家電レビュー

東芝の最新炊飯器はごはんを炊くのが楽しくなる! 冷凍ごはんも古米もおいしく

東芝の高級炊飯器「炎匠炊き RC-10ZWV」

今回紹介するのは東芝の高級炊飯器「炎匠炊き RC-10ZWV」。独自の真空圧力IH技術を搭載し、アプリ操作にも対応した最新のモデルです。

実売価格で12万円前後という高額なモデルではありますが、その分、機能は大充実! 実際に使ってみると確かな“違い”を感じられました。

内釜

水の硬度まで設定。美味しいお米を炊くための気合がすごい……

スイッチを入れると、本体上部の液晶パネルには炎の背景とともに「炎匠炊き(ほのおたくみだき)」の文字が表示されました。美味しいお米を炊くための気合が感じられる楽しい演出です。

しかも、その後に設定するのは住んでいる場所の水道水の硬度。県名を選ぶだけで簡単に設定できるようになっています。

スイッチを入れると、液晶パネルには炎の背景とともに「炎匠炊き」の文字が表示されます
住んでいる場所の水道水の硬度設定を行ないます

価格の安い炊飯器とは違うプレミアム感は本体デザインからも感じられます。マットなカラーにシュッとしたフォルムが美しく、キッチンに置いても目をひく高級感です。大きなカラータッチ液晶も見やすく、操作しやすかったです。

マットなカラーにフラットな天面を採用したデザインはキッチンに置いても目をひきます
大きなカラータッチ液晶も見やすく、操作しやすい

色々な銘柄に対応しているのが楽しい!

この炊飯器ではなんと66銘柄のお米に対応しています。銘柄によって異なるお米の個性をとらえ、それに合わせた炊き方を提案してくれます。たとえばコシヒカリだったら「やわらかくほどよい粘りでバランスが良い」、ゆめぴりかだったら「甘みと粘りが強く、もちもち食感」など、銘柄米を特徴を活かして炊き上げます。

66銘柄と聞くと「多いなぁ」とおもっていましたが、実際スーパーのお米売り場にいくと驚くほど多くの銘柄が並んでいます。

スーパーのお米売り場には驚くほど多くの銘柄が並んでいました

それらほぼ全てに対応しているというのは頼もしいし、楽しい! あえてレア目な「だて正夢」という銘柄を購入しましたが、しっかり対応していました。

比較的最近発売された「だて正夢」という銘柄を購入。しっかり対応していました

RC-10ZWVがすごいのが、銘柄の炊き分けに加えて、かため・しゃっきり・おすすめ・もちもち・やわらかの5通りから食感の炊き分けにも対応しているということ。たとえば丼ものであれば硬め、こってりおかずのときは柔らかめなど、好みやおかずによって炊き方を自由に設定できます。

ごはんを炊くときに「今日のおかずはなんだっけ?」「今日はちらし寿司だからしゃっきり食感で炊こう」と考えるひと手間が、料理好き、食べ物好きにはたまらない喜び。ご飯を炊くのが楽しくなります。

銘柄の炊き分けに加えて、かため・しゃっきり・おすすめ・もちもち・やわらかの5通りから食感の炊き分けにも対応
ちらし寿司を作るときは「しゃっきり食感にしよう」など、その日の食事にあわせて炊きあがりを調整できるのが楽しい

実際、銘柄によって炊きあがりははっきり違います。たとえば、コシヒカリの設定で、青天の霹靂を炊きあげると、「あれ? いつもと違う」とはっきり感じます。銘柄に合わせて細かくチューニングされているのが実感できました。

炊きあがり。表面にはカニ穴ができていて甘い香りが広がる

ご飯を炊くまでに色々な選択、設定をしなければならないのですが、画面で見たままを押せるタッチパネル式なのでストレスがありません。一度設定すると次回はその記録が残っているので、銘柄、炊き方が一緒であれば炊飯ボタンを押すだけでOKです。

一度設定すると次回はその記録が残っているので、銘柄、炊き方が一緒であれば炊飯ボタンを押すだけでOK

諦めていた古米が美味しく炊けた!

驚いたのは、去年の秋に買ったコシヒカリが美味しく炊けたことでした。20kg単位で農家さんから直接買ったものなのですが、こちらのミスで保存状態も悪く、正直かなり味が落ちてしまっていました。

それが東芝の炊飯器で炊いたところ、見事に復活。コシヒカリの甘さや香りがしっかり感じられて、そのままでも十分食べられるお味に! これまで使っていた炊飯器も、5年ほど前のモデルとはいえ10万円を超すモデルなのですが、古米に関しては東芝の完全勝利でした。

約1年前に購入したコシヒカリが復活。モチモチ食感も甘みも感じられました

冷凍ごはん派にぜひ試してほしい“おいしい機能”

一度使ってみてすっかりファンになってしまったのが「冷凍ごはん」機能です。お米の保水性を高める炊飯方法により、ごはんの冷凍・解凍時に起こるごはんの「老化」を防ぐというもので、炊き方のひとつとして用意されています。

正直、半信半疑だったのですが、これが全然違う! 特に感じたのはふっくら感。解凍後のごはんってべちゃついたり、硬くなったりしてしまいがちですが、この炊飯器で炊いたごはんは解凍後も甘くて、香りも良い!

ちなみに、ごはんの冷凍方法も指示がありました! 炊きたてのごはんをラップの上に載せて、蒸気を逃さないようにピッタリと包みます。その時、2〜3cmの厚さにすると、レンジで加熱する際に中まで温まりやすくなるそう。ぜひ試していただきたい機能です。

「冷凍ごはん」モードのアイコンにはラップで包まれたごはんの写真が
サランラップに一膳分くらいのごはんをなるべく平らに、均等に載せて、空気が入らないようにしっかり密閉させるのがポイント

スマホアプリから予約の変更も

東芝のスマートフォン専用アプリ「IoLIFE」との連携にも対応しています。炊飯器本体とアプリの連携は特に難しいことはありませんが、Wi-Fi設定などに慣れていないとやや手間取るかもしれません。

予約炊飯を設定している場合に、外出先から炊き上がり予約時刻を変更したり、炊飯履歴を確認、お気に入りのコースを登録することなどが可能です。アプリから炊飯器を操作するというよりは、あくまで補助的なもの。

ただお米にまつわるコンテンツなどが充実しているので、もっと炊飯器やお米を楽しみたいという人は使ってみるといいかもしれません。

アプリと炊飯器の連携は指示通りに行なっていけばOK。慣れていないとやや手間取るかも
お米にまつわるコンテンツなどが充実しているので、もっと炊飯器やお米を楽しみたい人におすすめ

キッチンに置いてあると気分が上がるおしゃれなデザイン

ごはんの炊きあがり、デザイン、操作面とかなり満足度の高い一台。独自の真空圧力IH技術で一般的な炊飯器とはレベルの違う美味しさを体感できます。

冷凍ご飯に特化した「冷凍ごはん」コースや、お弁当にぴったりの「お弁当」コース、炊飯時間を予め設定して炊き上げる「狙い炊き」コースなど、様々な機能が充実しているのも嬉しいポイント。

忙しい共働き世帯や食べ盛りのお子さんがいるご家庭、毎日のごはんをその日の体調やおかずに合わせて炊き分けたいなど色々なニーズに応えてくれます。毎日のくらしを彩る贅沢な一台としておすすめです!

阿部 夏子