e-bike試乗レビュー

e-bike×マツダ「CX-5」でサイクリストの聖地へ!! 初めてのしまなみ海道が最高に楽しかった件【後編】

e-bike部 清水・瀬戸の組み合わせで初のしまなみ海道サイクリングへ。前編ではマツダ「CX-5」でしまなみ海道を走ったり、多々羅大橋を見て感動していただけですが、いよいよe-bikeでしまなみ海道をサイクリングします。

こんな景色を見れば自然とテンションが高まります

いよいよ多々羅大橋へ!! 出てくる言葉は「凄い」ばかり

3月14日。今治市のホテルで目覚めると、外は雨。まさかの雨。天気予報を見ると昼には上がりそうとはいえ、いきなり出足をくじかれる。とりあえず雨が止むことを期待して、道の駅・多々羅しまなみ公園へ。雨が上がったところで撮影や準備をして、いざ出発! となると、再び今度は強めに降り出す雨。雨雲がすぐに立ち去ることを期待して、遅めのランチで空の様子を見ていると……。いきなりの快晴!! 曇り予報を覆し青空!!

サイクリストの聖地記念碑から出発!!
しまなみ海道のルート全体図(ひろしま観光ナビより)。どれだけ走れるのか!?

急いで多々羅大橋を目指そうと出発すると、道の駅・多々羅しまなみ公園すぐ脇に「多々羅いろは坂」の文字が……。“いろは坂”という言葉から想像できるように、きっと結構な急坂のはず。しかし、我々が乗っているのはe-bike。どんな坂だろうと問題なし。むしろ坂があれば上らずにはいられないワケです。

ヒジョーに気になる「多々羅いろは坂」
e-bikeなので、とりあえず上ってみる

予想どおりの坂でしたが、展望台で雨上がりの絶景を拝むことができました。「いやー凄い!!」「凄い景色だね!!」「しまなみ海道凄いね!!」「来てよかった、凄い!!」口を開けば“凄い”ばっかり。これから走る多々羅大橋の絶景に時間が経つのを忘れてしまうほど。後から普通のレンタサイクルで来た外国人がゼーゼー息を切らせていましたが、我々は上り切った瞬間から優雅に絶景を楽しんで申し訳ない気持ちに(笑)。“息を整えてから楽しむ”ことが不要なのもe-bikeならでは。

展望台からは、こんな絶景が!!
雨上がりの空と海が美しい
展望台からのパノラマ撮影

多々羅大橋に到着しても「凄くない!?」。たとえ向かい風が吹いていても、e-bikeは走り出しがラクなので、途中で気軽に止まっては「凄い景色じゃない!?」と相変わらずの会話が続きます。実際に走った人はわかると思いますが、青い空と青い海、小さな島々、どこまでも続いていそうな橋。こんな贅沢な空中散歩ならぬ空中サイクリングは本当に最高です!!

凄い凄い!! 言いながら約1.5kmの橋を進んで行く
[多々羅大橋&多田羅しまなみ公園の写真]

多々羅大橋~生口島をのんびりe-bikeで走る

最近では、e-bikeのロケは大まかな目的地だけ決めて、あまり詳細を決めることはしません。ストップ&ゴーが苦にならず、坂もグイグイ簡単に上って行くe-bikeなので、現地で気になる場所があれば気軽に立ち寄るスタンスだからです。なので全長1,480mの多々羅大橋を渡ったら、時間の許す限り生口島をのんびりサイクリングすることに。

生口島から見た多々羅大橋
多々羅大橋を下りる途中からずっと絶景
多々羅大橋の出口から生口島に下る

生口島は本当に美しい島でした!! 橋から下ってくるわけですが、瀬戸内海とレモンの木々が広がる光景は忘れられません。島は平坦基調でクルマも少なく、道幅が広い場所も多く、小さな子どもがいても安心して走らせられますし、美しい海沿いをのんびり家族でもサイクリングできます。ちなみに街中を走っているとあまり気にならないのですが、静かな場所を走るとドライブユニットのモーター音に気付くことがあります。ミヤタ「CRUISE 5080」で走っていましたが、ドライブユニットが小型化されたことでモーター音も静かになったので、それも気持ち良い快適なサイクリングに繋がっています。

