家電レビュー

ヒゲ剃りの正しい力加減が目で分かる! フィリップスS9000は初めてでも使いやすかった

フィリップス「S9000シリーズ」

筆者は普段、パナソニックの「ラムダッシュ ES-LV96(2015年発売)」を、刃を交換しながら使用している。そのためもあって、振動式(往復式)のラムダッシュが、電気シェーバーの形として、オーソドックスなものだと思っている。

一方で、今回レビューする「フィリップス S9000シリーズ S9985/50」のような、ヘッドが3つに分かれている回転式の電気シェーバーを使うのは、ほぼ初めて。使用前に気になっていたのが、しっかりと深剃りできるのかと、鼻の下のヒゲを剃りやすいのかということ。そのあたりを重点的に、レビューしていく。

ヘッドが3つに分かれた回転式の電気シェーバー

なお「フィリップス S9000シリーズ」は、メインの回転式シェーバーのほか、ポップアップトリマーを備えている。本体背面のトリマーリリーススイッチを押すと、パカッとトリマー刃が跳ね上がる。もみあげを揃えたり、鼻の下のエリアを剃ったりするのに便利。

また、旅行や出張時に持っていく時に便利そうな、専用ケースが付属する。これは、かなりしっかりとした作りなので、ギューギューのバッグに詰め込んでも、本体を守ってくれそうだ(もちろん、ギューギューにも限度があるので、絶対壊れないとは言い切れない)。

ポップアップトリマー。ボタンを押すと出てきて、電源がオンになる
専用ケース
専用ケースを開けたところ

指で撫でているようなフィット感

「フィリップス S9000シリーズ」の特徴は、なんといっても回転式の電気シェーバーだということ。ヘッドは3つに分かれており、それぞれ円形の刃が内蔵されている。また、3つのヘッドがそれぞれ可動するのに加えて、その3つのヘッドを支える根本部分が可動する「360-D フレックスヘッド」を採用。

3つに分かれたヘッド部に指で触ると、カタッカタッと、中央に向かって倒れるように動く
ヘッド全体(根元部分)も力を加えると上下に動く。こちらは動きが少し硬め
回転刃を見てみようと、ヘッドを開けてみる
上の写真のリリースボタンを押すと、パカッとヘッド部が開く
さらに回転刃を分解してみる
小さい内刃。これが回転しながら、外刃とともにヒゲを剃っていく
さらに寄ってみると、こんな感じ。小さいのに精巧に作られている

さっそく使ってみると、可動する3つのヘッドが、想像以上に肌にフィットする。頬などの比較的に平面なエリアはもちろん、特に口元からアゴにかけては、少し無骨な2本の指で撫でているような感覚だ。はじめは「なんでヘッドを3つに分割しているんだろう?」と思ったが、このフィット感は、回転式シェーバーならではのものだろう。

使用前に気にしていた鼻の下はどうだろう? 逆三角形のように、上部に2つ、下部に1つで配置されるヘッドのうち、上部2つのいずれかで、鼻の下を剃ってみる。少しヘッドの端を、鼻の穴に突っ込むように剃ると、なんなく鼻の直下に生えたヒゲまで、すっきりと剃り上げられた。なぜ今まで「回転式シェーバーは、鼻の下が剃りずらそう」と、勝手に思っていたのか不思議なほど、剃りやすい。

特にアゴの先のエリアにヘッドを当てると、フィットしていることを実感する
鼻の下のエリアもしっかりと剃れる。トリマーもあるが、メインのシェーバーの方が剃りやすい

押し当て具合を、光の色でガイドしてくれる

これまでも繰り返し記したが、筆者が、ヘッドが3つに分かれているモデルを使うのは初めて。使い慣れていないこともあり、どのくらい肌へ押し付けて良いのか、その力の加減が分からないというのが、正直なところだった。押し付けないと深剃りできないだろうし、押し付け過ぎると、肌へのダメージが気になるところだ。

