家電レビュー

外で火を使わずラーメンや炊飯、肉まんも! 電気クッカーが簡単便利

エレコム「NESTOUT 電気調理器 COOKER-1(HAC-NECK01BE)」

雄大な自然に囲まれながら、焚き火で作る豪快なアウトドア飯はキャンプの醍醐味です。でも、雨に降られたとき、冷え込みが厳しい季節は、テントの中や車内で調理できたらと思うことも。

そんなときは、エレコムが手掛けるアウトドアブランド「NESTOUT(ネストアウト)」の電気調理器「COOKER-1」が便利です。火を使わないため、テントや車内でも安全に調理できる上、消費電力が小さく、多くのポータブル電源で使用できるのが魅力。実売価格は11,980円。

そこで、本機を実際に使ってみてわかった、その実力や特徴などを詳しくレビューします。

煮る・炊く・茹でる・蒸す・沸かすに対応! 幅広いレシピを楽しめる

エレコム「NESTOUT 電気調理器 COOKER-1」は、湯沸かしや炊飯をはじめ、煮る、茹でる、蒸すなどさまざまな調理方法に対応する小型のアウトドア向け家電です。

容量は最大800ml、炊飯はお米0.5~1.5合に対応。1〜2人前の調理にぴったりのサイズ感です。クッカー本体、蒸し皿、ふたがセットになっており、すべてをスタッキングして、電源コードと一緒に付属の専用ケースに入れて持ち運べます。

1〜2人前の調理にぴったりのサイズ感
専用ケースに入れて持ち運べる

機能はいたってシンプル。動作モードは45℃/70℃/100℃の各温度設定、およびRice(炊飯)の4パターンがあり、調理するものやメニューに合わせて選べます。電源コードを接続し、本体下部のダイヤルを回してモードを選ぶとランプが点滅し、加熱がスタートする仕組み。

4つの動作モードを搭載

温度設定モードでは、設定した温度に達すると音が鳴り、自動で保温に切り替わって、ランプが常時点灯します。その後、設定温度でそのまま1時間保温されるので、温かい料理を最後まで温かいまま食べられるのがうれしいポイント。スープやおでんなどの汁物料理を100℃で調理し、完成したら70℃に温度を下げて保温するという使い方もできます。

温かい料理を最後まで温かいまま食べられる

なお、蒸し物を調理する際は、内釜に蒸し皿をセットして使用します。

内釜に蒸し皿をセットする

炊飯は、特に難しい操作やコツがあるわけではなく、一般的な炊飯器と同様に使えます。内釜に0.5~1.5合のお米を入れ、その量に合った水を加えてから、「Rice」モードにダイヤルを合わせるだけ。内釜には調理用目盛りが付いており、お米の量に合うラインまで水を入れるだけなので、難しい計量作業はありません。

ちなみに、1合の炊飯にかかる時間は約40分、消費電力は約85Whです。

内釜にお米を入れ、水を加える
Riceモードにダイヤルを合わせる

お米と水を入れてすぐに炊飯できますが、やわらかめの炊き加減が好みの人は、炊く前に30~60分ほど吸水させるのがおすすめ。

Riceモードに設定したら、あとはほったらかしでOK。炊飯が終了すると「ピッ、ピッ、ピッ、ピーッ」と音が鳴り、ご飯が炊けたことをお知らせしてくれます。炊飯完了後は自動で保温に切り替わり、その状態が1時間キープされます。

言うまでもありませんが、電気調理器は、ほったらかしでご飯が炊けて便利です。もちろん飯盒で炊くご飯は、キャンプしている感が高まって楽しいのですが、天候によっては火の扱いが難しい場合もあります。それに対して、電気調理器であれば、電源が確保できれば手間なく炊き上げてくれます。その分、ほかの料理に注力できるのは、特に風が強いなど、天候が良くない時にはうれしいです。

