e-bike試乗レビュー

e-bike×マツダ「CX-5」でサイクリストの聖地へ!! 初めてのしまなみ海道が最高に楽しかった件【前編】

 どーもe-bike部の清水です。e-bikeでいろいろなスポットへロケに行っていますが、ぜひとも一度は走ってみたいスポットがあります。それがサイクリストの聖地・しまなみ海道。「いつか走ってみたい」「また走ってみたい」という読者の方も多いのではないでしょうか。とはいえ、気軽にふらっと行ける距離ではないので、いつかは……と考えていましたが、なんとも素敵な話が2月下旬に舞い込んできました!!

 「しまなみ縦走 2020」というイベントが3月14日・15日に開催されるので、マツダ「CX-5」の特別仕様車にe-bikeを積載して、そのサイクリングイベントを楽しんでみませんか? とマツダの担当者から嬉しいお誘いが!! しまなみ海道の好きな場所からスタートし、徒歩か自転車でいろいろなチェックポイントを巡るスタンプラリー。しまなみ海道までの移動手段にマツダ「CX-5」の特別仕様車を使わせてくれるとのこと。なんとラッキー!!

マツダ「CX-5」

 ご存じの方も多いと思いますが、しまなみ海道とは、CNNテレビで「世界で最もすばらしい7つの自転車道」の1つに選定されたり、ロンリープラネット社のガイドブックで「世界の魅力的なサイクリングルート50選」の1つに選定されたりするなど、日本だけでなく海外のサイクリストにも憧れのスポット。そんな魅力的な話をお断りするわけもなく、即座に参加を決断。ということで、最近e-bikeどころか自転車にすら乗れず体重激増中で、e-bike欲求不満状態の瀬戸を誘って参加することに(Car Watch編集部なのでクルマにも詳しくちょうどいい)。

しまなみ海道のルート全体図(ひろしま観光ナビより)

 「絶対晴れてほしいね」「e-bikeは何にする?」「遂にしまなみ海道を走れる!!」とか盛り上がっていました……が、案の定イベントは中止に。そう、新型コロナウイルス野郎のせいです……。屋外なんだし空気も新鮮そうだし、何も中止にしなくっても……。各地でイベントが軒並み中止になっているので、ある程度予想はしていましたが、猛烈にがっかり……。仕方ないけど諦めきれない……。

 「イベント中止は残念ですけど、当日予定していた試乗車はありますよね?」「はい。イベントが中止になってしまったので」「イベント参加の予定確保していましたし、諦めきれないので似たような楽しみ方をしていいですか?」「はい、もちろんです。ぜひ楽しんでください!」

 図々しくても試しに相談してみるものです(笑)。逆転満塁ホームラン的な感じ!! マツダの担当者も喜んでくれました。

 ということで、しまなみ海道サイクリングを初体験してきました。先に結論を言ってしまうと…… しまなみ海道は最高でした!! 気持ちいい!!! 本当に美しい!!!! ご当地グルメも満喫し、何よりもe-bikeとの相性がバツグンでした!! いつかは……なんて考えていましたが、実際に走ってしまったら、また走りたくなる。次も行きたくなる。数多くのサイクリストたちを魅了するワケが理解できました。

初めてのしまなみ海道サイクリングへ

マツダ「CX-5」でどのe-bikeをトランポする?

 しまなみ海道周辺には数多くのレンタサイクルスポットがあります。昨年の夏からは「E-BIKEアクションしまなみ」というe-bikeのレンタサイクル実証実験も実施中です。いちばん手軽な方法としては、現地でe-bikeをレンタルすること。ただし今回は、準備も含めて数日レンタルする必要があります。各スポットにe-bikeが豊富にあるわけでなく、取材用に数日レンタルすると、週末なので一般の方が乗れなくなる可能性があること。レンタル可能なe-bikeはすべて試乗経験があること。どうせならまだロングライドしていないモデルに乗ろう! ということで、またもや図々しくメーカーにお願いして、尾道にあるTHE RED BICYCLES ONOMICHIにe-bikeを2台送ってもらうことにしました。

E-BIKEアクションしまなみは、e-bikeでしまなみ海道を楽しく走ろうという取り組み
尾道駅近くにあるTHE RED BICYCLES ONOMICHIではスポーツバイクやe-bikeのレンタルも可能

