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パナソニック、「ソーラーランタン10万台プロジェクト」を始動

~電気の通っていない地域にソーラーライトを寄贈。第1弾はミャンマー

 パナソニックは、創業100周年にあたる2018年までに、世界の無電化地域に同社のソーラーランタンを計10万台寄贈する「ソーラーランタン10万台プロジェクト」を始動すると発表した。

カンボジアの孤児院の子供達。ソーラーランタンのあかりで勉強している
カンボジアの機織りをする女性。ソーラーランタンのあかりで夜間の作業がスムーズに行なえるという

 寄贈されるソーラーランタンおよびコンパクトソーラーライトは、いずれも日中の太陽光から発電した電気を電池に蓄え、夜間照明として使える小型照明器具。

 プロジェクトの第1弾として、ミャンマーのNPO/NGOにコンパクトソーラーライトを3,000台寄贈する。ミャンマーでは現在、民主化と経済改革が進んでいるが、国内の電化率は13%と低く、教育や保健医療など様々な分野で問題が生じているという。プロジェクトでは、同国で教育や保健医療などの問題に取り組むNPO/NGOに対して、コンパクトソーラーライトを提供し、活用してもらうという。

 今後の予定として3月には、インドのNGOに5,000台、アフリカの難民キャンプに2,000台を寄贈する予定。なお、プロジェクト初年度である2012年度中は、「ソーラーランタン」ではなく「コンパクトソーラーライト」が寄贈される。

 パナソニックによると現在、アジアやアフリカなどの開発途上国を中心に、約13.2億人の人が電気のない生活を強いられているという。同社では、こうした地域で光源として使用されている灯油ランプの煙が、健康被害や火事の危険を招いていることや、灯油ランプの明るさが不十分で人々の活動を妨げていること、電気照明がないため医療や教育、経済などさまざまな領域で問題が生じていることを指摘している。

 同社では、これまでにもソーラーランタンを贈ってきた。2011年4月にはタンザニアへ1,000台、2012年3月にはカンボジアへ2,000台を寄贈している。現場からは、ソーラーランタンの明るい光によって、医療、教育、経済などの活動を夜間でも円滑に行えるようになったことや、灯油ランプの煙の健康被害がなくなり、燃料代がかからず家計の負担が減ったことなどが報告されているという。

小林 樹