だが、「フィリップス S9000シリーズ」は、そんな初心者に優しい「過圧防止センサー」を搭載している。本体のヘッド近くに配置されたライトリングが、肌に押し当て過ぎているか、もっと押し付けるべきか、適正なのかを3色の光で教えてくれるのだ。

初めて使った時には、このライトの存在を忘れていた。なんだか眩しいなぁと思いながら剃っていた。途中から、過圧防止センサーだと気が付いた。分かったのは、筆者は力を加えなさ過ぎていること。リングライトが、ずっと肌への圧力が弱すぎることを示す「水色」に光っていたのだ。

そこで、グッと力を入れてみると、リングライトは適切な加圧で剃っていることを表す「緑色」に切り替わった。油断すると、また「水色」に戻る。「そうかぁ、ぼくは力の加え方が、少なすぎたんだ」と、ようやく分かる。筆者の場合は、もっと意識して力を加えないと、いけないのだ。

リングライトが緑色に光ると、適正な加圧で剃っているということ。ちなみに、カメラでは緑色が正確に撮れず、実際の色味とは異なる

さらにググゥ〜っと肌へ押し付けると、圧力が強すぎることを指す「赤色」にリングライトの色がきちんと切り替わった。なるほどなるほど、なのだ。

その後は、できるだけ「緑色」になるように力を加えながら、鼻の下などを剃り直してみた。これまでヘッドが3つに分かれている電気シェーバーは、なぜか深剃りはできないだろうと思っていた。だが、完全に勘違いだと分かった。適正な力を加えながら剃れば、しっかりと深剃りできて、つるつるに仕上がるのだ。

初めて使う前に、このリングライトを確認した時には、「ヘッド下にあるライトが光っても、剃っている最中は、分からないんじゃないか」と思った。だが、実際に使ってみると、何色に光っているかを感じられるし、鏡を見ながら剃っていれば、しっかりと視認できる。

この過圧防止センサーは、本当に良い機能だと感じた。

ググゥ〜っと力を加えると、ライトが「赤色」に変化する。分かりやすい!

なお、「フィリップス S9000シリーズ」は、Bluetoothでスマートフォンと接続できる。専用アプリとつなげると、この過圧防止センサーを、自動車のタコメーターのように、リアルタイムで表示する。

正直に言うと、このアプリを見ながらシェービングすると、このメーターばかりが気になってしまう。「あ、いま適正だ」と思った直後には「あ、加圧が足りない!」などと、かなり敏感に反応するのだ。また、アプリを見るということは、鏡(自分の顔)から視線を外すということになる。気ぜわしくなるので、面白いけれども、あまりおすすめしない。

電気シェーバー本体と接続すると、使用中に加圧が適切かどうかがアプリでも表示される
「緑色」が、加圧が適正だという証

意外と良かった、回転式シェーバー

数週間だが、「フィリップス S9000シリーズ」を使って感じたのは、過圧防止センサーとリングライトは、とても良い! ということ。自分が適正な加圧で使えているのか否かは、今まで判断基準がなく、あまり気にしていなかった。だが、こうしてセンサーで判定してもらえると、非常に分かりやすい。少なくとも、加圧し過ぎていないと分かるだけでも、安心して電気シェーバーを使える。

また半ば想像だけれど、これまでは、刃が劣化するほど、加える力を強くして押し付けながら使うようになっていた。だが、こうした判定機能があれば「適正な加圧で使っていても、ヒゲが剃れないのだから、刃の交換時期なのだ」と、分かるだろう。

意外と快適に使えた「フィリップス S9000シリーズ」。ラムダッシュのようにストレートタイプのシェーバーと、どちらが良いかは、好みの問題だろう。だが、どちらを購入しても、後悔することはないはずだ。

筆者も、この小さな円形刃で、いつまですっきり深剃りできるのか(刃を交換すべきタイミングが、どのくらい経ってからなのか)を検証すべく、しばらくは本機を使い続けたいと思う。

河原塚 英信