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家事に疲れたらネットスーパーを試してみて。選び方や気になるポイントを紹介

ネットスーパーに助けられています

日々の生活をするうえで、ついて回るのが掃除や洗濯といった家事の負担。なかでも食事作りは、献立を考えて、買い出し、調理と一際負担が大きいように感じます。

家電 Watchでも家事を楽にしてくれる最新家電を紹介していますが、費用や置き場所の問題ですぐに導入することは難しいかもしれません。家事代行サービスを試してみたい気持ちもありますが、こちらも継続して利用するとなると、なかなかの出費になりそうです。

そこでおすすめしたいのがネットスーパーです。楽になるのは「買い物」の1点のみですが、初期投資なしで気軽に利用できるのがポイント。私は3年ほど前にはじめて利用したのですが、それから普段の買い物はほぼネットスーパーに頼っています。昨年、食洗機を購入した話も書きましたが、私の生活に欠かせないのは、ドラム式洗濯機、ロボット掃除機、食洗機、そしてネットスーパーです。

コロナ禍で利用する人が増えたともされているネットスーパー。今回は普段からネットスーパーを使っている筆者が感じるメリットと、複数あるネットスーパーを選ぶ際に押さえておきたいポイントを紹介します。「店頭で買うより割高では?」「手に取って選べないのは不安」と迷っている人も、参考にしてみてください。

ネットスーパー最大のメリット「体力温存」

ネットスーパーを使うと、買い物に出かける必要がなく、重い荷物を持つこともなくなります。即ち、時間と体力を温存できるというのが、最大のメリットだと感じています。休みの日にわざわざ出かけて、まとめ買いした重い袋を持ったり、会社帰りの疲れた体でスーパーに寄ったりすることも、しなくていいんです。

スマホで注文さえ済ませれば、じっと待っているだけで商品が届くので、Amazonや楽天市場と同じ感覚で普段の買い物がぐっと楽に。車がない人でも飲料やお米などの重いものを買いやすくなります。

スマホがあればどこでも注文できるのも便利で、通勤途中やちょっとしたスキマ時間に買い物のほとんどを終えられます。後述しますが、アプリによってはいつも買う定番の食材をワンタップでカゴに入れたりも可能。注文後に買い忘れに気付いたときは、追加注文も楽々です。

このように買い物で体力を消耗することがなくなるので、その後の料理も楽に感じます。今までは休日に出かけてまとめ買いしていたのですが、それがなくなってゆっくり過ごせるようになりました。

まとめ買いが便利

筆者は大体、1週間分の食材をまとめて週に1回注文します。このとき、洗剤などの日用品も一緒に注文。自分で持ち運ぶと重たいので、本当にありがたいです。

2人暮らしのある1週間分の買い物例。あまり重いものは一度に頼まないようにしていますが、ストックがなくなるタイミングが重なるとこんな感じに。これを玄関まで届けてくれるので本当に助かります

実はこれまでに、料理の負担を減らしたくて食材の宅配サービスや、カットされた食材を炒めるだけのミールキットなどをいくつも試してきました。しかし注文や配達のスケジュールがあらかじめ決まっていたり、ミールキットは量が少なかったりして、自分には合わないと感じていました。

ネットスーパーは調理の負担を減らしてくれるわけではないですが、注文できる商品や、配達時間の自由度が高く、とても使いやすいのがポイント。現在は、普段の料理はネットスーパーで買った食材を調理し、疲れてキッチンに立ちたくない日は近所の飲食店でテイクアウト、という形に落ち着いています。

ネットスーパー、どうやって選べばいい?

これまで西友、イトーヨーカドー、イオンのネットスーパーを試してきたなかで、どのスーパーを利用するか、比較対象となるポイントを紹介します。筆者はアプリの使いやすさ、5,500円以上の注文で送料が無料になる点、楽天カードを使っていることから「楽天西友ネットスーパー」をメインで利用中。今回は同スーパーを基準に紹介しますが、利用する地域や店舗によってサービス内容が異なる場合があります。

配達エリア

ネットスーパーを比較するときにまず確認したいのが、自宅が配達圏内かどうか。これは各ネットスーパーのサイトで、自宅の郵便番号を入力したりして簡単に調べられます。普段生活していて見かけないスーパーでも、意外と配達エリアに入っていたり。イオンのネットスーパーはほとんどの都道府県をカバーしているので、はじめにイオンを確認してみるのがいいかもしれません。

