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シマノMTB最上位コンポーネンツ「XTR」が電動ワイヤレス変速に進化 メリダMTBに搭載
2025年6月18日 10:05
シマノMTBテクノロジーの最上位コンポーネンツ「XTR」がモデルチェンジし、新たにフルワイヤレスの電動変速システム「XTR M9200 シリーズ」を発売した。
「XTR」は、プロレースにおける高度なレベルの要求に合わせて設計され、最新のテクノロジーを提供。世界クラスのMTBレーサーにより過酷なテストが繰り返され、幾度となく実績を残し、徹底したパフォーマンスが特徴。その伝統を引き継ぎ、高速で正確な変速システムに加え、タフな設計と、洗練されたブレーキシステムであらゆる地形でも自信を持って走行できるパフォーマンスを提供するとしている。
また、コックピットやブレーキシステムも刷新。より直感的なエルゴノミクス、思いどおりのブレーキコントロール、すべてのライダーの要求に対応する新しいカスタマイズ機能を備える。主な特徴は以下のとおり。
・フルワイヤレスのDi2(電動変速)プラットフォーム:高速で正確な変速を実現するDi2システム
・タフなドライブトレイン構造:障害物等との接触に耐えるように設計
・直感的に操作できるエルゴノミクス:調整範囲が広く、自然なフィット感と操作性がさらに向上したコックピット
・思いどおりに機能するブレーキシステム:広い温度範囲で一貫した性能を発揮
・幅広い選択肢:より多くのオプションとDi2機能が提供され、地形、スタイル、パフォーマンスの最適化が可能
リアディレイラーは、ロープロファイルのウェッジデザインが特徴。スタビライザーユニットはディレイラー本体にシームレスに溶け込み、エッジを排除することで、トレイルの障害物に当たっても滑らかに交わし、トレイルライドで発生する衝撃をいなす。避けられない衝突が発生した場合でも、ディレイラーはその衝撃を吸収し、オートマチックインパクトリカバリー機能により元の位置に戻るという。
クランクセットは、プロのレースやハードなライディングのために強度と信頼性を向上。軽量性に最適化されたもの、耐久性を重視したもの、2つの構造が用意されており、クランクはHOLLOWTECH IIを採用。このテクノロジーによって、剛性と重量の新しいバランスを実現し、耐衝撃性も強化された。
コックピット(シフト/ブレーキレバー)のエルゴノミクスも大きく改良。ブレーキレバーはERGO FLOW技術を採用し、ピボットポイントをバーに近づけ、ブレーキを引く際の指の自然な動きに沿うように設計。レバー形状も新しく非対称のアップスイープデザインとなり、指の自然な角度に合うよう改良されている。これらの進化でアグレッシブなライディングポジションでもより良いライディングコントロールを提供するとしている。
Di2シフトスイッチは、ハンドルバーの様々な場所に配置でき、ボタンに設定する機能も変更可能。ライダーの好みやポジションに合わせて調整された新しいコックピットにより、前方のトレイルだけに集中することが可能だとする。
最も強力で最適なコントロールを提供するブレーキシステムも重要な変更点。XC(クロスカントリ)レースのために軽量性を優先したキャリパー、よりアグレッシブなダウンヒルのために洗練されたストッピングパワーを特徴とするキャリパー。そして、両方のセットアップに重要な特徴を組み合わせ、軽量性やブレーキモジュレーション、パワーにコントロールの最適なバランスを提供するブレーキレバーをラインナップする。
「XTR M9200シリーズ」ではカーボンホイールもラインナップされている。各カテゴリー製品の詳細や価格はシマノ公式サイトで確認できる
日本のe-MTBへの搭載は予定されていないが、メリダからはハードテイルMTBモデル「BIG.NINE 10K」が発表された。フレームは幅広いレースシーンに対応するMTBというコンセプトを持つ第3世代BIG.NINECF5フレームにパープルとブラックの2トーンカラーと特徴的なスプラッターパターンが目を惹くカラーデザインを採用。最上位モデルにふさわしいスペックとデザインだとする。価格は完成車が1,485,000円、フレームセットが396,000円。
詳細はメリダのNEW BIG.NINE スペシャルサイトで確認できる。MERIDA X BASEでの展示・レンタルも開始しているので、実車をリアルにチェックしたい人は足を運んではいかがだろうか。