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[始めよう薬膳レシピ33]胃腸を改善する「野菜のさっぱり和え」花粉症に

薬膳では、春に「」や「脾(胃腸)」に着目します。今回は、消化力を上げる「ダイコン」と、花粉症の症状でもある、眼のかすみなどに効く「クコの実」「菊花」で作る「野菜のさっぱり和え」のレシピをご紹介します。「菊花(食用菊)」というと、馴染みのない方が多いかもしれませんが、花粉症で充血したり、肌のかゆみがある方には、おすすめの食材です。スーパーで購入できて、使い方も簡単なので、順番に紹介していきますね。

 

胃腸を改善する「野菜のさっぱり和え」の食材効果

今回ご紹介するのは、胃もたれやお腹の張りといった、胃腸のプチ不調を和らげる、「ダイコン」のさっぱり和えです。

 

薬膳で春は、五臓の「肝(かん)」や「脾(ひ)」の働きを補うと、健やかに過ごせると考えます。「肝」は「」「」を、「脾」は消化や排出をコントロールする機能のことです。「ダイコン」は、「気」の巡りを助けて、消化を助けるので、に適した食材なのです。

 

また一緒に調理する「クコの実(クコシ)」と「菊花」は、どちらも眼に効く食材です。「クコの実」は視力の回復や滋養強壮に期待でき、「菊花」は目のかすみや充血に効くとされるため、花粉症に伴う症状の緩和にも役立ちますよ。「クコの実」については、効能や使い方を【フルーツの薬膳レシピ16】で紹介していますので、気になった方は下の記事を参照してみてくださいね。

 

 

胃腸を改善する「野菜のさっぱり和え」の材料

<材料:2~3人分>

ダシ昆布:10g

水:500ml(ダシを取るのに使用)

ダイコン:中1/4~1/3本

クコの実:片手に乗るくらい

塩:小さじ2~3

酢:大さじ2/3

醤油:大さじ1

おろしショウガ:小さじ2(なくても可)

菊花:2~3個(なくても可)

 

胃腸の調子を改善する「野菜のさっぱり和え」の作り方

1.ダシ昆布を30~40分ほど水に浸けてから、鍋で加熱し、沸騰する手前で取り出します 

2.クコの実は、お湯または好みのお酒に浸けておきましょう。ダイコンは皮を剥かずに薄いイチョウ切りにし、菊花は花びらを外して茹で、ザルなどに上げておきます
※クコの実は、そのままでも召し上がれますが、浸けた方が柔らかくなります

3.1.に、塩、酢、醤油、おろしショウガ、ダイコンを加えます。ここで食べても良いですが、数十分漬けておくと、より味が染み込みます 

4.3.と菊花を混ぜてお皿へ盛り付け、クコの実を散らしていただきましょう
※写真では、最後に生の菊花を散らしています

 

薬効1「ダイコン」

「ダイコン」は、「菜の花」や「ショウガ」と同じ、「辛」味の野菜なので、体の中に溜まった老廃物を排出したり、むくみも改善します。声枯れや痰(たん)にも効果が期待でき、その場合には「ハチミツ」との組み合わせが効果的です。

 

薬効2「菊花」

「菊花(食用菊)」は、デトックス効果が高いため、体内の余分な水分を排出するほか、目のかすみや充血などを緩和する食材です。そのままでは若干苦味があり、茹でると苦味が取れます。乾燥させた菊花は、お茶にも使われますが、香りが強く、独特の味わいです。たくさん食べたいときは、茹でるのがおすすめですが、体を強めに冷やす「寒性」の食材なので、冷えが気になる方は食べ過ぎないようにしましょう。

 

菊花を調理に使ってみて!

今回は「ダイコン」のほかに、「菊花」を使った和えものをご紹介しました。「菊花」は、そのままでも食べられますが、茹でると量を摂れるので、手軽にお浸しでも楽しめます。お漬物も販売されていますよ。

 

上の写真は茹でた「菊花」で、4花分ほどです。販売されている「菊花」を見ると、量が多そうに見えますが、パック入りを買っても意外に消費できますよ。春らしい色合いで、食卓が華やかになり、茹でても消えない優しい香りには、癒しの効果もあります。

 

また「菊花」と「クコの実」は、どちらも眼に効くほか、「」と関わりがあるため、肌荒れにも期待できる食材です。最近はスーパーでも買えるようになったので、ぜひお試しくださいね。

 

 

A's Pumpkin(薬膳マイスター)

日々健やかに過ごしたいと考える、おばちゃまライターです。
薬膳マイスター資格を取得、自然由来食材のエネルギーをよりよく活かすことで、ひとりでも多くの方が健やかに過ごせるお手伝いが出来ればと思っております。国際薬膳食育師3級。