炊飯完了後は自動で保温に切り替わる

いずれのモードでも加熱・保温が自動で行なわれるので、複雑な操作は不要。温度調節だけ注意すれば、幅広いメニューを手軽に楽しめるのが良いと思いました。

空だき検出、温度センサー異常といったトラブルが発生した場合は警告音が鳴るなど、安全面にも配慮されているため、安心して使えるのも美点です。

料理が最後までアツアツ! 肉まんはふっくらジューシーに仕上がる

本機を使うにあたって最も楽しみだったのが、付属の蒸し皿を使った蒸し物の調理。特に興味があったのが、肉まんの仕上がりでした。近年は電子レンジで加熱して手軽に食べられる商品が多くありますが、加熱ムラができたり、部分的にパサついたりするのがネック。蒸した方が断然おいしく仕上がります。

蒸し物を調理する際は内釜の「Steam Water Level」と書かれたラインまで水を張り、蒸し皿に調理するものを入れてセット。ふたをして、動作モードダイヤルを「100℃」に合わせます。設定温度に到達した合図があったら、ふたを開けずにそのまま必要な時間だけ加熱すれば完成です。

内釜の“Steam Water Level”と書かれたラインまで水を張る
蒸し皿に調理するものを入れてセット
動作モードダイヤルを「100℃」に合わせる

コンパクトな本機は肉まん1個を蒸すのにジャストサイズです。今回使用した市販のチルドタイプの肉まんのパッケージに、蒸す場合は8~10分加熱と記載されていたので、100℃に到達してからそのまま8分ほど置きました。

さっそく試食したところ、生地はふっくら、中の具材はジューシーに仕上がり、おいしく食べられました。やはりレンチンした場合とは一味も二味も異なると実感。

ホカホカの肉まんは、キャンプや車中泊のおやつ、朝食、小腹が空いたときなどにもぴったり。本機があれば、火おこしをせずに手軽に食べられるので良いと思いました。アウトドアシーンだけでなく、日常での使用にもおすすめできます。

生地はふっくら、中の具材はジューシーに仕上がった

本機は袋麺(インスタントラーメン)を調理する際にも重宝します。内釜に必要な量の水を入れて沸騰させ、麺を茹でてスープを加えるだけ。調理後も保温したままなら、最後までアツアツのラーメンを食べられます。

麺を茹でてスープを加えるだけ
最後までアツアツのラーメンを食べられる

クッカーを抱えながら直接食べても良いのですが、熱すぎると感じたり、シェアしたりする場合は、ふたを活用しましょう。折りたたみ式の取っ手が付いたふたは、ひっくり返すと食器として使えます。

折りたたみ式の取っ手が付いたふたは、ひっくり返すと食器として使える

そのほか、シチュー、鍋料理、汁物など、マルチに使えるのでひとつ持っていると何かと便利そうだと思いました。

ただし、調理するものには注意も必要です。豆腐を入れるだけで作れる市販の麻婆豆腐の素を使った調理を試したところ、ソースの粘度が高く、やや固形に近い状態だったためか、いきなり100℃での加熱では「空だき」が検出され、警告音が鳴りました。

そこですぐに使用を中止し、少し間を置いてから、今度は温度を下げて45℃設定から再度加熱をスタート。75℃、100℃と徐々に温度を上げたり、ふたを取ってかき混ぜたりするなど工夫したところ、調理に成功し、おいしい麻婆豆腐が完成しました。75℃で保温できたので、最後までアツアツの状態で食べられたことにも満足でした。

