくれるもの。これは15分~30分放置したあとに、水を十分に流せばOKだ。ということで、そのとおり放置して、水を流した。

洗濯するモノを洗濯する心地よさ

 冒頭でも触れたが、服などをキレイにする元である洗濯機が汚い、というのは残念なことだ。そんな洗濯機をキレイにした後は、スッキリするとともに、安心感も広がる。

 特に「糸くずフィルター」は、できれば1週間か2週間に1度は、洗おうと思った。1~2週間で洗えば、ほとんど汚れがこびりつくこともなく、水で流す程度の手間で済む。しかも、ここがゴミでいっぱいになっていると、新たなゴミが回収できずに、服に付いたままになるということ。心して洗うことにしようと決意した。

 今回のメインだった洗濯槽内の掃除は、時間さえあれば簡単だ。これも数年に一度ではなく、毎年この時期には掃除しようと思った。

河原塚 英信