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フィリップス、価格を市場の約半分に抑えた直管形LEDランプ

~オフィスや工場、倉庫向けに。投資額は2年で回収

Essential LEDtube(エッセンシャル LEDチューブ)

 フィリップス エレクトロニクス ジャパンは、従来より価格を抑えた直管形LEDランプ「Essential LEDtube(エッセンシャル LEDチューブ)」を、9月1日に発売する。1本当たりの市場想定価格は3,000円~3,500円。

Essential LEDtubeの長さは1,200mm。従来の蛍光管と同じ直径のT8管デザインを採用する

 中小企業のオフィスや工場、倉庫向けに発売する直管形LEDランプ。ランプ1本当たりの価格を抑えた点が特徴で、同スペックの直管形LEDの市場価格が約6,000円であるのに対し、Essential LEDtubeでは3,000円~3,500円前後と約半額となるため、初期費用が低減でき、導入から約2年で投資費用が回収できるという。また消費電力は、従来の直管形蛍光灯の約55%に当たる20Wとなっている。

 明かりの質については、従来の蛍光灯光源を忠実に再現する点にこだわった。口金には、既存の直管形蛍光灯と同じ規格の「G13」口金を採用。既存の照明器具にも、器具の安定器を取り外すなど簡単な取り替え工事を行なうことで取り付けられる。また、不快な明るさ(グレア)やLED特有の粒々感を抑えた均一な光を提供するため、蛍光管には乳白ポリカーボネートの拡散カバーを採用する。

 このほか、色の再現度を示す平均演色評価数は“業界最高レベル”を謳うRa85(最大値)。重量は“業界最軽量”の290gとなっている。

販売価格は、現在市場に流通している同スペック製品の半分となる約3,000円~3,500円。初期費用は約2年で回収できるという
口金は既存の直管形蛍光灯と同じG13
光の広がりを従来の蛍光灯と比べたもの。ほぼ同じ結果となった
発表会の会場でもEssential LEDtubeが使用された。言われるまではLEDとは気づかなかった

 光色が昼光色(6,500K)の「GA 1600 1200mm 20W 865 G13」の全光束は1,600lm。ビーム角は155度。寿命は30,000時間。電源はランプ本体内に搭載する。このほか、昼白色タイプ(5,000K)も用意される。

 器具の配線工事を業者に依頼した場合の費用は、1灯当たり1,500円程度。第二種電気工事士の資格を持っている場合は、自前で設置できる。

一般家庭や一般オフィスではすでにLED化が進んでいるが、工場や倉庫には、潜在的な需要があるという

 同社によると、日本のLED市場は2011年の東日本大震災以降に急激に伸長し、2012年の市場規模は2008年比で約28倍に拡大しているという。特に、GMS(総合スーパー)で販売されるような家庭向けの照明市場、飲食店や一般オフィスの照明市場については、2013年までにLED導入がほぼ完了するという。

 その一方で、中小企業のオフィスや工場・倉庫などの施設では、投資回収期間の長さ、取り替え工事の手間などが障壁となり、LEDではなく蛍光灯など既存の光源が使用されているという。同社ではこのことから、Essential LEDtubeを発売するとしている。

 なおEssential LEDtubeは、1月より世界で販売されており、約半年で100万本以上の販売実績を挙げている。

正藤 慶一