e-bike試乗レビュー
GWに4年ぶりのしまなみ海道へ! ジャイアントのレンタルe-bikeで100km楽しんできた
2024年5月2日 09:05
今年のGWは最大で10連休。楽しんでいる人もいれば、一方でお仕事中の人もいます。「どこも混雑しているし料金も高いし、わざわざ外出しなくても……」と自分に言い聞かせるように、この数年は貯まっている仕事を進めるGWを過ごしています。今年もGW後半は仕事が入っているため、数日だけでも特別な体験をしたい! と思って、約4年ぶりにしまなみ海道へ1泊2日で行ってきました。
尾道でジャイアントのe-bikeをレンタル
尾道周辺には数多くのレンタサイクルがありますが、ジャイアントストア尾道でクロスバイクe-bike「ESCAPE RX-E+」をレンタル。前回はトランポを交えながらサイクリングを楽しみましたが、今回は一人旅で自走するので、走りやすさとバッテリー容量を重視しました。ジャイアント初のe-bikeとして2019年に発売された人気モデル(現在は販売終了)です。ESCAPE RX-E+で気持ち良さそうに走る外国人や女性グループなどをたくさん見かけました。予約時にラスト1台だったわけです。
ちなみにジャイアントストア尾道は、海運倉庫をリノベーションした「ONOMICHI U2」内にあります。"まちの中のちいさなまち”をテーマにしており、ホテルやレストラン、バー、カフェ、ベーカリー、ライフスタイルショップが入っています。ジャイアンストストア尾道の向かい側では、ONOMICHI U2 10周年記念「よりみちマーケット」というサイクリングカルチャーを楽しむイベントも。5月12日まで開催中とのことで、これから尾道方面に行かれる人は立ち寄ってみてください。
サイクルカジュアルアパレル「narifuri(ナリフリ)」と"電気の繊維”ピエクレックスがコラボしたバックポケット付きTシャツを発見。電気繋がりで思わず衝動買い。電気の繊維のウェアって? また別の機会にご紹介します。
車体を受け取った後に施設内を見学したり、お茶をしたり、買い物したり、ずいぶん長い寄り道を満喫し、ようやくサイクリングへ出発です。広島出身のイベント運営スタッフが教えてくれた向島(むかいしま)へ向かうことに。距離は短いものの、e-bikeならオススメできる場所にあるそう。
夏日のしまなみ海道を満喫! e-bikeはやっぱり散策しやすい
東京からは気軽に行ける場所ではないので、天気が心配でしたが見事に夏日で快晴! 2日目は朝からがっつりサイクリングを楽しみます。事前にリサーチしすぎると、スポットを詰め込み過ぎて慌ただしくなりそうなので、車体レンタル以外はノープランで。前回は大三島を拠点に今治方面を巡ったので、まだ行ったことのない因島(いんのしま)を含めて尾道方面を目指します。島に到着したら案内板をチェックするか、e-bikeなので適当に走ります。
朝早めに出発。サイクリストには出会うものの、観光客はもちろんクルマも少なく非常に走りやすい時間が続きました。いつもe-bike旅ではできるだけ現地の名産などを味わうのが楽しみですが、そのお店も営業前なので海を眺めたりのんびり走り続けます。今回は一人旅ですが、初めてしまなみ海道を走った時と変わらぬテンションで、「あー凄い」「気持ちいいー」「すげー」など大きな独り言が自然に出てきます。
レンタサイクル営業開始後、走るにつれてどんどん人が増えてきました。愛車のe-bikeで走る人もいたでしょうが、おそらく観光目的でe-bikeをレンタルしている人が多いこと! 4年ぶりなので車種も増えていますし、当時は緊急事態宣言直前だったので比較はできませんが、かなりのe-bikeが走っていました。尾道か今治で借りたであろうジャイアントのe-bikeは非常に多かったですが、その他のe-bikeもたくさん。「あっミヤタ、あれはベスビー、おっベネリ、パナソニックやデイトナも多いな」とか最初は見かけたe-bikeを数えようとしましたが、多すぎてすぐにやめました。電動アシスト自転車はもっと多いので、しまなみ海道の電動率は相当高いと思います。
観光目的サイクリングはe-bikeや電動アシストが絶対にオススメ!