複数のネットスーパーの配達圏内だった場合、次に比較する要素となるのは、品揃え/送料/配達時間/ポイント/サイトやアプリの使いやすさ、あたりでしょうか。なお、入会費や月額料金などは基本的に不要で、支払い方法はクレジットカードや代引き、または貯まったポイントなどを利用できます。

楽天西友ネットスーパーの配達エリア
イトーヨーカドーネットスーパーは郵便番号を入力すると配達エリア内かすぐにわかります

品揃え

品揃えは店舗や地域によっても異なると思いますが、普段の料理に必要なものは大体用意されています。ただ、利用するネットスーパーによっては生鮮食品の種類が店頭ほど多くなく、例えばバジルなどのハーブが買えなかったり、鮮魚は鮭/ブリなどの定番のもの以外が手に入りづらかったりします。筆者は出かけるついでにスーパーに寄って、店頭にしかないものを買い足すようにしています。イトーヨーカドーはこのあたりも購入でき、品揃えが豊富なようです。

楽天西友ネットスーパーのある日の「切身・鮭」カテゴリの品揃え。加工品が多めです
同日の「刺身」カテゴリの品揃え

送料

送料は多くのネットスーパーが300円前後に設定されています。また筆者が利用している楽天西友ネットスーパーのように、一定額以上購入すると送料が無料になったり、割引されたりする場合もあります。

送料のほかに最低注文金額を設けているところもあり、1点でも届けてくれるスーパーがあれば、一定額以上でないと注文できないところもあるので注意が必要です。

配達時間

配達時間に関しては、楽天西友ネットスーパーは最も遅い便が20時~22時に設定されています。仕事をしていて日中に受け取るのが難しい場合は、遅い時間まで対応しているスーパーを選びましょう。配達日は西友の場合、最短当日、最長で3日後まで指定でき、土日関係なく届けてくれます。

気を付けたいのは、次の日に届けてほしいとおもって注文しようとしても、配達枠が埋まっていて注文できない場合があること。普段だとあまり埋まっていることはないのですが、コロナ禍で外出自粛要請が出たときは注文が集中して、3日先まで埋まっていたこともあったため、注意が必要です。

西友(写真左)は到着日を3日後まで指定でき、最終配達時間帯は20~22時。イオンは2日後(配送日時のみ指定し、後から商品を選ぶ「先取り配送便」では10日後)、18~20時。イトーヨーカドー(写真右)は7日後、18~20時

ポイント連携、アプリの使いやすさ

次はポイントについて。楽天西友ネットスーパーは楽天ポイント、イオンネットスーパーはWAONポイント、イトーヨーカドーネットスーパーはnanacoポイントが貯まり、支払いにも使えます。普段自分が利用しているカードに合わせて選ぶのもひとつの目安となるでしょう。

サイト/アプリの使いやすさも、頻繁に使うのであれば気になるところ。この3年間を見ても、アップデートなどで日々使いやすくなっています。購入履歴からいつも買うものをワンタップでカゴに入れたり、前回購入した内容をそのまま再度カゴに入れたりも可能。個人的にはアプリの使いやすさでも西友が気に入っています。

ほかにも、好きなプライベートブランドで選ぶのもよさそうです。西友であれば「みなさまのお墨付き」、イオンは「トップバリュ」など、イトーヨーカドーは「セブンプレミアム」などが買えるのもいいですね。

これまでに筆者が西友/イオン/イトーヨーカドーのネットスーパーを試してみて、個人的に気に入った/気になったポイントをまとめました。

・楽天西友ネットスーパー
アプリが最も使いやすく、5,500円以上の注文は送料が無料。生鮮食品の品揃えはほかの2社と比べて少ない

・おうちでイオン イオンネットスーパー
事前予約することで「鮮魚詰め合わせボックス」やパーティー用のお寿司、ホールケーキなどの注文ができる。アプリはなくサイトから注文する。画面の読み込み時間の長さは少し気になった

・イトーヨーカドーネットスーパー
品揃えが豊富で、個人的にはセブンプレミアムシリーズを頼めるのがうれしい。16~17時は商品入替の時間とされており、アプリやサイトを利用できない

住んでいる地域によって利用できるネットスーパーが限られると思いますが、選択肢がいくつかある場合は少しずつ試して、生活に合ったサービスを見つけてください。

イオンの鮮魚詰め合わせボックス
ホールケーキも注文できます
イトーヨーカドーのある日の「刺身」カテゴリの品揃え。盛り合わせもいろんな種類があります
同日の「切身」カテゴリ。鮭が多いですが、生たらやめかじきなども

追加注文も簡単。売り切れの場合は?

