家電製品ミニレビュー
静かすぎて動かしているのを忘れてしまう! サーキュレーター搭載LEDシーリングライトは、マンション住まいにもピッタリ
2018年4月24日 07:00
以前から、天井から吊り下げる「シーリングファン」や「シーリングファンライト」に興味を持っていたが、取付方法や天井からの圧迫感などを想像すると、私の自宅では無理かなぁ……と半ばあきらめていた。そんな中、ドウシシャから、圧迫感のなさそうな「LEDシーリングライトサーキュレーター」が発売されたので、早速使ってみた。
メーカー名 | ドウシシャ |
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製品名 | LEDシーリングライトサーキュレーター(8畳用) |
品番 | DCC-08CM |
価格(編集部調べ) | 25,290円 |
なんてコンパクトなんだろう
部屋の冷暖房効率を上げるために、サーキュレーターや扇風機を使っている人は多いと思う。本製品は、天井の照明にサーキュレーターを合体させることで、床に置いてあった機器も一掃してくれる。製品サイズは直径60cmで、一般的な8畳用シーリングライトほど。驚くべきは、サーキュレーター付属なのに、この薄さを実現しているところ。
一般的なシーリングファンライトの厚さは40~50cm。日本の一般的な住宅だと天井高は240cm前後が多いため、圧迫感が否めない。しかし、本製品の厚みはたったの16cm。シーリングファンライトは、どんなに薄型でも20cmを切るものがないので、これはとても画期的なことだ。
取り付けできるかどうかの事前確認が必要
シーリングライトと違ってこのシーリングライトサーキュレーターは、重量約4kgであることに加え、天井で回転動作をする。そのため、落下を防ぐには取り付けに一定の強度が必要だ。天井のローゼットの左右に「耳」と呼ばれるネジ止めができる金具が付いていれば問題ないが、ない場合は木ネジを使って天井に固定する必要がある。賃貸住宅などで、天井へ穴を開けられない場合など、購入前にしっかり確認しておこう。
「耳」があればプラスドライバー1本で取り付け可能。一般的なローゼットは、耐荷重も5kg前後なので問題ない。不安な方やローゼットの耐荷重が分からなければ、販売店などへ確認しよう。
「耳」のないローゼットの場合は、天井へ穴を開ける必要があるが、天井裏に梁があるかなど、強度の確認も必要になるため、販売店や工事店に相談することをオススメする。
また製品には、シーリングファンライトと同様、脱落防止のワイヤーも備わっている。試しにワイヤーでぶら下げてみたが、非常に頑丈だった。
実際に取り付ける際は、金具のビス留めのため、ファンをあらかじめ取り外して作業しよう。本体が意外と重いので、1人での作業は危険。必ず2人以上で取り付けるようにしてほしい。
高級扇風機なみの贅沢仕様なサーキュレーター部
サーキュレーター部は、最近の高級扇風機でも主流になっている多枚数羽根とDCモーターからなる。そのため、風はやわらかく、音も静か。完成度の高い造りだ。
「風向切り替え」機能も搭載。暖房時は、強制的に上昇気流を発生させることで、天井に溜まった暖かい空気を壁伝いに循環させられる。逆に冷房時は、下降気流を強制発生させることで、床に溜まりがちな冷えた空気を拡散させることができる。
ファンは、風向切り替えのほか、16段階の風量調整、風量に強弱をつけたリズム風・おやすみ風機能、1/2/4/8時間のスリープタイマー機能を搭載する。またサーキュレーター動作は、連続運転時間が12時間に達すると自動でOFFになる。
冷暖房が不要な時期、ファンを利用して部屋の空気を循環させれば、二酸化炭素や湿度などを拡散させられる。子供部屋で二酸化炭素濃度を拡散させれば、学習時の集中力低下を抑えられ、洗濯物を部屋干しした部屋で、洗濯物の乾きを早める効果も期待できる。
なお風向を床向きにして風量を「中」~「強」にしたところ、もの凄く涼しい! 天井から幅の広い風が降ってくるので、扇風機以上の涼しさを得られた。「リズム風・おやすみ風機能」も、幅の広い風だと、実に心地が良い。
4月のこの時期に、風量を「中」や「強」で床向き動作させると寒くなってしまうくらいだが、夏場での利用がとても待ち遠しい。
動作音は「存在を忘れるほど静か」。さすがはDCモーターだ。風量を「弱」や「ソフト」にしていると、直接風を感じないために、天井を見上げて初めて「あっ、ファンが回っていたのね」と気付くレベル。赤ちゃんがいる家庭でも安心して利用できるだろう。
LEDなので明るさも省エネもバッチリ
照明はLEDを採用。64個のLED素子が点灯して、約4,000lmの明るさで8畳までの部屋を十分に照らしてくれる。LED素子は昼光色・電球色の2種類が32個ずつ搭載され、交互に並んでいる。それぞれの点灯バランスによって、全体の色調や明るさが調整される。
照明の操作は基本的にリモコンで行なう。発光色・明るさの調整ができ、発光色は昼光色~電球色の間で6段階、明るさは10段階で調整可能だ。1/2/4/8時間後に消灯するスリープタイマー機能も搭載されている。また壁の照明スイッチでもON/OFFできるが、最後に点灯していた発光色・明るさで点灯される。
スマートスピーカーや、室内環境センサーで制御してみた
本製品は「赤外線リモコン」で制御できるので、いま流行のIoT機器との連携もバッチリだ。Google HomeやAmazon Echoのようなスマートスピーカーと、家電リモコン制御ユニットを組み合わせることで、声で「照明をつけて」「ファンを回して」という制御もできた。もちろん、外出先からスマホでのON・OFF操作も可能だ。
さらにnetatmoの「ウェザーステーション」というWi-Fi対応の室内環境センサーと、「IFTTT」というネットサービスを組み合わせることで、「室内の二酸化炭素濃度が1,000ppmを上回ったら、風向を天井向きにしてファンをON」「室温が23度を上回ったら、風向を床向きにしてファンをON」というような自動制御も実現できた。
DCモーターとLEDで、電気代もお得!
照明とファンが一体化した2in1製品で、気になるのが電気代だ。
サーキュレーター部の電気代は、風量を「強」にしての動作時で約11W。「1kWhあたり27円」の一般的な電気料金で計算すると、24時間で約7.1円、1年で約2,592円の計算になる。風量を「弱」や「ソフト」といった弱風で使用すれば、電気代はもっと安く済むだろう。電気代という視点では、DCモーターの恩恵はとても大きい。
LED部は、全点灯の消費電力は約47W。1日つけっぱなしにしておいた場合の電気代は約30.5円、1年で11,133円となる。明るさや対応畳数が同等の蛍光灯は、8畳用が70W前後なので、電気代は1日で45.4円、1年で16,571円なので、かなり節電できる。またLED自体の寿命は約40,000時間、つまり約4.6年なので、6,000~12,000時間が寿命の蛍光灯と比較すると、3~7倍ほどの寿命だ。その意味でも節約になるだろう。