麻婆豆腐の調理もできた

このことからも想像がつくと思いますが、本機は焼き物、炒め物、揚げ物などには使用できません。あくまでも汁気の多いメニューの調理に使用するのがポイントです。

湯沸かし&レトルトパウチの湯煎にも便利

本機を使うと、300mlの水が5分ほどで沸騰します(消費電力は約35Wh)。お茶やコーヒーを飲みたいときサッとお湯を沸かせるので便利だと思いました。

加えて、本体には注ぎ口が付いているので、小さめのカップにもお湯を注ぎやすかったです。

本体には注ぎ口が付いていて、お湯を注ぎやすい

また、本機はレトルト食品の湯煎にも活用できます。パウチを沈めたときに最大容量800mlを超えないようにお湯を沸かし、沸騰したらふたを外し、開封前の食品を入れて加熱。パウチが温まったら、お皿代わりになるふたを使って中身を取り出せばOK。ふたには、1人前のレトルトのグリーンカレーがぴったり入りました。

レトルト食品の湯煎にも活用できる
ふたには1人前のレトルトのグリーンカレーがぴったり入った

本機は食品の湯煎にも利用できるので、日本酒が好きな人は徳利を温めて、キャンプや車中泊の夜に熱燗を楽しむのもおすすめです。

火を使わないから安心&省電力設計で消費電力が少ない

本機は電気式のため、火を使わず、空気を汚さないのも大きなメリットです。テント内や車内などの密閉空間でも安全に使えるので、小さな子供やペット連れのキャンプ・車中泊にもぴったりのアイテム。

なお、加熱すると内釜とふたは高温になりますが、断熱構造により、本体の表面は熱くなりません。ヤケドしにくい設計なのも安心材料です。高温になったふたは手で直接ふれずに、取っ手を持つようにしましょう。

高温になったふたは取っ手を持つ

従来の電気調理器は消費電力が大きく、ポータブル電源では使いづらいイメージがあります。一方、本機は徹底した省電力仕様により、一般的な家庭用炊飯器や電気ケトルに比べて消費電力が小さく、ポタ電でも使いやすいのが特徴です。

先にも述べましたが、炊飯(お米1合分)にかかる消費電力は85Wh、湯沸かし(300ml)では35Wh程度。多くの中小型のポタ電でも使用できる電力量です。これなら、連泊キャンプや災害時の備えとしても使いやすいと思いました。電源付きのキャンプサイトを利用する場合でも、ほかの家電と一緒に気兼ねなく使えそうです。

ポータブル電源でも使いやすい

内釜・本体が一体化しているため、お手入れ時は注意

内釜にはフッ素樹脂コートが施されているため、汚れがこびりつきにくく、比較的お手入れしやすいのも本機の魅力です。使用後にやわらかい布やキッチンペーパーなどを使って、汚れをサッと拭き取れます。

汚れをサッと拭き取れる

一方、本機は内釜と本体が一体化しているため、丸洗いはできません。内釜は水洗いできるのですが、本体側面に水がかからないように注意が必要です。また、内釜を洗浄する際は、電源差込口が濡れないように、電源カバーをしっかり取り付けるのもポイントです。

内釜を水洗いする際には、電源カバーをしっかり取り付ける

内釜一体型なのは、エネルギーロスを減らし、電気を効率的に使うため。この構造により、少ない電力でも食材がしっかり加熱されます。内釜を水洗いするときに気を使わなければなりませんが、本機の仕組みを理解すると納得できます。内釜を洗浄する前に大体の汚れを拭き取っておくと、サッと洗い流すだけできれいになったので、工夫次第でお手入れの手間を軽減できるとも感じました。

焚き火や炭火を使った、アウトドアならではの調理も良いですが、ササッとお湯を沸かしてお茶やコーヒーを飲みたい、小腹が空いたのでちょっとした夜食が食べたいといったときは、やはり手軽に使える本機が便利。日常でも使える調理家電でありながら、しっかりキャンプギアに見える、ややレトロ感のあるデザインも筆者が気に入った点です。

キャンプサイトのインテリアアイテムとしても活躍してくれそうな、エレコム「NESTOUT 電気調理器 COOKER-1」。ポタ電を持っている人はもちろん、ポタ電の購入を検討している人、小型の省エネ調理家電を求めている人なども要チェックです。

キャンプサイトのインテリアアイテムとしても活躍してくれそう
野本 美樹