 しまなみ海道は自転車だけでなく歩行者も通行しますし、どれだけの道幅なのかわかりません。ハンドル幅の広いMTBはやめよう。マツダ「CX-5」に積載することも考えたら、理想はロードバイクタイプだけどまだ車種が少ないので、試乗車を都合よく用意できるかわからない。そんな理由で、車種も豊富なクロスバイクタイプで走ることに。できれば海が似合うカラーやデザインが理想。そこで今回選んだe-bikeは、ミヤタ「CRUISE 6180」「CRUISE 5080」。製品名でピンとくるかもしれませんが、ドライブユニットにはシマノSTEPS「E6180シリーズ」と「E5080シリーズ」をそれぞれ搭載しています。

ミヤタ「CRUISE 6180」と「CRUISE 5080」

 「CRUISE 6180」のドライブユニットは、最大出力250Wで最大トルク60N・mのシマノSTEPSのミドルレンジモデル。公称容量418Wh(36V/11.6Ah)の大容量バッテリー「BT-E8014」を搭載し、ECOモードで105km、NORMALモードで85km、HIGHモードで70kmとなっています。重量は18.7kg(43cm)で、カラーはハーフマットブルーとハーフマットバーガンディの2種類。価格は269,000円(税抜)。

ドライブユニットはシマノSTEPS「E6180シリーズ」
公称容量418Wh(36V/11.6Ah)の大容量バッテリー「BT-E8014」

 「CRUISE 5080」のドライブユニットは、最大出力250Wで最大トルク40N・mのシマノSTEPSのエントリーモデル。公称容量418Wh(36V/11.6Ah)の大容量バッテリー「BT-E8014」を搭載し、ECOモードで105km、NORMALモードで80km、HIGHモードで70kmとなっています。重量は18.7kg(43cm)で、カラーはハーフマットホワイトとハーフマットミントグリーンとハーフマットブラックの3種類。199,000円(税抜)という価格に魅力を感じる人も多いのでは。

ドライブユニットはシマノSTEPS「E5080シリーズ」
公称容量418Wh(36V/11.6Ah)の大容量バッテリー「BT-E8014」

 先日の宇都宮へのロングライドでも実証しましたが、仮にしまなみ海道すべて走ったとしても、全長は約70kmなのでまったくバッテリーの心配は不要。それよりもマツダ「CX-5」に2台積載できるかという点です。実際に試したわけではないので、現地でぶっつけ本番。車内に入らなかった……というのが少し心配です。

 あと、毎度恒例ですが、e-bikeとは「専用開発された電動ドライブユニットを搭載するスポーツタイプの自転車」のことですよ! 電動アシスト自転車すべてがe-bikeではありませんのでご注意を。

マツダ「CX-5」にクロスバイクタイプを本当に2台積載できるのか!?

 広島空港に到着しマツダ「CX-5」の試乗車を受け取ります。今回は2泊3日の日程ですが、初日はマツダ「CX-5」やe-bike2台、事前に送っていた車内固定スタンドやヘルメット、工具などの荷物を受け取り、実際にしまなみ海道をマツダ「CX-5」でロケハンしながら今治市のホテルを目指し、翌日から拠点までトランポしてe-bikeでしまなみ海道をサイクリングする行程です。

マツダ「CX-5」にクロスバイクタイプを2台積載できるのか!?

 なので、いきなり“e-bikeが積載できなかった”場合は、現地でいろいろ対応策を取る必要があるので、サイクリングの時間が減ってしまうのを避けたいと考えていましたが、……そんな心配は不要でした!! 前輪を外す必要はありますが、クロスバイク2台をすっぽり積載。それ以外の荷物を入れてもまだ余裕があります。ロードバイクならもっと簡単に積載できそうです。

前輪は外しましたが、あっさり2台の積載に成功。広いっ!!
自分たちの荷物もたっぷり入ります
車体固定スタンドはミノウラのVERGOシリーズ。飛行機で運ぶのは大変なので事前にヤマトの営業所へ発送
クイックリリースとスルーアクスルのどちらにも対応で便利

