トピック

ルンバって結局どれを選べばいい? 間取り・生活シーン別おすすめモデル

どれを選べばいいのか……。ルンバは種類が多いので悩む

ルンバは現在、公式ストアで「s9+」、「i7」シリーズ、「i3」シリーズ、「e5」、「693」の5機種7モデルが販売されている。価格も直販価格で39,800~186,780円と幅が広いので、選ぶ際に悩む方も多い。そこで今回は間取り・生活シーン別におすすめモデルを紹介したい。

改めて「ルンバの良さ」とは?

ロボット掃除機の代名詞とも言えるアイロボットのルンバ。掃除の手助けをしてくれる頼もしい存在で、ルンバや床拭きロボットのブラーバを含む家庭用ロボットの累計販売台数は世界で3,500万台を超えている。

【お詫びと訂正】12月7日13時
記事初出時、「累計販売台数は世界で2,000万台を超えている」と記載しておりましたが、正しくは「3,500万台」になります。お詫びして訂正いたします。

現在は他社からもロボット掃除機が多数販売されているが、実際に使ってみるとルンバシリーズは隅々まで掃除を遂行する能力がとても高い。他社製のロボット掃除機はカーテンを障害物と認識して窓際まで入らず、そのまま引き返して隅にゴミが残る……といったことも多いが、ルンバシリーズはそのような隅までしっかり入っていく。独自のゴム製デュアルアクションブラシも髪の毛がからみにくく、床の微細なゴミまでしっかり取り除ける。

また、複数の部屋に対応しているモデルでは、遠くの部屋まで迷わず行って、掃除をしてきちんと帰ってくる。アプリの使い勝手も直感的で初心者でもすぐに使うことができ、安心して掃除を任せられる。一方、他社と比較すると音が大きい、モノを倒しやすいといったこともあるが、それでも賢さや吸引力でルンバシリーズを指名買いする方も多く、現在も高いシェアを誇っている。

選ぶときの大事なチェックポイント

今回は間取りなどに合わせたおすすめモデルを紹介するが、その前にルンバを選ぶ際に注目してほしい4つのポイントについて解説したい。

【1】自動で本体のゴミを充電ステーションに収集する「クリーンベース」
搭載モデル:s9+、i7+、i3+

型番に「+」が表記されているモデルにはクリーンベースが付属する。ルンバが集めたゴミを自動でクリーンベース(自動ゴミ収集機)内の紙パックに収集。最大60日分のゴミを収納できるので、その間ゴミ捨てのことを気にする必要がない。掃除終了後に本体のダストボックスからゴミを捨てる手間を省くことができる。

クリーンベースの紙パックに本体のゴミが収集される。月1程度で紙パックごと捨てればいい

【2】間取りを学習できる「Imprintスマートマッピング」
搭載モデル:s9+、i7+、i7

部屋の形状と自分の位置をカメラやセンサーで把握しながら清掃中に間取りを学習し、マップを記憶する。ロボットは各部屋の向き、家具の配置などに基づき最良の清掃方法を決定。部屋の形状を記憶してから掃除するので、複数の部屋があるフロアで使っても掃除残しがなく、直線的な動きで部屋の隅々まで効率よく掃除できる。広いフロアや複数の部屋を掃除するのに向いている。

カメラ付きは上位モデルのみ

これらのモデルはアプリ上からロボットに掃除させたくない場所を指定可能。アプリで作成されたスマートマップの上に四角形の「進入禁止エリア」を作るとルンバが入らないので、ペットの水飲み場などを避けたい場合に重宝する。

【3】ゴム製の「デュアルアクションブラシ」
搭載モデル:s9+、i7+、i7、i3+、i3、e5

ゴム製のローラー、デュアルアクションブラシでゴミを浮き上がらせ、パワフルな気流でルンバ内部に真空状態を作ってゴミを吸引する。フローリングやカーペットの隙間に入り込んだチリやホコリも逃さない。最下位モデルの693を除いてすべてに搭載されている、ルンバ独自の機能だ。集塵力も優れるうえ、髪の毛やペットの毛がからみにくく、お手入れしやすいといったメリットも。

ゴム製のデュアルアクションブラシは、集塵力もお手入れ面でも優秀

【4】規則正しい清掃パターン
搭載モデル:s9+、i7+、i7、i3+、i3

規則正しい掃除パターンで動くモデルは、真っ直ぐ進み、順番に掃除をしていく。間取りを把握できるモデルがそのパターンで、動きに無駄がなく複数の部屋も短時間で終わる。

規則正しく動く清掃パターン

一方、壁や家具に当たりながら、さまざまな角度から複数回同じ場所を走行し、全体がきれいになるまで掃除をするモデルもある。一昔前は「ランダム走行」とも呼ばれていたが、行き当たりばったりで掃除をしているわけではなく、角度を計算しながらくまなく掃除を行なっている。間取りなどを認識できない下位モデルがそのパターンで、複雑な間取りや複数部屋の掃除には向かない。

