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レンジにアルミホイルはNG! オーブンレンジで使える/使えないキッチン用品まとめ

電子レンジだけでなく、オーブンやグリルとしても使える多機能オーブンレンジ。さまざまな調理ができて便利ですが、加熱方式によって使っていいキッチンアイテムが異なります。

例えば、オーブンやグリル調理のときにラップやプラスチック容器を使うと、溶けたり発火したりすることがあるため、各社使用不可としています。知っている人からしたら当たり前ですが、知らずに使うと思わぬ事故につながるおそれも。

今回は、レンジ・オーブン・グリル・トースターで、どのキッチン用品が使えるか調べてみました。メーカーや機種によって細かな違いがあるので、使用の際は必ず取扱説明書に目を通すようにしましょう。

レンジにアルミホイルはNG。紙製品は?

表にまとめたキッチンアイテムは、ラップ・アルミホイル・紙製品・プラスチック容器・シリコン容器の5つ。プラスチック容器はレンジのみに対応しており、さらに耐熱140℃以上のものという条件があるので注意が必要です。

シリコン容器はレンジとオーブンで使用可能。今回、オーブンレンジ「ヘルシオ」を展開するシャープに使えるキッチンアイテムについて聞いたところ、ヘルシオでは「シリコン容器をオーブンで使う場合、設定する温度よりも30℃以上耐熱温度の高いものであれば使用可」としているようです。

オーブンレンジで使える/使えないキッチンアイテム

レンジ・オーブン・グリルで△になっている紙製品ですが、ここではキッチンペーパーとクッキングシートに絞って説明します。キッチンペーパーに関して、シャープでは「メーカーがメニュー集などで案内している使い方であれば可」としています。

クッキングシートは、同じくレンジ・オーブン・グリルにおいて、「耐熱加工されているオーブン用クッキングシートを使用したうえで、メーカーがメニュー集に記載している使い方であれば可」とのことです。

なお、トースターで紙製品の使用は基本NG。一部メニュー集記載のブラウニーなどを作る際は、耐熱容器と併用すれば可能です。いずれにしても、メーカーがメニュー集で案内している場合のみの使用に留めておきましょう。

クッキングシートとキッチンペーパーは、メニュー集などで案内している使い方に沿っていればOK

なお、レシピ投稿サイトなどで、牛乳パックをケーキ型の代わりにしてオーブン調理をする方法が紹介されていることもありますが、一般社団法人日本乳業協会は、紙でできた牛乳パックをケーキ型の代わりにしないよう注意喚起しています。

同協会によると、牛乳パックは耐水性、保形性を保つために紙にポリエチレンをラミネートしており、ポリエチレンは85~95℃でやわらかくなり、100℃を超えると溶け始めるとのこと。

オーブンで焼いた場合、その温度は100℃を超えるのでケーキ型の代わりに牛乳パックを使用しないよう呼びかけています。

牛乳パックを加熱することは本来の目的とは異なる使用方法ですので、おやめください -日本乳業協会

レンジ・オーブン・グリルの加熱の仕組み

なぜ調理方式によって使っていいアイテムが異なるかというと、それぞれ加熱方式が異なるから。レンジ・オーブン・グリルの加熱方法と、向いている調理方法もおさらいしてみましょう。

まずレンジ機能は、電波の振動によって食品中の水分が摩擦熱を起こして加熱されます。食品の温め直しや、解凍に向いているのが特徴です。電波で加熱するため、金属類を使うと火花が出ることがあり、アルミホイルの使用は禁止されているので注意しましょう。

オーブン機能は、庫内温度を一定に保ち、熱風で食品を包み込むように加熱。じっくり熱を通すので火が通りにくい塊肉や、クッキーやケーキなどの焼き菓子に向いています。

グリル機能は、高温の熱風で食品の表面に焦げ目をつけて、しっかり加熱。焼き魚やグラタンなどに適しています。

レンジ加熱のしくみ(出典:シャープ)

また最近は、レンジで圧力調理できるバッグや、食材の冷凍保存・解凍ができるフリーザーバッグなど、レンジで使えるキッチンアイテムもたくさんあります。これらも使い方を誤ると、事故につながる可能性があります。

特に油脂分の多い液体や食材は、加熱しすぎると突然沸騰して飛び散る突沸現象が起きることも。フリーザーバッグ「Ziploc」の注意書きには、カレーやシチューなど油分の多い食品は耐熱温度を超えることがあるため、電子レンジでの解凍はしないよう書かれています。製品を長く使うためにも、使用方法をよく読んで使いましょう。

レンジで使えるキッチンアイテム
Ziplocの注意書き。カレーやシチューなど油分の多い食品は、電子レンジで解凍しないよう書かれています
西村 夢音