瀬戸内海とレモンの木々が広がる光景の中を走る
クルマも少なく道も広く走りやすい
キレイな海に癒される

本当は島をのんびり一周したかったのですが、しおまち商店街まで走ってタイムアップに。この日は伯方島のしまなみ旅館を予約しており、夕食が18:00~と決まっていたので大三島の拠点に戻ってからマツダ「CX-5」で旅館に行く必要があったからです。ちょうど夕焼けがキレイに見れそうなタイミングだったので、時間の制約が生まれてしまったので、夕食なしのプランにすれば良かったと少し後悔……(食事は豪華でしたが)。

この美しい島をもっと走りたかった
生口島の気持ち良い海岸線を走る

次にしまなみ海道をサイクリングする際には、尾道駅か今治駅前のビジネスホテルに宿泊しようと思います。尾道駅や今治駅からもすぐトランポできますし、もし遅くなってしまっても駅前なので飲食店も多いので安心です。

[生口島の写真]

この日はスタートが遅かったこともあり、走行距離は約30km。瀬戸にマツダ「CX-5」で伯方島に向かってもらい、私はそのままミヤタ「CRUISE 5080」で伯方島まで走りました。多々羅いろは坂の展望台、多々羅大橋(往復)や大三島橋へのアプローチ道はかなりのヒルクライムとなりますが、e-bikeなので疲労知らず。また、初代の「CRUISE」と比較すると、サイクルパンツを履かなくても平気なくらい乗りやすくなっていることを実感。しばらく自転車に乗っていなかった瀬戸も、最後に「ちょっと足にきてるかも……」という程度の疲労しかなかったようです。ドライブユニットが小型化されたため、車体のジオメトリを見直したと聞いているので、非常に乗りやすくなったのでしょう。

この日の走行距離は30.6km。もっと走りたかった……
[写真で見るミヤタ「CRUISE 5080」]

伯方島を一周し、大島へ。来島海峡大橋で絶景サイクリング

最終日の3月15日。行きと同じで帰りは、尾道のTHE RED BICYCLES ONOMICHIへe-bikeを返却、車内固定スタンドやヘルメットなどの道具を宅急便で発送、マツダ「CX-5」の返却もあり、走れる時間も限られているので朝早くから出発。前日に到着する際に造船所が見えていたので、とりあえず島を一周して造船所を最後に見に行くことに。伯方の塩でお馴染みの伯方塩業の工場見学していく? くらいのノリでスタート。

瀬戸が乗る「CRUISE 6180」のバッテリー状況
週末なので朝からたくさんのサイクリストの姿が

生口島とは違って、伯方島はけっこうアップダウンが多い島といった印象。でもe-bikeなのでラクラク上って行けますし、ディスクブレーキだから下りも安心。伯方島は一周約20km程度の距離ですが、あっという間に終了。e-bikeで快調に走り過ぎたせいで伯方塩業の工場を見落としたうえに、そもそも見学できるのは大三島の工場だったそうで……。

しまなみ造船所の近くを走るルートは人気でした
パノラマで撮影したしまなみ造船所

個人的には生口島ほどのインパクトはありませんでしたが、いろいろ絶景ポイントを巡れたので好印象です。道の駅周辺にはイルカと触れ合えるドルフィンファーム、迫力満点のしまなみ造船所は立ち寄って良かったです。3月19日に行なわれる進水式が見れなかったのが残念。

ドルフィンファームに立ち寄ってイルカに癒される
ドルフィンファームのかわいいイルカたち
[伯方島の写真]

瀬戸がドルフィンファームで楽しそうにイルカの動画を撮り続けて時間が押したので、急いで拠点に戻ってマツダ「CX-5」で海岸線を気持ちよくドライブしながら、大島の道の駅・よしうみいきいき館まで一気にトランポ。鯛めしや蛸のから揚げ、天丼などのご当地グルメで腹ごしらえをしたら、今度はe-bikeで海岸線をサイクリング。そして、時間的にラストとなる来島海峡大橋へ。

マツダ「CX-5」でトランポ。車内固定スタンドを使わないパターンでe-bikeを積載してみる
大島を走る

来島海峡大橋は、来島海峡第一大橋・来島海峡第二大橋・来島海峡第三大橋の総称で、3つの長大橋梁により構成された世界初の3連吊り橋。全長4,105mだそうです。初日に多々羅大橋を初めて見て「凄い!!」を連発していた我々ですが、美しい景色に慣れてきて「凄い!!」の連発も減ってきました。人間は贅沢な生き物です(笑)。が、最後にまた「凄い!!」の連発が復活しました。橋の長さや迫力もそうですが、両壁が低めで美しい景色が視界すべてに広がっている感じ。