e-bike Watch読者の場合は、しまなみ海道でレンタルする場合は迷うことなくe-bikeを選ぶ人が多いと思います。ただし、自転車観光が目的でe-bikeを知らない人は、レンタル料金が高いために通常の自転車を選ぶケースが多いのも事実でしょう。数千円の差で辛さは軽減でき、楽しさも追加されます。また、6月に発売されるパナソニックの子供用e-bikeがあれば、家族のサイクリングがもっとたのしくなりそうですね。
しまなみ海道はサイクリストには余裕であっても、通勤・通学や買い物などの日常使い程度の人にとっては苦労する道も多いです。せっかくの観光で疲れてしまったり、楽しみにしていた場所へ行けなかったら残念ですよね。車体価格の高いe-bikeは、当然レンタル料金も高くなります。しかし、その価格差が特別な楽しさを与えてくれるものでもあります。目的地まで坂が続いて押し歩きしている姿を何度も目にしました。そうした苦労も旅の思い出として笑い話に変えられるならいいですが、できるだけ体力と時間を観光のほうに使いたいならぜひ「電動」をオススメします。
今回は多々羅大橋、生口橋、因島大橋の3つの橋を往復しました。往路は朝早かったので人も少なくe-bikeならではでサクサク進めましたが、午後早めの復路は渋滞でした。橋も対面走行なのでゆっくり走ることになり、10km/hに満たないケースもありました。さまざまな年齢の老若男女が走っているので脚力レベルもそれぞれです。橋へのアプローチは約3%程度でしたが、必死に走っている人もいれば、遅いと感じる人が混ざっている状況です。そこで頑張りすぎてしまって体力や時間を消費してしまっては、ちょっともったいないですよね。
e-bikeの場合はその辛さやイライラを感じずに走ることができます。例えば子供たちが一生懸命走っていたら、がんばれーと応援できる余裕があってほほえましく感じることができるはずです。
そして、常にe-bikeである必要もないのも事実です。スポーツバイク未経験、長距離は走らない、自転車旅で疲れすぎたくない等々の目的に合わせた自転車を選ぶと、しまなみ海道はもっと充実すると思います。
余談ですが、すれ違った外国人は100%近くヘルメットを着用していました。日本人も大半は着用していましたが、若い人はハンドルにぶら下げていたり、前カゴに入れていたり……そんなケースも目にしました。とあるファット系e-bikeに乗っている若い女性たちと多くすれ違いましたが、そもそも「ヘルメットが見当たりません」でした。しまなみ海道という素敵な場所を楽しむためにも、(一部だと思いますが)レンタサイクルの対応も改善されていくと良いなと感じました。
GWはやっぱり大混雑だけど楽しかった! 3回目のしまなみ海道を走りたい
今回もしまなみ海道は最高でした! とはいえ、GW初日で空港も大混雑でフライトも定刻が遅れたり、せっかくの休暇なのに出発前からイライラした人の文句が聞こえてきたり、「やっぱりGWなんて外出するもんじゃないな」という気持ちも芽生えたりしました。
それでも青い空と海に囲まれて走るしまなみ海道はやっぱり最高で、寄り道先を楽しんだり。混雑は嫌ですけどそれだけ人も多いので、サイクリングを楽しむ笑顔も多くなります。家族や友人、グループでもソロでも楽しそうな姿を見ると「うんうん分かるよ、最高だよね! 俺も最高だよ!!」ソロだけど一緒に走っている感じで幸せになりました。次は4年も空けずにまた来よう! 誰かと会話しながら走りたい。