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まるで映画の世界!? ヘッドセットに鉄騎コクピット、未来のモーターサイクル……SFプロトタイピング展の世界に興奮

先日、「羽田スマートシティエキスポ2022」でカーゴバイクe-bike「STREEK」の展示・試乗会が開催されるということで、ワクワクしながら向かいました。お目当てのe-bike「STREEK Cago Trike」は「SFプロトタイピング展」に展示されており、実車をチェックしたり試乗もしたのですが、ほかにもSF世界を感じさせるアイテムがズラリ。SF映画の世界に入り込んだかのような気分を味わえました。何に使うのかはわかりませんが、これを体験するまで長生きしたい! と感じたアイテムをご紹介します。

ガンダムを超えた!? SF感半端ないヘッドセットアート

まず目に飛び込んできたのは、造形作家・池内 啓人氏によるSF世界を感じさせるデザインのヘッドセットの数々。幼少期より影響を受けたスター・ウォーズやゾイド、ガンダムなどの国内外ポップカルチャーからはじまるイメージに、日本独自の模型文化を掛け合わせることで、近未来、ノスタルジック、サイバーバンクなど人に寄ってさまざまなイメージを想起させるオリジナル表現を構築してきたそうです。現在、国内外の多様なメディアから注目を集めています。

XBOXゲーム「鉄騎コクピット」、ヤマハの考える未来のモーターサイクル

ゲーム好きな人はXBOX「鉄騎」を覚えている人も多いのではないでしょうか。前代未聞の奥行26cm、横幅88cmの操作コントロールを使用し、2本のスティックと1本のシフトレバー、40個以上のボタンが並び、3つのフットペダルを操作するリアルロボットシミュレーションゲームでした。

そんな鉄騎のコクピットを現代の世界観に合わせて再現したのが「TYPE00R」。SFプロトタイピング展を開催したPROTOTYPE.Incが池内 啓人氏とコラボして創業のきっかけとなったそうです。

e-bikeでもお馴染みのヤマハが“生き物のようなマシン”をイメージした近未来のモーターサイクルが「MOTOROiD(モトロイド)」。東京モーターショー2017の参考出展車をご覧になった方もいるかと思います。

人とマシンが共響する“パーソナルモビリティ”を目指した概念検証実験EVモデル。人機官能に基づく新しい感動体験の創出を目的に、“アンリーシュド・プロトタイプ(UNLEASHED PROTOTYPE;常識からの解放)をコンセプトに開発されたそうです。

ヤマハの公式Webサイトに詳細が記載されていますが、知能化と自立技術を適用した高度なバランス制御を実装し、マシンが自らの状態をセンシングして重心移動によって起き上がり、そのまま不倒状態を保ちます。なので、マシンの脇に立つ人がヘルメットなしのカジュアルなスタイルなのでしょうか。オーナーを認識して歩み寄ってくるほか、ライダーアクションに呼応するような反応を見せるHMI機能など、さまざまな機能を備えて、まるでパートナーのように振る舞うそうです。

モーターサイクルの開発で想定すべき多種多様な環境をデザインラボで再現するためにつくられたヤマハのライディングシミュレーターがヤマハの「MOTOLATOR(モトレーター)」。世界初公開だったそうです。

ライディングポジションを自由に変化させて、ハンドルやスロットル、ブレーキ、ギアは実車に近い操作感を再現できるとのこと。商品コンセプトや試作段階のデバイスなどのアイデアを素早く体験できることから、ヤマハ発動機の開発で実際にさまざまなテストに活用されている。

今回の展示では、デジタルツインがより日常化する未来において、実車とシミュレーターが共存しバーチャルとリアルが融合したガレージを想定。ハンドロイド(ITK社が開発している人間の指を完全にシミュレートして動作)というロボットアームがオーナーを補助し、車体へのパーツの取り付けや調整をサポートする世界観を可視化したとのこと。

清水英行