ネットスーパーのメリットは、「重い荷物を持たなくてもいい」だけではありません。注文後も締切時間までであれば、何度でも自由に商品を追加したり削除したりできるのです。筆者はよく注文した後に買い忘れに気付くので、とても助かっています。キャンセル時も手数料はかからないため、急に都合が変わってしまった場合でも安心です。

商品の追加、キャンセルも簡単。前回注文した内容をそのままカゴに入れることも

利用していると、たまに配達当日に売り切れ(欠品)の連絡が来ることも。その場合、同じような商品を代替品として届けてくれるスーパーもありますが、西友は代替品非対応で、欠品した分の代金は請求されません。

また3年間利用していて、2度ほど傷んでいる商品が届いたことがありますが、連絡をすればすぐに代わりの商品を届けてくれたり、返金してくれたりといった対応でした。基本的に傷んでいることはありませんが、実際に商品を手に取って吟味したい人にはあまり向いていないかもしれません。

たまにある欠品(グレーの部分)。少し困りますが頻繁にあるわけではないので、個人的にはほかのメリットが勝ります

このほか、感染症対策として非対面での受け渡しに対応しているスーパーもありますが、必ず在宅していることが条件となっています。出かけているあいだに宅配ボックスに入れておいてもらうといったことはできないので注意が必要です。万が一不在だった際は再配達を頼めることもありますが、手数料がかかるおそれがあります。

便利なネットスーパー。人によっては不便に感じるかも

ネットスーパーを利用していると言うと、「割高なの?」とよく聞かれます。一度、実店舗に行ってその場で価格を比較したことがありますが、大きく変わらない印象です。

カレーの材料をカゴに入れてみました。2022年は玉ねぎの価格が平年の2倍ほどに高騰しているそうです

ただし店頭で行なわれているセールや割引は、ネットスーパーに反映されていないことが多いため、そうした点での差は出るかもしれません。また店頭だと1本だけでも買えるジュースがネットだと3本から購入可能といった場合もあって、少し使いにくく感じることもありそうです。

また、スーパーに行けば納豆ひとつとってもたくさんの種類が置かれています。ネットでも同様に、いろいろな種類から選ぶことができます。ですが、パッケージの裏面に記載されている原料などは細かく確認できないため、商品を手に取ってしっかり比較したい人は不便に思うかもしれません。

逆に筆者は店頭では商品がたくさんありすぎて選ぶのに時間がかかっていたので、ネットスーパーで検索して一番上に出てきた商品をぽいぽいとカゴに入れていくようにしたら、スムーズに買い物できるようになりました。

アプリは商品を探しやすく、一覧で見やすいです
納豆だけで26種類もありました
アイスなどの冷凍商品も購入可能

買い物が大変な人は一度使ってみて

ネットスーパーはもちろん毎日の買い物でも使えますが、ある程度まとめ買いすることでメリットを最大限受け取れる気がします。普段は実店舗を利用している人も、月に1回、お米や飲み物、洗剤など重い物だけでもまとめて注文してみてはいかがでしょうか。小さな子供がいてスーパーに行くのが大変な人にもおすすめです。

個人的に家事の負担は“ちりつも”と考えていて、ひとつひとつの負担は大きくなくても、それらが蓄積していくといつの間にかキャパオーバーとなり疲れ切ってしまう、という状況がこれまでにありました。日々の買い物は些細なことかもしれませんが、小さな負担から取り除いていくことで家事に対する気持ちが楽になり、家事以外の時間も楽しめるようになりました。スマホやパソコンがあれば手軽に注文できるので、気になる人はぜひ一度試してみてください。

鄭 恵慶