e-bike試乗レビュー

トレックe-MTBだらけのライドツアーに愛車で参加してきた!!

TREK(トレック)ブランドの自転車を中心に扱うスポーツ自転車専門店「バイクプラス」。もちろんTREKの各種e-bikeも扱っています。

バイクプラスは関東圏に何店舗かありますが、埼玉県にある「バイクプラス所沢店」で「E-MTB試乗体験ライドツアー2024」が開催されました。

バイクプラス所沢店

E-MTB試乗体験ライドツアーは人気のイベントで、参加者募集を始めるとすぐに申し込み枠が埋まるそうです。今回のツアーの募集人数は5人で、これも募集開始から間もなく満員御礼となったそうです。

今回のツアーの様子。狭山湖(山口貯水池)を周回するルートで、舗装路とオフロード、それから草地を走ることができました。みんな笑顔!

このツアーが人気の理由は、体験できるe-bikeのゴージャスさとコスパの良さ。@@link|https://bike-plus.com/collections/ebike/products/trek-rail-97-gen-4|「Rail 9.7 Gen4」をはじめとする高価なe-MTBを試乗できて、参加費は3,000円。

体験できるe-MTBは、Rail 9.7 Gen4などRail 9.7シリーズ3台、Marlin+Powerfly FS 4 Gen3。えっそんなe-MTBを3,000円で借りられて、しかもオフロード走行体験もできちゃうの? なるほどソレは魅力的、というわけです。

奥に見えるのがe-MTB試乗車。当日は車体持ち込みの飛び入り参加者もいました。筆者も愛車の「Rail 9.7 Gen4」で走ってきました

こういったe-bike体験ライドツアーは、現在いろいろなカタチで各所にて行なわれています。高価なe-bikeの購入を考えているならこういった体験ライドに参加してみるのもひとつの手ですね。また、一緒に走る仲間で出会う場にもなりますね。

そんなわけで、今回はバイクプラス所沢店のE-MTB試乗体験ライドツアー2024を例に、「体験ライドってどんな感じ?」というご興味にお応えしたいと思います。

初めてe-MTBに乗る人でも大丈夫、事前にしっかり説明

2024年のバイクプラス所沢店「E-MTB試乗体験ライドツアー2024」の様子。集合場所は貸し出すe-MTBがあるバイクプラス所沢店前です

まずは事前準備から。バイクプラス所沢店から参加者に対し、あらかじめいくつかの「参加条件」が伝えられます。

たとえば「自転車損害賠償保険等へ加入」です。埼玉県では自転車損害賠償保険等の加入が義務化されていますので、万が一の自転車事故で発生した相手方に対する補償を行なえる保険などに加入している必要があります。

あるいはヘルメットやアイウェアやグローブの用意。ヘルメットはバイクプラス所沢店で貸し出すことも可能だそうです。ほか、動きやすい服装などでの参加を呼びかけています。

ライドイベント当日、走行前には、参加者が実際に乗るe-MTBに対してフィッティングが行なわれます。e-MTBのサドル高やサスペンションの強さなどを、参加者に「ちょうどよくする」ための自転車側の調整です。

また同時に、参加者それぞれに対して「これから乗るe-MTBについての説明」がなされます。「このレバーを操作するとギアが軽くなって、このレバーの操作でギアが重くなります」「e-MTBのアシストモードはこのボタンで変えます」といったことです。

参加者ごとにe-MTBのフィッティングが行なわれます
参加者ごとにe-MTBの基本操作が説明されます
参加者同士の情報交換も。短時間で徐々に緊張がほぐれ、笑顔が増していきます
当日は参加者に「SENA M1 EVO ヘルメット」が貸し出されました。互いに会話ができる無線接続対応ヘルメットで、たとえばガイドの「次の交差点を左に進みます~」といった声を各人に伝えることができます。もちろん走行中に会話することも
開始直前の記念写真。準備が整ったところで「しゅっぱ~つ!」

???……参加者は5人でガイドが1人の予定でしたが……「ボクも走りたい!」「私も!」という感じで、e-MTB持ち込み参加者が6人も加わっちゃいました。合計12人の大所帯となりましたが、どんなライドイベントになるんでしょう?

狭山湖周回ライド、草原、アップダウン豊富なオフロード、激坂ダートも!

ライドツアー4のコースは、まずバイクプラス所沢店を出発して狭山湖(山口貯水池)を目指します。狭山湖の周囲は人気のサイクリングスポットで、とくにオフロードのエリアはMTBやグラベルロードバイクのライダーたちに人気です。

バイクプラス所沢店から狭山湖へは、一般道路を通って向かいます。距離にして4kmくらいで、狭山湖手前には上り坂もありますが、e-bikeならほとんど疲れずに到着できます。この区間で参加者はe-MTBの操作や乗車に慣れていくというイメージです
そして狭山湖付近へ。ところどころ、オフロードも現れます。乗り心地も力強さも十分なe-MTBに、参加者は全員笑顔になっています。右で見切れているのはバイクプラス所沢店の宮崎さん。ガイド役ですが、メチャメチャ笑顔で走ってる!
狭山湖に到着。狭山湖は、昭和9年に東京都の水瓶として完成した人造湖で、多摩川から導水しています。狭山丘陵にあり、非常に自然豊かなスポットです
とある草原に到着。人力自転車だと走りにくく、またタイヤを取られてしまうような地面ですが、e-MTBだとラクラク走行できます
参加者からは「こんな地面も走れるんだー!」「やばい超楽しい!」といった声が。みなさんe-MTBを楽しんでいます

参加者たちがしばらく草地にてe-MTBを走らせていると、ガイド役の宮崎さんから呼びかけがありました。

「ちょっとe-MTBの実力を試してみましょう~! この先に激坂がありますので、そこを下って、上ってみませんか? 徒歩でもたいへんなくらいの激坂なので、怖かったら無理に下らなくて大丈夫です~」

ややわかりにくいですが、ここから激坂を下っていきます。斜度は20~30%あり、枯れ葉も積もっており、木の根もある、なかなかハードなオフロードです
しかしサドルに腰掛けたまま、笑顔で上り返すことができました。e-MTBすごい!
ガイドの宮崎さんも笑顔で上ってきました。またもやメチャ笑顔で走ってる!

