年末特別企画
ドラムが「斜め」から「まっ直ぐ」に! アクアのドラム式洗濯機を選んだワケ【私の2021】
2021年12月22日 07:05
2021年に発売されて驚いた家電の一つに、アクアのドラム式洗濯乾燥機「まっ直ぐドラム」シリーズがある。現在発売されているドラム式洗濯機は角度こそ違うものの、ドラムを斜めに傾けているものがほとんどで、人気も高い。そんな中、コインランドリー業界で高いシェアを誇るアクアが「まっ直ぐドラム」を発売したことが個人的には衝撃だった。
今年はパナソニック、日立グローバルライフソリューションズ、東芝ライフスタイル、シャープのドラム式洗濯機の最上位モデルを実際にお借りして試してみたが、いずれも角度が異なるもののドラムは斜めに傾いていた。
ちょうど自宅のドラム式洗濯乾燥機が買い換え時期で検討していたので、いろいろ悩んだ結果、サイズがコンパクトなことと、価格がお手頃なこと、そして一番はまっ直ぐなドラムが本当にいいのかどうかが気になり、アクア「まっ直ぐドラム AQW-DX12M」(店頭予想価格:286,000円)を使ってみることにした。洗濯・脱水容量は12kg、乾燥容量は6kgと大容量なので、カーテンなどの大物も洗える。
今回は自宅で使っている「まっ直ぐドラム」の率直な使い勝手についてご紹介する。
まっ直ぐドラムのメリット
ドラムがまっ直ぐであるメリットは、使い始めてすぐにわかった。ドラムが傾いていると一カ所に洗濯物が偏るので、洗濯物が絡んで洗浄力が落ちる。特にドラムの傾斜が大きいタイプは常に団子状態で洗うので、洗いムラが起きるというデメリットがある。
ドラムがまっ直ぐだとドラム内に均一に洗濯物が散らばって回転するので、ムラなくきれいに洗うことができる。ドラム式は洗浄力が弱いと言われているが、食べこぼしや泥汚れなどもよく落ちていた。この点に関しては大満足だ。
洗濯物を取り出すときも絡まないのでスッと取り出せるのも嬉しい。衣類のシワが少なく、洗濯後もラクだ。
狭い我が家で魅力だったのは、本体サイズが小さいこと。ドラムが傾いていないので無駄なスペースがなく、コンパクト。595×685×943mm(幅×奥行き×高さで、我が家の狭い設置スペースでも縦型洗濯機と同様、収まっている。
斜めドラムのメリット
斜めドラムのほうが優れている点もある。洗濯物の出し入れのしやすさだ。我が家は4人家族で1回の洗濯物が多い。まっ直ぐドラムは12kgと大容量で安心だが、毎回大量の洗濯物になる。
洗濯物を中に入れる際、まっ直ぐドラムは洗濯物がたくさんあると入れにくく、途中でポロポロ落ちてくる。いつも扉を閉めるときは、洗濯物を挟まないように注意が必要だ。一方、斜めドラム式は手前が高く、奥が低いので洗濯物が飛び出しにくく、出し入れがしやすい。
斜めドラムは洗濯物を後から追加できるのも便利だ。斜めドラムの場合、標準コースでは水位がドアパッキンを越えないようになっているタイプが多く、洗濯物を追加できることがほとんど。しかしまっ直ぐドラムの場合は、水位が高いと一時停止してもドアロックが解除されず開かなくなる。そのため、うっかり洗い忘れの洗濯物があったとしても、あきらめて次回に回している(ただし、電源を入れ直し、脱水「1分」を行ない、排水後に衣類を追加して再スタートをすればやり直せる。面倒くさいのでやらないが……)。
乾燥フィルターの自動掃除や60℃洗い、エアウォッシュなど便利な機能が満載
斜めドラムとまっ直ぐドラムはそれぞれメリット、デメリットがある。私にとっては出し入れのしやすさよりも、洗浄力や絡みにくさ、シワになりにくさなどのほうが優先順位は上だったので、まっ直ぐドラムのほうが合っている。実際に使ってみても、とても満足している。
同製品はお手入れが簡単なところも魅力のひとつ。乾燥フィルターのホコリをワイパーブラシとシャワーで洗い落としてくれるので、毎回乾燥フィルターを掃除する必要はない。ふだんは排水フィルターと、週1回程度で補助フィルターをお手入れすればOKだ。
また、よく使っているのが「エアウォッシュ」機能。超音波により発生させたミストを槽内に充満させ、ふだん水洗いができない衣類なども温風を循環させて除菌と消臭ができる。さらに、ホコリを落としながらシワを伸ばし、ふわふわとした仕上がりに。数年使ったぺったんこのダウンもボリュームがアップした。
60℃でお湯洗いもでき、黄ばみなどをすっきり落とせるので、シミがひどいものやなんとなく薄汚れてしまった子供の体操着などの洗濯に重宝している。ほかにも温度設定ができ、冬の特に寒い日には水温を20℃で洗濯するようにしている。
また、洗剤・柔軟剤の自動投入機能も搭載されており、洗濯物の量に合わせて自動で計量して投入される。一般的なドラム式洗濯機は天板のところから洗剤や柔軟剤を投入するが、同製品は前面から引き出すので上にモノを置ける。ちょっとカゴを置いたり、着替えを置いたりできるので子供達が喜んでいた。ただし、特に脱水時の振動は大きいので、上にかたいモノを置いておくとガタガタとうるさいので注意が必要。
残念なポイントはIoT対応ではないこと。他社の上位モデルはIoT機能が搭載されており、洗濯が終わったり、洗剤がなくなったりするとスマートフォンに通知が届く。これはとても便利なのだが、「まっ直ぐドラム」には非搭載。今後発売されるモデルには搭載されるかもしれないが、現状ではなかったので本当に残念……。
そのほかはほぼ満足しているので、大事に使っていきたい。何よりも洗浄力とシワ問題が我が家の最重要事項。大昔に戻った感もある「まっ直ぐドラム」だが、ドラムが水平なのは洗浄力という点では理にかなっており、息子が部活で汚した靴下を洗濯しなければならないような我が家には合っている。
そんなわけで、石井家の2021年家電大賞は「まっ直ぐドラム」に決定! 2022年もハッとさせられるような、実用性の高い製品に注目してどんどん試していきたい。