大島から見た来島海峡大橋
来島海峡大橋の動画を残そうと準備中
e-bikeなら上り坂でも向かい風でも息を切らさず絶景を楽しめる
絶景の来島海峡大橋を走る

今治方面へは緩い上りがずっと続き、さらに強烈な向かい風も吹いていましたが、e-bikeならしっかり進んでくれるので、景色を満喫しながら走れるのはやっぱり大きい。アプローチ道もかなりの傾斜で長く、橋の上に着いて向かい風で、自転車を押している人も多数でした。時間がないため、来島海峡第二大橋を渡り終えてUターンしてきましたが、最後にまた絶景を楽しむことができました。

来島海峡大橋から大島に下りる
[大島の写真]

e-bikeとしまなみ海道の相性はバッチリ!!

実際にしまなみ海道へ来るまでは、本格的なサイクリストが多いんだろうと考えていました。でも、実際にはレンタサイクルでサイクリングを楽しむ観光客が非常に多かったのが印象的です。家族や友人、夫婦にカップル、ソロなど、自分たちのペースで楽しそうに、時に辛そうに走っていました(笑)。未就学児も普通に走っていて、「大丈夫かな?」と心配したり、その脚力に驚かされましたが。

ブルーラインに沿って行けば迷うことはない
コースの案内も多数あるので安心。かすれているのは多くの人が通った証
案内板も多数

実際に走ってみると、ブルーラインに沿っていけば道に迷うこともないですし、案内板も多く、万が一の場合にはサポート体制も整っていて、下の写真のような看板も出ています。ちなみに、これらのサービスを展開するWAKKAが新しい総合施設を大三島にオープンするので、気になる人はチェックしてみてください。途中で立ち寄ったところ、新型コロナウイルスのせいで進行が遅れているそうですが、3月末にはオープンできるとのこと。

リタイアやトラブル時のサポート体制も
[建設中のWAKKAの写真]

今回は撮影しながら限られた時間の中で、いくつかの島の一部しか走れませんでしたが、本当に楽しく幸せな時間でした。最終的には約70km近く走りましたが、バッテリーは1目盛りしか減らず、余裕で走破できる計算になります。そして、何よりもe-bikeはしまなみ海道と相性がいいことを実感しました。

撮影したり景色を眺めてのんびり走って約70km
残距離もたっぷり。まだまだ走りたかった……
ヒルクライムや向かい風が強烈でもe-bikeならこのアベレージ

まず、橋へのアプローチ道はかなりのヒルクライム。橋に辿り着くだけで息が切れる人も多いはずです。そして、橋から下りる時は当然ながら急な下りになりますが、ディスクブレーキを搭載しているので安心して下れます。また、平坦基調でも橋の上でも強烈な向かい風にも吹かれました。生口島ものんびり走っていたつもりでしたが、帰りは強烈な向かい風。橋の往復でもどちらかは同じ状況でしたが、e-bikeの場合は普通に進んでくれます。上りでも向かい風でも、下を向いて頑張ってペダルを漕いだりする必要もなく、ずっと美しい景色を余裕を持って楽しめます。これは最大の魅力だと思います。

橋へのアプローチ道はかなりのヒルクライム

もし、しまなみ海道で上りや風に手こずって苦い経験をしたことがあるなら、今度はe-bikeをレンタルして走ってみてください。楽しさが数倍になると思います。また、e-bikeを試乗したいと考えているなら、e-bikeの魅力を体感できる絶好のスポットです。坂もストップ&ゴーも苦にしないe-bikeで、いろいろなスポットを巡るのは絶対に楽しいはずです。

初めてのしまなみ海道サイクリングは最高でした。そして、我々もすっかりしまなみ海道に魅了されてしまいました。関西圏にお住いの方ならトランポしやすい距離なので羨ましいです(笑)。でも、何度も訪れて、いつかすべての島を一周したいと思いました。

しまなみ海道をまた走れるようにしあわせの鐘を鳴らしておきました
[写真で見るミヤタ「CRUISE 6180」]

【前編を読む】

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