舗装路もオフロードも激坂も体験できましたが、まだまだ序の口。この先にもいろいろ楽しめるスポットがあるのでした。

e-bikeだから「みんなで一緒に楽しめる」し「私だけ……」がない

今回のコースのメインとなるのは狭山湖周回路です。狭山湖を時計回りに1周しますが、その多くがオフロードになっていて、e-MTBの本領発揮。たまに徒歩で散策している人もありますので、危険のない速度域で環境を楽しみながら走っていきます。

狭山湖周回は豊かな緑に囲まれた道で、短めの舗装区間がありつつ、オフロード区間がたっぷりあります
オフロード区間には滑りそうな場所も。上り坂でありつつ滑りやすそうな路面でも、e-MTBならラクかつ安定的に上って行けます
体力も年齢もバラバラの参加者たちですが、ほぼ同じペースで走れてしまうのがe-MTB/e-bikeのいいところです。ラクに走れる速度域が近いので、グループライドでも「自分だけ苦しい?」「私だけ遅い?」ということがほとんど出てきません

e-MTBで狭山湖周回を走っていて感じたのは、参加者たちがみんな笑顔になっていったこと。自然のなかを走るのは爽快で、それ自体が楽しいですし、そこにe-MTBの力強さと乗り心地が加われば楽しくないハズがありません。

とはいっても、人力自転車にとっては、この狭山湖周回サイクリング、そうそう笑顔になれるわけではありません。狭山湖を周回するこのオフロードには、実は結構キツめのアップダウンがあるんです。

12年くらい前、筆者はよく狭山湖周回を人力のフルサスMTBで走りました。オフロードを自転車で走るのはとても楽しく、またフルサスMTBでオフロードの下りを走るのは自然と笑顔が出るくらい愉快です。

ただ、狭山湖周回のオフロードの上りはなかなかキツい。ギアを軽くするタイミングや、息を整えることばかりに集中して、オフロードの上りについては「キツめの部活動をしている感じ」でした。

一昔前の狭山湖を周回する道。現在もこれとあまり変わっていませんが、昔と比べると土が削れて岩が露出してきて、より「ガレた道」になっています
狭山湖周回の道を少し外れると、シングルやダブルトラックのオフロードを楽しめました。現在は気象の変化が激しくなったこともあり、こういったオフロードが倒木などで塞がれることが増えたそうです
「この坂を上がるとどこに出るんだろう?」的なロマンチックなオフロードの上りですが、12年くらい前の筆者は「行ってみたいけど……もう脚が残ってないから……」みたいな感じでした
12年くらい前に狭山湖周回を走っていたときは、よくいちばん軽いギアにしていました

狭山湖を周回する道は、12年くらい前より状態が悪くなっているような印象です。舗装路区間はそうでもないのですが、オフロード区間はガレた場所が増えているという印象です。

しかし、e-MTBだと「こんなにラクに走れてしまうんだ!」とあらためて驚きます。とりわけ「狭山湖周回は人力MTBにとっても容易ではない」という印象を持っている身としては。

参加者のなかに、やはり狭山湖周回を人力自転車で何度も走っている人がいました。その人に上記のような話をすると「ですよね! 話ながら狭山湖周回の坂を上がれるって、e-bikeすごいですね~」「息が全然上がらないし!」と激しい同意が得られました。

シングルトラックを楽しんで、お茶とお菓子で一休み

その後もライドツアーは続きます。今度はシングルトラックのアップダウン。シングルトラックとは、人ひとりが通れる幅の道のことですが、MTBの場合は「自転車1台が通れる幅のオフロード」を指します。

e-MTBでシングルトラック走行を体験! 結構な下り坂です
狭山湖周回を走りながらガイド宮崎さんに教わった腕の使い方などを実践。シングルトラックを楽しく下れました
こんな自然のなかのオフロードを楽しく爽快に走行! ただし、下ったということは、この後に上ることになります。かなりの急坂だったけど……上ると激坂では?
上りになるとやはり激坂ですが……e-MTB初心者の参加者は、その激坂を座ったまま笑顔でクリアしちゃいました! みんなニコニコして激坂を上りきっている!
シングルトラックで楽しく遊んだあとで一休み
お茶とお菓子が振る舞われました。みんなでワイワイと歓談。笑顔と笑い声が絶えません。それそれ思い思いに休憩時間を過ごします
e-MTBで激坂チャレンジをする参加者も
そして記念写真。イベントも終盤近くとなり、この後は下り基調で帰途へ
帰途の半分くらいもオフロードを楽しめました
快晴にならなかったのが残念ですが、参加者はみなさんたっぷり楽しまれたようです

といった感じのバイクプラス所沢店「E-MTB試乗体験ライドツアー2024」。多く聞かれたのは「e-bikeってこんなにスゴかったんですね」「人力自転車とは別の乗り物だとわかりました」といった声です。

筆者も初めてe-bikeに乗ったときは、まさにそういった印象でした。「新しいモビリティとして楽しまなきゃ損」と思って手を出したわけですが、そういうのってやはり実際に体験してみないとわからないんですよね。

なので、e-bikeはまだ未体験という方は、こんなイベントに参加してe-bikeを体験してみてください。きっと楽しめると思いますので!

スタパ齋藤