 ちなみに、最近e-bikeのラインナップは充実してきましたが、クルマ市場ではSUV志向が盛り上がり各社がラインナップを充実させています。今回の試乗車マツダ「CX-5」もクロスオーバーSUVです。詳細はCar Watchの記事でご確認いただくとして、どんなクルマなのか簡単に説明しますと、瀬戸曰く 「とにかくカッコイイ魂動デザインもあって人気のマツダ車のなかでも、特に人気を集めているSUVモデル」 とのこと。

 今回トランポに使ったマツダ「CX-5」は、 タフスポーツスタイルのディーゼルエンジン搭載車で、燃費が良く、高トルクが特徴のSUV。なんかe-bikeと共通する部分もありますね。最新アクセサリーパーツも装着し、収納容量も大きい!! 実際にe-bikeを2台積んだ写真をお見せしましたが、自分たちの荷物も余裕で積めちゃいました。

運転しやすいし、音も静かで、最新機能満載のマツダ「CX-5」。商用バンばかり乗っているので、なおさら快適

 そして、実際にしまなみ海道をマツダ「CX-5」で走ってみると、非常に静かな走行音に驚かされました。ディーゼルエンジン車だと振動や騒音は仕方ないと我慢する印象を持っていましたが、「こんなに静かなのか……」と呟くと、なぜか瀬戸が誇らしげに饒舌にマツダ「CX-5」の魅力を語っていました(長いので割愛)。

 日頃はレンタル商用バンでe-bikeをトランポしていることもあり、マツダ「CX-5」でのトランポは非常に快適。静かだし、運転しやすいし、燃費もいいし、最新機能満載で安心して運転できます。デザインもいいし、自転車が趣味の人にはオススメの一台かもしれません。

[写真で見るマツダ「CX-5」]

まだ走ってないけど、初めてのしまなみ海道に感動!!

 もろもろ準備を終えてホッと一安心。遅めのランチに尾道ラーメンを食べて、しまなみ海道をロケハンしながら今治市を目指すことに。まずは尾道駅前にある「尾道港レンタサイクルターミナル」へ。尾道側から自転車でしまなみ街道を走る場合、まずは 尾道港から最初の島まではフェリーで渡るそうです。実際に訪れてみると、駅からすぐの場所に大量のレンタサイクルが!! ここではe-bikeのレンタルも行なっており、ミヤタやBESV(ベスビー)など6ブランドのe-bikeをレンタルできます。

尾道港レンタサイクルターミナルでは、e-bikeのレンタルが可能
フェリー乗り場。ほかにも各方面に向かう船が

 自転車で船を待つ人を見ていると気持ちが高まり、今すぐにでも一緒に乗って向島に行きたくなりますが、翌日の拠点に考えている大三島へ。マツダ「CX-5」で翌日に走るであろう橋を渡ると思うとテンションが上がります。というか、普通にドライブする道としても最高ですね。

[その他の尾道の写真]

 大三島ICを下りると、すぐに道の駅・多々羅しまなみ公園があります。サイクリストの聖地記念碑で有名ですね。しまなみ海道と台湾の日月潭(にちげつたん)のサイクリングコースとの姉妹自転車道協定を2014年10月25日に締結したこと、同年10月26日に国際サイクリング大会「サイクリングしまなみ」が開催されたことを記念したものだそう。平日の夕方近くの時間帯でも記念撮影するサイクリストが多々いました。

自転車をトランポして多々羅しまなみ公園を拠点にする人も多いそう。岩手からMTBを積んで来た人もいました
サイクリストの聖地記念碑

 また、公園内からは多々羅大橋を一望できます。瀬戸内海を見渡す眺望がすばらしい公園で、何枚も写真を撮ってしまいます。ちなみに公園内にはレンタサイクルもあり、e-bikeの充電スポットにもなっています。幻の高級魚といわれるマハタを味わえるレストラン、特産品センター、海沿いの遊歩道、しあわせの鐘などがあり、潮風も気持ちよく、サイクリスト以外の観光客でも賑わっています。「やっぱりココだろ!」ということで、サイクリストの聖地を拠点にすることに。今治市のホテルに到着し、瀬戸のリクエストの肉で栄気を養い翌日に備えたのでした。

多々羅大橋

【後編に続く】

後編ではこんな素敵な場所などを走ります

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