不規則に動く清掃パターン

間取り別おすすめモデル

ルンバには複数の部屋を掃除できる機種と、1~2部屋の単純な間取りに適した機種がある。ご自身の家に合ったモデルを選んで、効率よく掃除してもらおう。

・1~2部屋
おすすめモデル:e5、693

複数回、同じ場所を走行する清掃パターンは1~2部屋の家にぴったり。ただし、髪の毛が長い方、ペットがいるご家庭はデュアルアクションブラシが搭載されているe5を選んでほしい。デュアルアクションブラシは毛などがからみにくく、ブラシのお手入れがラクだ。また、ダストボックスも水洗いできるので清潔に使える。

ルンバ e5
ルンバ 693

・3~4部屋
おすすめモデル:i3+、i3

カメラは搭載されていないが、フロアトラッキングセンサーで移動距離を把握しながら各部屋を移動。3~4部屋であれば無駄なく効率的に床を掃除できる。アプリには清掃したマップが表示され、清掃エリアや清掃時間など、詳しい情報を確認できる。

ルンバ i3+

・5部屋以上
おすすめモデル:s9+、i7+、i7

Imprintスマートマッピングを搭載したモデルは間取りを記憶してから掃除を行なうので、複雑な間取りでも効率よく隅々まで掃除できる。使えば使うほど賢くなり、掃除の精度が上がっていく。広い場所や複数の部屋を1台で掃除したいという使い方に向いている。

ルンバ s9+

生活シーン別おすすめモデル

先ほど、ルンバを選ぶ際の4つのポイントを解説した。では実際、どんなときに何の機能が活躍するのか、生活シーンに合わせて「面倒くさがり」「夜間に使いたい」「掃除エリアを細かく設定したい」といった場合におすすめのモデルを紹介する。

・面倒くさがりの人
おすすめモデル:i9+、i7+、i3+

ロボット掃除機は自動で床掃除をしてくれるので手間は減るが、ダストボックスは毎回掃除しなければならない。クリーンベース付きモデルであれば毎回ダストボックスを空にする必要がなく、1カ月に1度、紙パックごと捨てればよいだけ。ゴミに触れる時間が極端に減るので、ハウスダストアレルギーの方にもおすすめ。

ルンバ i7+

・夜間や留守中に使いたい人
おすすめモデル:i3+、i3

暗い場所ではカメラの働きが鈍くなる。常に暗い場所で使うのであれば、カメラ非搭載で、フロアトラッキングセンサーなどが搭載されているタイプでも十分と言える。なお、クリーンベース付きは収集音が大きいので注意。夜間使用などで音が気になる場合は、置き場所などに配慮が必要だ。

・掃除する場所を細かく設定したい人
おすすめモデル:s9+、i7+、i7

Imprintスマートマッピング(間取り学習機能)付きモデルがおすすめ。進入禁止エリア機能や、デュアルバーチャルウォールを使用することで見えない壁を作り、ルンバを進入させたくない場所を設定できる。また部屋の特定の範囲を指定して名前をつけておくと、その場所だけを清掃させることも可能。掃除する場所と時間なども同時に組み合わせて指示できるので、ライフスタイルに合わせて一歩進んだ使い方ができる。

掃除エリアをアプリで細かく指定できるので便利

・短時間で終わらせたい人、または部屋の角までロボット掃除機に任せたい人
おすすめモデル:s9+

s9+はルンバの中で唯一、D型デザインを採用。これまでの丸型では不得意だった部屋の角にも入り込み、5本アームのコーナーブラシでキレイに掃除できる。また、30%長くなったデュアルアクションブラシを搭載しており、他の機種と比較すると短時間で掃除が終わる。

D型のs9+は部屋の角も得意
デュアルアクションブラシが長いため、効率よく広い面積を掃除できる

ライフスタイルに合った1台を選ぶために「お試し」も

ルンバシリーズはラインナップが豊富なので、それぞれの特徴を知っておけばライフスタイルに合ったモデルを選ぶことができる。個人的におすすめなのは、クリーンベース付きで79,800円のi3+だ。この性能で8万円を切る価格はお得感が強い。

なお、どの製品でも2週間1,980円で借りられる「おためし2週間」と、月額980円から利用できる「サブスク」プランもある。特に高価な上位モデルは、自宅で試しに使ってみるという選択肢もあるので、そちらもチェックしてほしい。

石井 和美

家電プロレビュアー。白物家電や日用品のお役立ちグッズなどを中心に製品レビューを得意とする。テストスペースとして守谷市に一戸建てタイプの「家電ラボ」開設し、冷蔵庫や洗濯機など、大型家電のレビューも行なっている。レビュー歴10年以上。

http://kaden-blog.net/